Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

RSS     Archives
 

憲法のどれを指しているのよ?

 
先ほどの公開書簡の第一パラグラフは以下のようにありました。

The balance in many countries has tipped too far in favor of the state and away from the rights of the individual — rights that are enshrined in our Constitution. This undermines the freedoms we all cherish. It’s time for a change.
(多くの国でバランスが崩れ、国家に都合のよいものとなり、個人の権利がないがしろになっています。米国憲法で保障された権利にもかかわらず。これによって我々全員が大切にしている自由が侵害されています。変革すべき時です)

rights that are enshrined in our Constitution(米国憲法で保障された権利)とありますが、どの条項を指しているのでしょうか。サイトを見ても具体的なことはありません。Free expressionとあるので表現の自由を定めたFirst Amendmentであること予想できますが。。。

Consistent with established global norms of free expression and privacy and with the goals of ensuring that government law enforcement and intelligence efforts are rule-bound, narrowly tailored, transparent, and subject to oversight, we hereby call on governments to endorse the following principles and enact reforms that would put these principles into action.

これに関して訴訟があったようで、どうやら問題となっているのは、修正第一条と修正第四条のようです。

Judge: NSA phone surveillance is legal and a 'vital tool'
The government gets a victory in a case brought by the ACLU, which charged that the spy agency was violating Americans' First and Fourth Amendment rights.
by Jennifer Van Grove
December 27, 2013 9:29 AM PST
A US district judge on Friday dismissed the American Civil Liberties Union's lawsuit against the government's top spy agency, ruling that bulk collection of telephony metadata by the NSA is lawful.

In June, the ACLU filed suit to challenge the constitutionality of the National Security Agency's mass collection of phone records, arguing that the practice violates Americans' First and Fourth Amendment rights. The ACLU sought a preliminary injunction to stop the government's phone-surveillance program and to have all of the collected data deleted.


2013年 12月 28日 14:53 JST
NY連邦地裁、NSA電話記録収集に合憲判決
WSJ

ウィキペディアの日本語版に英語の条項を挿入したものがい以下です。

(ウィキペディア)
修正第1条[編集]
(信教・言論・出版・集会の自由、請願権)
合衆国議会は、国教を樹立、または宗教上の行為を自由に行なうことを禁止する法律、言論または報道の自由を制限する法律、ならびに、市民が平穏に集会しまた苦情の処理を求めて政府に対し請願する権利を侵害する法律を制定してはならない。

Congress shall make no law respecting an establishment of religion, or prohibiting the free exercise thereof; or abridging the freedom of speech, or of the press; or the right of the people peaceably to assemble, and to petition the Government for a redress of grievances.

修正第4条[編集]
(令状主義)
不合理な捜索および押収に対し、身体、家屋、書類および所有物の安全を保障されるという人民の権利は、これを侵してはならない。令状は、宣誓または確約によって裏付けられた相当な理由に基づいてのみ発行され、かつ捜索すべき場所、および逮捕すべき人、または押収すべき物件を特定して示したものでなければならない。

The right of the people to be secure in their persons, houses, papers, and effects, against unreasonable searches and seizures, shall not be violated, and no Warrants shall issue, but upon probable cause, supported by Oath or affirmation, and particularly describing the place to be searched, and the persons or things to be seized.

本条は直接には捜索・押収(Search and Seizure)についての規定であるが、ここにいう押収には、「人の押収」すなわち逮捕(Arrest)が含まれるとするのが米国における判例・通説である。
本条については、非常に多数の判例がある。アメリカ合衆国における刑事事件に関する捜査の手続きは、大陸法系のような詳細な刑事訴訟法が存在しないため、専ら本条の解釈によって規律されており、結果としてその解釈が多数の刑事事件で争われてきたためである。

オックスフォードの学習辞典では、修正条項では第一条以外には第二条(武器の携帯)や第五条(デュープロセス)が載っていましたが、第四条はありませんでした。Bill of Rights(権利章典)の中ではマイナーなのでしょうか。

(オックスフォード)
the First Amendment
the statement in the US Constitution that protects freedom of speech and religion and the right to meet in peaceful groups

the Second Amendment
an amendment (= change) to the American Constitution, part of the Bill of Rights, passed in 1791. The Second Amendment gives people the right to bear arms (= to own and carry weapons). This has become an issue because of a number of recent tragic events when one armed person has shot a number of people. There is now much disagreement over what this Amendment actually means. Some people believe it only applies to the military and others that it applies to all citizens. It states: ‘A well regulated Militia, being necessary to the security of a free State, the right of people to keep and bear Arms, shall not be infringed’

the Fifth Amendment
one of the amendments to the American Constitution which is part of the Bill of Rights. It states that people need not say anything against themselves in a court of law. However, when people ‘take the Fifth’ or ‘plead the Fifth’ in court, some people believe it is because they are guilty. The Fifth Amendment also protects individuals from double jeopardy and requires due process of law and fair payments in cases of eminent domain.

