Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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NYTの南極記事がすごい

 
ちょっと前の記事になりますが、南極関連の記事がありました。新たな研究が雑誌Natureに発表されたのを受けてのもののようです。

2018年6月14日 19:37 発信地:パリ/フランス
【6月14日 AFP】南極では1992年以降、3兆トンに及ぶ膨大な量の氷が消失したとする画期的な研究結果が13日、発表された。地球温暖化の進行に歯止めがかからなければ、南極大陸の氷によって地球の海岸線が一変する可能性があることを、今回の結果は示唆しているという。

 科学者84人からなる国際研究チームが英科学誌ネイチャー(Nature)に発表した論文によると、氷の消失の5分の2は最近5年間に発生したもので、厚さ数キロの南極氷床の消失速度がこの間に3倍に加速したという。

 今回の研究結果により、南極大陸の氷塊が減少傾向にあることへの根強い疑念が完全に払拭(ふっしょく)されるはずだと、論文の執筆者らは主張している。

 さらに、数億人が暮らす沿岸地域の低地に位置する都市や町が、地域の存亡に関わる脅威に直面していることが、今回の結果で浮き彫りになった。

Natureはこれに合わせてか南極の特集を組んでいたのですが、一般公開されているものはわずかでした。社説で南極条約の問題点を指摘していたり、より大きな視点で特集しているようです。

EDITORIAL  13 JUNE 2018
Political protection for the planet’s last great wilderness is no longer fit for purpose. Make its governance democratic: scrap the veto that lets individual interests rule.

こういうのは日本語での解説記事を最初に読んだほうが理解しやすいですね。

わかる!国際情勢 Vol.31  2009年3月25日
2009年は、南極条約が採択されて50周年になります。南極条約はどのような経緯で成立し、どのような役割を担っているのでしょうか。近年の南極をめぐる課題を日本の取組とともに解説します。

さて、タイトルで触れたNew York Timesも記事にしています。

The continent’s rate of ice loss is speeding up, which is contributing even more to rising sea levels.
By Kendra Pierre-Louis
June 13, 2018
Between 60 and 90 percent of the world’s fresh water is frozen in the ice sheets of Antarctica, a continent roughly the size of the United States and Mexico combined. If all that ice melted, it would be enough to raise the world’s sea levels by roughly 200 feet.

While that won’t happen overnight, Antarctica is indeed melting, and a study published Wednesday in the journal Nature shows that the melting is speeding up.

南極の氷が溶けて海面が上昇するとどうなるのか、New Yorkの読者がわかるような例をあげて説明してくれています。

“Around Brooklyn you get flooding once a year or so, but if you raise sea level by 15 centimeters then that’s going to happen 20 times a year,” said Andrew Shepherd, a professor of earth observation at the University of Leeds and the lead author of the study.

懐疑派に釘を刺すことも忘れていません。懐疑派は南極東部の変化が少ないことを論拠に問題はないと主張するようですが、東部は観測所が少ないのでデータが十分でないという説明をし、さらに例え東部に変化がないとしても西部と南極半島の喪失を補うものではないとしています。

East Antarctica has sometimes been a focus of attention for people who deny the science of global warming. “A lot of the argument has been made from stakeholders that are not quite as interested in dealing with climate change that the East Antarctic ice sheet is actually gaining mass — therefore we don’t need to worry,” said Michele Koppes, a glaciologist at the University of British Columbia who was not involved with the study.

East Antarctica, which makes up two-thirds of the continent, is a remote region of an already remote location, where data is scarcer because there are fewer measurement stations, Dr. Koppes said. Researchers must extrapolate a smaller amount of data over an area the size of the United States, which can make the analysis less precise.

(中略)

The researchers concluded that the changes in East Antarctica were not nearly enough to make up for the rapid loss seen in West Antarctica and the Antarctic Peninsula. Antarctica is, on balance, losing its ice sheets and raising the world’s sea levels.

「すごい」と思ったのは昨年の記事、南極の氷が溶けていることをビジュアルで説明してくれています。

May 18, 2017

By JUGAL K. PATEL OCT. 26, 2017

まあビジュアルを見るだけでは英語力は上がりませんが。。。(苦笑)

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こちら側にとどまること

 
外国語学習を長年していると、カタカナ英語とか、日本人英語とかを馬鹿にして、ネイティブ並みに英語を駆使していることを自慢したくなります。でも苦労して学んだからこそ、あちら側に立って見下すのではなく、奮闘している人に対して配慮してあげることが大事なはずです。特に英語の場合、相手が英語ネイティブではないケースもあるので相手の理解度に応じて柔軟に対応できるのが理想でしょう。

やさしい日本語で説明してくれているNHKのNews Web Easyについては過去にもこのブログで取り上げましたが、今回の地震で改めて重要性を感じました。

NHKのNews Web Easyの地震のニュースは以下のようなものなんですが、だいぶ読みやすい日本語になっています。

大阪府で震度6弱の大きな地震
[6月18日 16時40分]

18日午前7時58分ごろ、大阪府でマグニチュード6.1(M6.1)の地震がありました。大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市は震度6弱で、とても大きく揺れました。大阪府の周りの府や県でも震度5強や震度5弱の所がたくさんありました。