修正第四条を確認することで、公開書簡で以下のように語っていたことも納得できました。

We urge the US to take the lead and make reforms that ensure that government surveillance efforts are clearly restricted by law


飛田茂雄さんの以下の新書で確認しようとしたのですが、部屋のどこかにいってしまいました(汗)。こんな時は電子書籍ならどんなデバイスでも確認できるから便利だなと思ってしまいます。。。

アメリカ合衆国憲法を英文で読む―国民の権利はどう守られてきたか (中公新書)アメリカ合衆国憲法を英文で読む―国民の権利はどう守られてきたか (中公新書)
(1998/07)
飛田 茂雄

商品詳細を見る


脱線しますが、アメリカ憲法に関して最近阿川さんの以下の本がちくま新書ででましたが、これは以前出ていた新書2冊を1冊にまとめたものですのでご注意ください。

憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫)憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫)
(2013/11/06)
阿川 尚之

商品詳細を見る


スポンサーサイト
 

TOEICが頼りになる分野

 
どうしてもTOEICを英語力測定試験という点から批判されることが多いですが、仕事で英語を使う立場の者としては、「社会生活に欠かせない相手に配慮した基本的な表現を学べる」ことが何よりも大きいです。これはTIMEを読めるようになったからTOEICは不要といった話ではないのです。前のブログでは再三強調させていただいたことですが、今年の終わりの記事として取り上げたいと思います。会社が社員に英語研修するとしたら、くだけた日常会話ではなく、相手に失礼のない英語をまず教えるのは理にかなっているでしょう。

今更ですが、12月初旬のグーグルやマイクロソフトなど米国大手IT企業が政府に提出した公開書簡を見ていきたいと思います。大上段な話をしましたが、TOEICはこの書簡を取り上げるためのきっかけかもしれません。。。





公開書簡の全文が以下です。本文が157語でオックスフォードの基本語3000が90%と語数や語彙レベルはTOEICと同等と言えると思います。

An open letter to Washington

Dear Mr. President and Members of Congress,

We understand that governments have a duty to protect their citizens. But this summer’s revelations highlighted the urgent need to reform government surveillance practices worldwide. The balance in many countries has tipped too far in favor of the state and away from the rights of the individual — rights that are enshrined in our Constitution. This undermines the freedoms we all cherish. It’s time for a change.

For our part, we are focused on keeping users’ data secure — deploying the latest encryption technology to prevent unauthorized surveillance on our networks and by pushing back on government requests to ensure that they are legal and reasonable in scope.

We urge the US to take the lead and make reforms that ensure that government surveillance efforts are clearly restricted by law, proportionate to the risks, transparent and subject to independent oversight. To see the full set of principles we support, visit ReformGovernmentSurveillance.com

Sincerely,

AOL, Apple, Facebook, Google, LinkedIn, Microsoft, Twitter, Yahoo

こういう文章が書けるようになることを目標としてもいいでしょう。

Words checked = [157]
Words in Oxford 3000™ = [90%]

漏れなどがあるかもしれませんが、公開書簡にあって、公式問題集には登場していない語は以下の通りです。

revelation
surveillance
tip (TOEICで登場するのは「ヒント、こつ」という意味)
enshrine
undermine
constitution
cherish
deploy
encryption
unauthorized (authorizedはあり。unauthorized access(不正アクセス)のように「不正〜」と捉えてしまった方がこのような文脈ではスッキリします)
proportionate
oversight (overseeはあり。Oversightは「見落とす」意味で過去に公開テストで登場したようですね)
principle

一つ一つの表現を確認するのではなく、相手への配慮をこのレターから読み取ってみたいと思います。Yutaの独りよがりの可能性もありますが。。。

We understand that governments have a duty to protect their citizens. But …
まず、書き出しで政府の立場に理解を示しています。いきなり、this summer’s revelations highlighted …で始めてしまうと糾弾するだけの文章になってしまいます。相手の立場を尊重することは、手紙やメールのような文字情報だけの連絡手段の場合は特に念頭に置きたいですね。他にもgovernment requests to ensure that they are legal and reasonable in scopeと、政府の行動を全否定するのではなく、法に則った、妥当なものであることを伝えています。

For our part, we are focused on keeping users’ data secure
第三パラグラフでWe urge the US to take the leadと強く要望する動詞urgeを使って要求事項を述べていますが、その前の第二パラグラフでまず、for our partと自分たちの取り組みを伝えています。これも、相手に要求する前に、自分でやるべきことはやりますと伝えることで、押し付けがましさは弱まると思います。

TOEICの文章は「相手に配慮している」ことを読み取れます。TOEICは本格的な英語素材ではないとか、ヘンテコな世界だとちゃかしてしまうと、われわれがTOEICから学ぶべき「心遣い」を学べなくなってしまうのではないかと心配になってしまいます。

長くなるので個々の表現は立ち入りませんが、一点だけ。keeping users’ data secureにあるネットが安全であるという意味でのsecureはTOEICでも登場しています。keep (名詞句)(形容詞)というのもパート5で出題して理解度をはかってみたいものですね。keep (名詞句)(形容詞)を使った以下のような表現はメールで使うと便利そうですね。

(英辞郎)
I'll keep you informed of my progress.
進展があればお知らせします。

Please keep me updated on the status of your project.
《レ》プロジェクトの進捗を私に報告してください。

まあ、先ほどのfor our partの部分ですが、相手への配慮というのではなく、以下の記事のように我々顧客へのアピールと読み込むことも可能でしょう。

ソーシャル・メディアは今、どこに向かっているのか?
【後編】ネット監視に関する米政府との攻防: 日本にとっての意味は?
2013年12月25日(水) 小林 雅一

公開書簡で何が言いたいのか?
米国の主要IT企業は、世界中のユーザーから収集した個人情報を自らのデータセンターに蓄積している。彼らにとって、「電子メール」や「検索キーワード」、さらには「クレジットカード番号」など大量の個人情報、いわゆるビッグデータは今後ビジネスの柱となる貴重な資産だ。

しかし、これら大量の個人情報が米政府に筒抜けとなれば、米IT企業の信用は失墜し、いずれはユーザー離れを招いてしまう。特にフェイスブックやツィッターなどソーシャル・メディアは今後、従来のBtoC(個人向けビジネス)からBtoB(企業向けビジネス)へと主力事業を拡張する中、情報セキュリティの確保は一層重要な課題となりつつある。

そうした中、今月9日に送付された公開書簡は米国政府に対する抗議であると同時に、世界中のユーザーや潜在顧客に対するPRとしての意味合いが強い。要するに「自分たちはお客様の個人情報を守るために、最大限の努力をしているので、これからも安心して我々のサービスを使ってください」と訴えているのだ。

もちろんTOEICさえ学べば万全というわけではありません。9月に出した公開書簡の方は400語を超えていてTOEICよりも難易度は高くなっています。

米IT企業と擁護団体の連合体、米政府の透明性向上を目指す法案の支持を表明
2013/10/01
鈴木 英子=ニューズフロント (筆者執筆記事一覧)
 米Google、米Microsoft、米Apple、米Facebookなど米国IT企業と、米プライバシー擁護団体Center for Democracy and Technology(CDT)をはじめとする市民権擁護団体による連合は現地時間2013年9月30日、米政府の透明性向上を目的とした法案を支持する公開書簡(PDF文書)を米連邦議会の議員に送った。


公開書簡

Words checked = [461]
Words in Oxford 3000™ = [88%]


一方、本物の素材を扱うメリットは、話題を深めていけることでしょうか。この件については、特設サイトも立ち上がっていますし、ストレート記事、論評記事、社説などたくさん取り上げられています。

アップル、グーグル、MSなどIT大手、米政府監視活動への制限を要請
Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部 2013/12/10 08:06

IT企業らは改革の具体的な原則として、次の5項目を提案している。
ユーザーのデータを収集する政府権限の制限
監督と説明責任
政府の要求に関する透明性
情報の自由な流通の尊重
政府間の競合の回避

The Principles
1 Limiting Governments’ Authority to Collect Users’ Information
2 Oversight and Accountability
3 Transparency About Government Demands
4 Respecting the Free Flow of Information
5 Avoiding Conflicts Among Governments

ニューズアワーでも取り上げていました。


ANALYSIS AIR DATE: Dec. 9, 2013
Tech giants call for tighter limits on government surveillance
SUMMARY
Eight prominent American tech companies, including Apple, Facebook, Google and Twitter, sent an open letter to President Obama and Congress expressing concern about the way the U.S. government collects personal data online. Judy Woodruff talks to Brad Smith of Microsoft about their call to limit the scope of government spying.

相手に配慮した礼を失しない表現を学べるTOEIC。TOEICを通じて学ぶ必要はないかもしれませんが、この良さを理解していただけたらなと願っています。

新しいブログは自分メモ的な意味合いが強くなってしまいましたが、
お付き合いいただいた方にはお礼を申し上げます。ありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
 

(続々)酒井先生オススメのアラブ映画

 


DAMのYoutubeチャンネルにあったDAM feat Rachid Taha – WHYという曲をサイトに真っ先紹介されていたという理由だけで何気なく貼付けましたが、Rachid Tahaじゃないかと今気づきました(汗)

以下の解説にあるように、NHKフランス語講座で紹介された歌手で、自分もまさにその講座を見ていました。

フランスで活躍するマグレブ系ミュージシャン1

まず、フランスでのアラブ音楽シーンを紹介するにあたり、この人なしでは語れません。移民達を代弁する先駆者 Rachid Taha。
  タハはライが発祥したオラン生まれですが、10才の時に家族と共にアルジェリア移民としてフランスに渡っています。
  同じ境地の中、働いていた工場の仲間達と結成したバンド「カルト・ド・セジュール」でデビューし、この時代からアラブ・ルーツを色濃く根ざし、あらゆる音楽性を目指す刺激的なミュージシャンでした。
  バンド解散後もソロとしてフランスにおいての人種差別や社会の制圧を糾弾するメッセージ性の強い音楽を発信し続けてきました。



NHKフランス語会話ではライブ後のインタビューも取り上げられたり、その後も「Voila, Voila」という右翼体質な国民戦線を告発したタハの歌が「今月のシャンソン」というコーナーで取り上げられることもありました。
  「ほらほら、おれらを追い出すことはやつら文明人の救済措置だ」と問題提起するタハの歌が日本で放送されることになるなんて…。

世界がこのようにつながることもあるのですね。
 

倫理的に優位に立つために

 

ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫)ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫)
(2005/06/15)
高木 徹

商品詳細を見る


『ドキュメント 戦争広告代理店』という本で有名なNHKの高木徹さんが来月新書を出すそうです。

『国際メディア情報戦』高木 徹
有利な国際世論をどうつくるか?
今世紀最強のメディアスター・ビンラディンの情報戦からアメリカの対テロ戦、五輪招致まで、銃弾よりも強いイメージの力とは?
現代の新しい「戦場」の姿を描く。

TIMEのブームが起きようとして英語学習的には喜ばしいことですが、TIMEを読んでいる僕って本格派、かっこいい!ってレベルで留まってしまったら惜しいものです。大変勉強になる雑誌であることは間違いありませんが、何が語られ、何が語られていないのか批判的に検討できるようになることも重要でしょう。