警察によると、この地震で壁などが倒れてきて3人が亡くなりました。けがをした人もたくさんいます。

これ以外にも漢字に読み仮名をつけられたり、下線部の意味がポップアップで出るようになっていたりと工夫もされています。さらに固有名詞を人名、地名、組織名の3種類に色分けして理解しやすいようにしています。固有名詞は固有名詞として知らないと全体の理解もあやふやになりやすいのは英語学習者の我々は経験として知っていることですよね。

(緑) 人の名前
(オレンジ) 国や県、町、場所などの名前
(青) 会社やグループなどの名前

新幹線停止のニュースではパンタグラフのような日常生活で馴染みないような言葉はその役割を「電線から電気をもらうために新幹線の屋根にある」と本文に書いてくれています。

(News Web Easy)
JR東日本によると、電線から電気をもらうために新幹線の屋根にある「パンタグラフ」に、何かがぶつかった跡が見つかりました。新幹線の電気が消えた場所の近くでは、死んでいる鳥が見つかりました。

(通常のニュース)
JR東日本によりますとトラブルの原因を調べた結果、車両の屋根に設置されたパンタグラフに何かがぶつかった跡やショートした跡が見つかりました。また列車で停電が起きた場所の近くで鳥の死骸が見つかったということです。

英語を学習するときも、使用するときもこのような配慮ができるようになりたいです。相変わらず「俺の英語完璧、スゲーだろ、つべこべ言わず俺の話聞け」みたいなオッサンが英語界隈にいますから。。。
 

それは過去のものではなかった

 


アフガニスタンを舞台にしたアニメ映画を取り上げましたが、そのような話が過去のものではなく今でも起きていることだと今週の雑誌TIMEの記事で知りました。

WORLD AFGHANISTAN
By ABIGAIL ABRAMS June 7, 2018

Nearly half of Afghanistan’s children do not attend school because of war, widespread poverty and cultural factors, according to a new report released June 3 as part of the U.N.’s effort to identify where and how children are kept away from education. This marks the first time that attendance has declined since the situation improved after the 2001 fall of the Taliban, which had prohibited all girls from attending school.

こちらの記事はUNICEFの報告書が出たのを受けて書かれたようです。こちらがそのプレスリリース。報告書の全文も読むことができます。

Worsening security seen in recent years, and engrained poverty and discrimination, eliminate education gains made between 2002 and 2016
03 June 2018
KABUL, 3 June 2018 – Nearly half of children aged between 7 and 17 years old – 3.7 million
– in Afghanistan are missing out on school, according to the Out of School Children:
Afghanistan Country Study released today.

The ongoing conflict and worsening security situation across the country – combined with
deeply engrained poverty and discrimination against girls – have pushed the rate of out-of-
school children up for the first time since 2002 levels.


同じ時期に女性が教育を受けることの難しさを示す象徴的な人物としてBreshna Musazaiさんも取り上げられていました。



By Elizabeth Elkin and Saeed Ahmed, CNN
Updated 1949 GMT (0349 HKT) June 13, 2018

(CNN)Breshna Musazai leaned on her brother as she climbed out of her wheelchair and up the stairs of the graduation stage at the American University of Afghanistan. With polio in one leg and injuries from a Taliban attack in the other, the climb was difficult. She heard cheers from behind her.

When she took her diploma and turned to look at the audience, she was shocked to see the crowd standing for her as she crossed the stage.

"It was a very proud moment for me," Musazai told CNN.

Musazai's graduation from college last month -- she earned a bachelor's degree in law -- was a life dream for her family. But two years earlier, Musazai wasn't sure she'd even live to see the next morning.

まあ調査報道ジャーナリストのSeymour Hershによれば国連報告書を元に記事を書くのは、ジャーナリズムの劣化を示すものでしかないようですが。。。

For lack of time, money, or skilled staff, we are besieged with “he said, she said” stories in which the reporter is little more than a parrot. I always thought it was a newspaper´s mission to search out the truth and not merely to report on the dispute. Was there a war crime? The newspapers now rely on a negotiated United Nations report that comes, at best, months later to tell us. And have the media made any significant effort to explain why a UN report is not considered to be the last word by many throughout the world? Is there much critical reporting at all about the UN? Do I dare ask about the war in Yemen? Or why Donald Trump took Sudan off his travel ban list? (The leadership in Khartoum sent troops to fight in Yemen on behalf of Saudi Arabia.) 
時間と資金、有能なスタッフが不足しているので、「彼曰く、彼女曰く」という記事で溢れている。それでは記者は受け売りをしているだけだ。私がいつも考えていたのは、新聞の使命は真実を追求することで、単に争いがあることを報道することではない。新聞は今では協議済みの国連報告書に頼っている。これは早くても我々が読めるのは数ヶ月後になる。それにメディアは特段の努力を払って国連報告書が世界各地の多くの人にとって決定的な重みを持っていない理由を説明しようとしてないではないか。国連について批判的な報道はどれだけあるのか。イエメンでの戦争を取り上げてみようか。またはどうしてドナルド・トランプがスーダンを渡航禁止リストからスーダンを外したのだろうか。(スーダン政府はサウジアラビアの代わりにイエメンに派兵している)。
 

マイナーチェンジじゃないの?