この新書を出すにあたって講談社の『本』という小冊子で「国際メディア情報戦」という連載をしていました。最終回の「日本のハンディと資産」からの抜粋です。

 さらにオバマ大統領は、第一次世界大戦でアメリカの兵士が毒ガス兵器で殺されたこと、さらには第二次世界大戦のナチスが「ホロコーストの戦慄をもたらすためにガスを使った」と言って化学兵器の、そしてアサド政権の非人道性を強調した。
 ここにオバマ大統領の真骨頂が現れている。国際メディア情報戦を戦う熟練したPRテクニックと、国際法の倫理を語る倫理主義者の一面とを高度に組み合わせるのがオバマ大統領の特徴なのだ。
 銃弾よりも情報の力が現代の戦場を制する、というこの連載で扱ってきた国際メディア情報戦の本質は、さまざまなテクニックを使いながら、最終的には「自分たちの方が敵よりも倫理的に勝っている」ということをいかに世界に説得するかという勝負である。国際メディア情報戦の時代には、弱肉強食で軍事的に勝るものが勝つというのは古い考え方となる。ここでまた誤解を恐れずに言えば、現代の国際政治のリアリティは、自らの倫理的優位性をメガメディアを通じて世界に広めた者が勝つという世界なのだ。

このような視点から見れば、なぜ2012年にホロコースト博物館でオバマ大統領が演説をしたのか、なぜサマンサパワーさん政権に招き入れて要職を任せているのか、納得がいきますね。



トランスクリプト

一方で、パレスチナのヒップホップ映画を通して現状を垣間見た者としては、「きれいごと」を他人には押し付けておきながら、パレスチナ人を弾圧しているのではないかという、二枚舌を嫌というほど感じてしまうのも確かです。

もちろん、影の部分があるからといってこのような取り組みが無意味だなんて言うつもりはありません。このスピーチで語っている取り組みは素晴らしいものだと思います。

We’ve stepped up our efforts in other ways. We’re doing more to protect women and girls from the horror of wartime sexual violence. With the arrest of fugitives like Ratko Mladic, charged with ethnic cleansing in Bosnia, the world sent a message to war criminals everywhere: We will not relent in bringing you to justice. Be on notice. And for the first time, we explicitly barred entry into the United States of those responsible for war crimes and crimes against humanity.

Now we’re doing something more. We’re making sure that the United States government has the structures, the mechanisms to better prevent and respond to mass atrocities. So I created the first-ever White House position dedicated to this task. It’s why I created a new Atrocities Prevention Board, to bring together senior officials from across our government to focus on this critical mission. This is not an afterthought. This is not a sideline in our foreign policy. The board will convene for the first time today, at the White House. And I’m pleased that one of its first acts will be to meet with some of your organizations -- citizens and activists who are partners in this work, who have been carrying this torch.

Going forward, we’ll strengthen our tools across the board, and we'll create new ones. The intelligence community will prepare, for example, the first-ever National Intelligence Estimate on the risk of mass atrocities and genocide. We're going to institutionalize the focus on this issue. Across government, "alert channels" will ensure that information about unfolding crises -- and dissenting opinions -- quickly reach decision-makers, including me.

Our Treasury Department will work to more quickly deploy its financial tools to block the flow of money to abusive regimes. Our military will take additional steps to incorporate the prevention of atrocities into its doctrine and its planning. And the State Department will increase its ability to surge our diplomats and experts in a crisis. USAID will invite people and high-tech companies to help create new technologies to quickly expose violations of human rights. And we’ll work with other nations so the burden is better shared -- because this is a global responsibility.

ここで語っているAtrocities Prevention Boardについては今年最初の報告書が出されました。下記リンク先で報告書全文をダウンロードできます。

Atrocities Prevention Board
Background, Performance, and Options
By John Norris and Annie Malknecht | June 13, 2013

With the APB having just completed its first anniversary and the nomination of Samantha Power to be U.N. ambassador, it is a useful time to take stock. This report details the history of the Atrocities Prevention Board and its current functions, assesses its relative accomplishments and challenges to date, and articulates a series of alternatives for how the APB might be institutionally organized and funded to best ensure that atrocity prevention within the U.S government is made both more effective and enduring.


年末年始で時間ができましたので丁寧に読んでみたいと思います。
 

(続)酒井先生オススメのアラブ映画

 
DAMはYoutubeのアカウントがありました。現在も活動中で5月のUSツアーの際にCNNに登場したそうです。英語で話されています。最後の方にはNewshourにも登場していたロビンライトさんが登場して解説してくださっています。アマンプールが明らかにイスラエル側からの立場で秩序を脅かす存在というようなかたちでDAMを扱っているのに対して、ロビンライトさんは彼らの立場に共感を持って語ってくれているのが救いです。



Born Here


Stranger in My Country




来日していたのでしょうか?日本語ラップもありました。


 

酒井先生オススメのアラブ映画

 


2008年の少し古い映画ですが、渋谷のイメージフォーラムという小劇場で上記の映画を見てきました。この映画は中東研究者の酒井啓子さんもオススメしていたものです。

年末年始はアラブ映画で
2013年12月28日(土)15時14分

 今年の年末は、なかなか興味深い中東映画が上映中である。

 年末年始にゆっくり鑑賞する映画、というと、2週間前に逝去したピーター・オトゥールの「アラビアのロレンス」(3時間半!)が思い浮かぶ。だがハリウッドが描く中東ではなく、中東に住む人々が自分たちの社会を描いた映画を見ながら新年を、というのも悪くない。