 
Choimiraiのサイトで紹介されていた期待の単語本。


やっぱり注目は「TOEIC製作機関のETSが最新既出語彙を厳選し、既出の例文と一緒に収録。」の部分です。

実物を買って確認すればいいのですが、待てずにYBMのサイトでの紹介文をGoogle翻訳してみました。

Google翻訳
既出例文と既出問題独占収録
例文が実際のTOEICの試験に出てきた文章で構成されましたが、もちろん、既出問題まで独占収録することで、実戦に完全に備えることができます。

ETSが独占提供する最新の語彙や表現
TOEICの出題機関ETSが提供する最新の重要な語彙や表現を収録しました。特に必須の語彙から高難易度の語彙までのすべての難易度の語彙を網羅して、すべてのTOEICの受験者が学習することができます。

機械翻訳を読むだけでも期待が膨らみますが、Part1のサンプル画像を見てみると2017年に出たバージョンとほぼ同内容で見出し語の順番やレイアウトを少し変えた程度。。。

DAY 11  ~ 26(RC)には PART 5 形式の既出問題を収録(ETS TEST)し、公開テストにも備えられるような構成。」というETS TESTも2017年のバージョンにあります。

ですからポイントは前作と比べて、どれだけ「最新既出語彙を厳選し、既出の例文と一緒に収録」されたかにかかっているようですが、サンプル画像を見るだけだと大幅な変更は期待できそうもありません。というか大幅に変わっていたら、問題傾向が大幅に変わったということですから別の問題になりそうですし。。。

まあ、どれだけ変わったかを確かめるためにも買って見比べるしかないですね(ETSの思う壺かもしれませんが。。。)

 

同じものでも受け止め方は違う

 


是枝監督のカンヌ映画祭の受賞余波は今でも続いているようですが、海外メディアの作品紹介をみて「日本映画=黒澤、小津」というイメージが強いんだなと再確認しました。


While widely regarded as one of the finest Japanese directors working today, Hirokazu Kore-eda has a somewhat uneven body of work to his name, notwithstanding the fact that his measured pacing, gentle tone and uncluttered visuals make his style unusually distinctive. His best films, almost without exception, have been those about families – real or surrogate – so that titles like ‘Nobody Knows’, ‘Still Walking’ (arguably his masterpiece), and ‘Like Father, Like Son’ have earned him something of a reputation as an heir to the great Yasujiro Ozu.

ガーディアンの記事は受賞も納得というトーンで書いてくれていますが、ここでも小津監督とさらに成瀬巳喜男監督にも触れています。

Hirokazu Kore-eda’s Shoplifters swiped the Palme d’Or from hotter tips but few could begrudge this masterful veteran of world cinema his time in the sun
Sat 19 May 2018 22.15 BST Last modified on Sat 19 May 2018 23.44 BST

It’s a very complex film – one which pays its audience the compliment of treating them like intelligent people who are prepared to engage intensely with his film. Kore-eda has to be considered a great Japanese master, and spoken of in the same breath as Ozu and (his own personal model) Naruse.

ここでの言及は同じ記者による2015年のインタビューで是枝さん本人が小津より成瀬監督に近いと語ったことによるもののようです。イギリスの読者にNaruseと言ってもわからないでしょうから見出しではKen Loachの方が使われています。読み手が誰かという配慮を忘れずにいたいですね。

By Peter Bradshaw

I ask how he reacts to being compared to Yasujiro Ozu. “I of course take it as a compliment,” he replies carefully. “I try to say thank you. But I think that my work is more like Mikio Naruse [the Japanese director of sombre working-class dramas] – and Ken Loach.”

日本のメディアで是枝監督を小津の再来というトーンで書いてあるところはほとんどないですよね。英語学習者は「日本すげー」という報道を見つけて喜ぶのではなく、同じトピックでも受け止め方が変わるということを気をつけたいです。他の例としてはソフトバンクの孫さん。最近海外メディアの登場回数が増えていますが、海外にとってはVision Fundの存在が大きいようです。Timeの100人に選ばれたのもEconomistのカバーストーリーで取り上げられたのも全てVision Fundがらみでしたから。



Dara Khosrowshahi  April 19, 2018     

*********

The impact of Masayoshi Son’s $100bn tech fund will be profound
It is giving new opportunities to entrepreneurs and forcing Silicon Valley's best to stay relevant
May 10th 2018 | SAN FRANCISCO

Economistの記事でも懸念点としてあげていましたが、ベンチャー企業に莫大なお金を渡したから成功するとは限らないです。むしろ必要な淘汰が遅れるかもしれない。ちょうどTheranosというベンチャー企業のノンフィクション本が出たようですが、支援を受けた会社がこういう会社のようにならないといいですが。。。



NONFICTION
Elizabeth Holmes in 2015 at the Theranos Lab.CreditCarlos Chavarria for The New York Times
By Roger Lowenstein
May 21, 2018

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