 なかでも筆者のお勧めは、パレスチナ人ラッパーたちを描いた「自由と壁とヒップホップ」だ。以前にこのコラムでも紹介させていただいたことがある。

 2008年、パレスチナ系のアメリカ人女性監督、ジャッキー・リーム・サッロームによる作品で、イスラエル領内や占領地のパレスチナ人ラッパーたちの行動と生活に密着する。登場するラッパーたちの生き生きとした姿には、ただ元気をもらえるし、アビールやArapeyatといった女性もいて、とにかくカッコよい。

 なによりも感動するのは、ここで主人公的な役回りのグループ、DAMが、イスラエル領内のパレスチナ人ラッパーと、長くイスラエルの占領に苦しんでいるパレスチナ自治区のラッパーたち、特にガザ在住のラップグループのPRを呼んで、パレスチナ人ラップ大会を西岸で開催しようと計画するところだ

現在の様子をNHKがレポートしてくれているのが下記の動画です。

ワールド WAVE トゥナイト

現在の日本の情勢に絡めようとすれば、DAMが政治的なラップに関わるきっかけとなったのが2000年のインティファーダだったそうです。聖地への訪問が政治的挑発となってしまうことが大いにあるということですね。

[第2回] 聖地の時限爆弾
「聖地に勝手に手を加えることは認められない」

とりわけ、同じひとつの丘を、それぞれの聖地と考えるユダヤ教徒、イスラム教徒の緊張はすぐ沸点まで上昇する。2000年9月にパレスチナ人のインティファーダ(民衆蜂起)が始まったきっかけは、当時のリクード党首シャロン氏による「神殿の丘」への訪問だった。イスラム教徒は、それを宗教的な挑発と受けとめたのだ。

そしていま、聖地エルサレムでは、新たな危機の火種がくすぶっている。「嘆きの壁」と神殿の丘のムグラビ門とをつなぐ橋の建設問題である。特に、右派リクードのネタニヤフ党首が首相になれば、入植地拡張政策とともに、聖地を巡る強硬姿勢に出て、問題を悪化させるのではないか、という懸念が出ている。

実際に映画を観ることで、アメリカのラップの影響や同じパレスチナ人でも48年組と67年組に大別できることなどを知ることができました。「音楽は国境を超える」という一見陳腐な表現をリアルに感じることができました。



映画:「自由と壁とヒップポップ」--暴力は憎しみを生むだけ、音楽は平和への輪を繋ぐ

イスラエル国内のパレスチナ人は、“'48組”(イスラエルが独立宣言した年)と呼ばれ、ガザ地区パレスチナ人は“'67年組”(第4次中東戦争で西岸とガザがイスラエルに占領された年)と呼ばれる。48年組のパレスチナ人は、一応の教育は受けられ仕事にもつけるが、ガザ地区の67年組は、壁に囲まれた監獄のような地域で抑圧と貧し生活を強いられている。相互のコミュニケーションは、同じパレスチナ人であっても複雑だ。

 DAMが呼び掛けて、国内とガザに居るパレスチナのヒップホップ・アーティストたちが、ヨルダン川西岸地区のラマッラーに集まりラップ大会を開くことになった。パレスチナ人が国内を移動するには、さまざまなリスクがある。ガザのラッパーたちは、壁の検問を通過して参加できるだろうか…。

DAMによるMeen Erhabeが以下です。



ジャッキー・リーム・サッロームさん(『自由と壁とヒップホップ』監督)×大熊ワタルさん(ミュージシャン)「音楽が、闘う力になる」
大熊
 「僕らが本当に言いたいのは、平和に生きたいということだけなんだ」というメッセージも、映画の中に登場していましたね。怒りや憎しみもいろいろあるのでしょうが、それを超えて、たくさんの人に通じるメッセージだと思いました。
ジャッキー
 それは、ラッパーたちだけではなく一般の市民にも共通した思いだと思います。私がガザに取材に行ったとき、イスラエル軍が午前4時に突然ブルドーザーでやってきて、ある町を町ごと破壊してしまったということがありました。住民たちは、「5分以内に家から出ないと家ごと潰してしまうぞ」とイスラエル兵に脅されるという、むちゃくちゃなやり方で追い出されたのです。そんな中でも、彼らが私たち取材陣に向かって訴えたのは「自分たちはただ平和に生きたいだけなのに、なぜ放っておいてくれないんだ」ということでした。一部で強調されているイメージとは違って、パレスチナ人というのは本当に静かで忍耐強い人々、そしてそんな状況でも私たちにお茶を振る舞って歓待してくれる、とても温かい人々なのだと感じました。

大熊
 あと、印象的だったのは女性のラッパーたちですね。アラブ社会では、女性はあまり表に出てこない、こられないようなイメージだったので、女性ラッパーたちが生き生きと自分たちの状況をラップで表現している、そして観客も子どもから大人まで、それをすごく喜んで共有しているのがとても感動的でした。
ジャッキー
 実は、ここ5~6年のことだと思いますが、中東のヒップホップシーンでは、女性の活躍が非常に目立っているんです。ヒップホップシーン全体として、女性アーティストが表舞台に立つことをとても歓迎しているという気がします。観客の側も、もちろん自分の家族の女性がステージに立つのは嫌だという人もいるかもしれませんが、大半は女性たちの活躍を喜んで受け入れているという印象ですね。

この映画を観てみたいと思ったのは、アラブの春でもラップが大きな役割を果たしたというNewshourのニュースを2年前に観ていたからです。





AIR DATE: July 21, 2011
'Rock the Casbah' Author: Hip-Hop Has Been the Rhythm of Arab Spring
SUMMARY
Journalist Robin Wright chronicles the cultural and social forces behind this year's Arab revolt in her new book, "Rock the Casbah: Rage and Rebellion Across the Islamic World.' Margaret Warner and Wright discuss her book and the new wave of empowerment in the Arab world.
 

(続)Unknown Known

 
モリスのニューヨークタイムズの動画はかっこよかったので紹介します。こういうことを英語でスラッと言えるといいですね。



There are various ways of doing history. It’s one of the amazing things about history and it’s also true of documentary filmmaking. You don’t have to follow the same hard path. You don’t have to do the same thing everybody else does. You have the freedom to reconceive history and how to do history.
(いくつもの方法で歴史に取り組むことができます。それが歴史の素晴らしいことのひとつなのです。これはドキュメンタリー映画の制作にも当てはまります。踏み固められた同じ道に従う必要なないのです。他の皆がやっていることと同じことをする必要はないのです。自由に歴史を捉え直したり、歴史の取り組み方を見直したりできるのです)

And I have had this crazy idea. I think it’s a crazy idea of doing history from inside out. The normal way of doing it is you would perhaps interview Rumsfeld and you would interview twenty other people, reporters, ex-officials of the Department of Defense and State and on and on and on, asking each of them in turn their opinion of him. I did not want to do any of that.
(これはおかしなアイデアでした。内側から歴史に取り組むのはおかしなアイデアだと私も思います。普通のやり方はラムズフェルドにインタビューして、それから記者や国防省や国務省の元職員など20人ほどに次々とインタビューしていき、それぞれに彼についての意見を求めることでしょう。そんなことはしたくありませんでした)

The focus of this movie is what Donald Rumsfeld thinks about Donald Rumsfeld, about his attempt to define his role in history through the endless memos he wrote, through interview, through press conference he gave for years both in Ford administration and in Bush administration. How does he see what he did?
(この映画で力を入れたことは、ドナルドラムズフェルドがドナルドラムズフェルドについてどのように考えているかということ、彼が書いた膨大なメモや、インタビュー、フォード政権とブッシュ政権の両方で何年にもわたって行った記者会見を通して歴史における彼の役割を定義してもらうことなのです。彼は自分がやったことをどのように見ているのでしょうか)

次の動画を見ると、何かを暴いたとか、彼の告白を聴けたというよりも、ああ言えばこう言うという感じで捉えどころがなかったことが伺えます。



Cheshire catという言葉がでますが、確かにアリスのアニメを見てから彼の顔を見ると、そんな感じもします。。。

(ウィズダム英和)
grin like a Cheshire cat(くだけて)わけもなくにたにた歯を出して笑う
Lewis Carroll作『不思議の国のアリス』に登場するいつもにやっと笑っているネコより



(オックスフォード)
the Cheshire Cat
a character in Lewis Carroll’s novel Alice in Wonderland. It is a cat that disappears, leaving only its smile behind. If a person is described as smiling like a Cheshire cat, it means that they have a broad, fixed smile
He just sat there, grinning like a Cheshire cat and saying nothing.

(ロングマン)
Cheshire Cat, the
a character in Alice's Adventures in Wonderland by Lewis Carroll, which disappears very slowly until only its big smile is left. People sometimes say someone is "grinning like a Cheshire cat" to mean that they have a big and rather silly smile on their face.

ドキュメンリー映画作りのやりがいについて聞かれている動画ではアーレントのbanality of evilを持ち出していますね。


 

(続)Abeについて

 

This Republic of Suffering: Death and the American Civil War (Vintage Civil War Library)This Republic of Suffering: Death and the American Civil War (Vintage Civil War Library)
(2009/01/06)
Drew Gilpin Faust

商品詳細を見る


さきほど紹介した動画のハーバード大学の学長であるファウストさんの著書は前のブログで何度か紹介させていただきました。この著書からインスピレーションを受けたドキュメンタリーが昨年作成されていたようです。





Death and the Civil War
With the coming of the Civil War, and the staggering casualties it ushered in, death entered the experience of the American people as it never had before -- permanently altering the character of the republic and the psyche of the American people. Contending with death on an unprecedented scale posed challenges for which there were no ready answers when the war began. Americans worked to improvise new solutions, new institutions, and new ways of coping with death on an unimaginable scale.


米国議会図書館で南北戦争の展示会を開いていることもあり、ドキュメンタリー制作者のバーンズさんとファウストさんが対談している動画がありました。南北戦争の犠牲者数はファウストさんが本を出したときには62万人だったのが、このドキュメンタリーでは75万人になっています。研究が進んだのでしょうか。

The Civil War in America

Exhibition Home
November 12, 2012–January 11, 2014
The Civil War in America assembles more than 200 unique items, many of which have never been seen by the public, to commemorate the sesquicentennial of this nation’s greatest military and political upheaval. Drawing from hundreds of thousands of items from across many collections of the Library of Congress, the materials included in this exhibition attest to the valor, sacrifices, emotions, and accomplishments of those in both the North and South whose lives were affected by the bitter conflict of 1861–1865.




トランスクリプト
The unimaginable scale of the slaughter, the sheer numbers of the dead, would be all but impossible to comprehend. Nearly two and a half percent of the population would die in the conflict. An estimated 750,000 people in all, more than in all other American wars combined. Never before and never since have so many Americans died in any war by any measure or reckoning.

>> Transpose the percentage of dead that mid-19th century America faced into our own time. Seven million dead if we had the same percentage. What would we as a nation today be like if we faced the loss of seven million individuals? And so it invaded just about everyone's life in one way or another.

>> The enormous tide of death unleashed by the war posed challenges for which there were no ready answers when the war began. Challenges so large they frequently overwhelmed the abilities of individuals and institutions to respond to them. Challenges that go forth, slowly at first by fits and starts, immense and eventually heroic efforts by individuals, groups and the government as Americans worked to improvise new solutions, new institutions, new ways of coping with death on an unimaginable scale.

Before the Civil War there were no national cemeteries in America. No provisions for identifying the dead or for notifying next of kin or for providing aid to the suffering families of dead veterans. No Federal relief organizations. No effective ambulance corp. No adequate Federal hospitals. No Federal provisions for burying the dead. No Arlington Cemetery. No Memorial Day.

>> The United States embarked on a new relationship with death in a whole series of ways. As a nation it embarked on a new relationship with death because its survival would be assured and defined by the deaths of so many hundreds, thousands of people. So it would become inseparable from death in that sense. In a second way the United States would develop a new relationship with death in a national sense because of the pension system, the re-burial system, the bureaucracy of death that would transform the nature of the Federal government. So it would become a different nation, a stronger, more centralized nation with more responsibilities partly because of taking on these obligations that would grow out of Civil War death. But then there are all the changes for individuals who are living in a world of mourning and loss in the North and in the South where ultimately 20 percent of white men of military age were going to die and where everyone had lost a loved one. And so lives were shattered in undefined ways often because so many of the dead were unknown. And ideas about what death was would be changed by the intensity and wide-spread nature of this experience.

個人的には国家による追悼を積極的に推進すべきという立場にはありませんが、国立墓地もない、救援組織もない、退役者への年金もないなど、南北戦争当時のような、ないない尽くしでいいとも思えないです。
 

Abeについて

 
AbeはAbeでもエイブの方を取り上げます。150周年を迎えたゲティスバーグ演説は南北戦争で最大の犠牲者を出したゲティスバーグの戦没者の追悼する演説でもあったわけです。今この時期にこの演説をしっかり読み直すことは意義あることでしょう。

個人的には追悼的なものは好きになれません。どうしても安部公房の『終わり道の標べに』の最初の言葉が出てきてしまうのです。水木しげるさん、やなせたかしさんのような素朴な反戦論の方が一番心に響きます。

亡き友に
記念碑を建てよう。
何度でも、繰り返し、
故郷の友を殺し続けるために……。

To a Dead Friend: I shall build a monument, in order to kill my home town friends, again and again forever…

終った所から始めた旅に、終わりはない。墓の中の誕生のことを語らねばならぬ。何故に人間はかく在らねばならぬのか?……。

For the journey which begins where it ends, there is no finish, I must speak of the birth which comes within the grave. Why must people live in this way?

英語は Thimoty Ilesさんによるものです。

といっても、このようなことが些末なことだとも思っていません。ゲティスバーグ演説の訳は巽孝之さんによるものです。



Four score and seven years ago our fathers brought forth, on this continent, a new nation, conceived in Liberty, and dedicated to the proposition that all men are created equal.
八七年前、われわれの父祖たちは、自由の精神を母胎に、すべての人間は平等に作られているという信条に捧げられた新しい国家を、この大陸にもたらしました。

Now we are engaged in a great civil war, testing whether that nation, or any nation so conceived and so dedicated, can long endure. We are met on a great battle-field of that war. We have come to dedicate a portion of that field, as a final resting place for those who here gave their lives that that nation might live. It is altogether fitting and proper that we should do this.
いまわれわれは、大きな内乱の渦中にあり、 これを乗り切れるかどうかでわれわれの国家が、いや自由を謳い平等を信ずる国家すべてが永続できるかどうかが決まります。われわれはこの戦争の一大激戦地で顔を合わせることになりました。われわれは、この国家の将来を願って自らの生命を投げ出した人々の最後の安息の地として戦場の一部を捧げるべく集まったのです。目下、わたしたちにとってこれほどにふさわしいつとめはありません。

But, in a larger sense, we can not dedicate ― we can not consecrate ― we can not hallow ― this ground. The brave men, living and dead, who struggled here, have consecrated it, far above our poor power to add or detract. The world will little note, nor long remember what we say here, but it can never forget what they did here. It is for us the living, rather, to be dedicated here to the unfinished work which they who fought here have thus far so nobly advanced.
とはいうものの、より大きな意味に思いめぐらせてみるなら、わたしたちはとうていこの土地を捧げることも清めることも崇めることさえも、行うことはできません。ここで闘った勇者たちは、生きていようが亡くなっていようが、すでにこの地を聖別してしまっているのであり、そこにわたしたちが微力ながら介入できるような余地は、いささかもないのです。世間はいまここでわたしたちが語っていることなどほとんど気に留めず、末長く記憶に留めることもないでしょうが、彼ら勇者たちの偉業については、断じて忘れはしないでしょう。

It is rather for us to be here dedicated to the great task remaining before us ― that from these honored dead we take increased devotion to that cause for which they here gave the last full measure of devotion ― that we here highly resolve that these dead shall not have died in vain ― that this nation, under God, shall have a new birth of freedom ― and that government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth.
われわれの前に残されている大事業に、ここで実を捧げるべきは、むしろわれわれ自身であります。その大事業とは何か。それは、これら名誉の戦死者が最後に全身全霊をふりむけた偉大な目的を、そのあとを引き継いだわれわれ自身がいっそう献身的に成就させていくことであり、彼らの死を決して無駄にせぬよう誓うことであり、この国家アメリカが神のみもとで新たな自由を生み落とすようさしむけることであり、ひいては、人民のために、人民が、人民を治める政治がこの地上から絶えることのないよう心を砕くことにほかなりません。



ANALYSIS AIR DATE: Nov. 19, 2013
Lincoln's words to honor loss spark debate and dedication to American freedom

SUMMARY
President Lincoln's Gettysburg Address articulated a powerful message 150 years ago that endures today. How did a speech with so few words come to effect such great meaning in American history? Drew Gilpin Faust of Harvard University and Richard Norton Smith of George Mason University join Jeffrey Brown to offer reflections.
 

NYTによるベンガジ報告書

 


60ミニッツでライスさんを取り上げた時に上記の回答が今でも後を引いていることが分かりました。この事件について今日ニューヨークタイムズが丁寧な報告を発表したそうです。

A Deadly Mix in Benghazi
By DAVID D. KIRKPATRICK
December 28, 2013

まだ読んでいないので詳しい内容は分かりませんが、Slateの記事によればアルカイダとのつながりはなさそうだが、spontaneousなものではなく予兆はあったと見ているようです。

New York Times Benghazi Report Blames Film "Innoncence of Muslims", Militias for Benghazi Attack
By Katie Long

After months of investigation, the New York Times has published its comprehensive account of the 2012 attack on a U.S. diplomatic mission and C.I.A. compound in Benghazi, which killed four people including U.S. Ambassador to Libya Christopher Stevens.

The Times finds no evidence that al-Qaida or any other international terrorist group played any role in the attack:
“The attack was led, instead, by fighters who had benefited directly from NATO’s extensive air power and logistics support during the uprising against Colonel Qaddafi. And contrary to claims by some members of Congress, it was fueled in large part by anger at an American-made video denigrating Islam.”

The video in question refers to the “Innocence of Muslims”, a 14-minute film uploaded to YouTube in the summer of 2012.

While some may see the report as a vindication of sorts for the Obama administration and former U.N. Ambassador Susan Rice, who in early days cast the event as a spontaneous response to this YouTube posting, the Times says the reality is “murkier” and “wasn’t without warning signs.”

このような報告書が出ること自体ベンガジの事件がアメリカにとって重要な意味を持っていることが伺えます。
 

Unknown Known

 


New York Review of Booksで2回に渡りラムズフェルド元国防長官を取り上げています。秋にErrol Morris によるUnknown Knownというドキュメンタリーが公開されたからでしょうか。Errol Morrisと言えばマクナマラ元国防長官にベトナム戦争の過ちを告白させて話題になりました。

Rumsfeld’s War and Its Consequences
NowMark Danner

Unknown knownが映画のタイトルでラムズフェルドの回想記がKnown and Unknownです。これは2002年での会見でのやり取りから来ているようです。開戦の大義を問われている問いに対して、なかなか深いことを語っていると悠長に捉えるわけにはいかない回答ですよね。失笑がもれるのも分かります。



Q: there are reports that there is no evidence of a direct link between Baghdad and some of these terrorist organizations.
Rumsfeld:There are known knowns; there are things we know we know. We also know there are known unknowns; that is to say we know there are some things we do not know. But there are also unknown unknowns -- the ones we don't know we don't know.

Q: Excuse me. But is this an unknown unknown?
Rumsfeld: I'm not --
Q: Because you said several unknowns, and I'm just wondering if this is an unknown unknown.
Rumsfeld: I'm not going to say which it is.
Q: Mr. Secretary, if you believe something --
Rumsfeld: Right here. Right here. Right here.

映像は少し編集しているようで、国防省のサイトでは会見のスクリプトを確認できます。

DoD News Briefing - Secretary Rumsfeld and Gen. Myers
Presenter: Secretary of Defense Donald H. Rumsfeld
February 12, 2002 11:30 AM EDT

Q: Could I follow up, Mr. Secretary, on what you just said, please? In regard to Iraq weapons of mass destruction and terrorists, is there any evidence to indicate that Iraq has attempted to or is willing to supply terrorists with weapons of mass destruction? Because there are reports that there is no evidence of a direct link between Baghdad and some of these terrorist organizations.
Rumsfeld: Reports that say that something hasn't happened are always interesting to me, because as we know, there are known knowns; there are things we know we know. We also know there are known unknowns; that is to say we know there are some things we do not know. But there are also unknown unknowns -- the ones we don't know we don't know. And if one looks throughout the history of our country and other free countries, it is the latter category that tend to be the difficult ones.
And so people who have the omniscience that they can say with high certainty that something has not happened or is not being tried, have capabilities that are -- what was the word you used, Pam, earlier?
Q: Free associate? (laughs)
Rumsfeld: Yeah. They can -- (chuckles) -- they can do things I can't do. (laughter)
Q: Excuse me. But is this an unknown unknown?
Rumsfeld: I'm not --
Q: Because you said several unknowns, and I'm just wondering if this is an unknown unknown.
Rumsfeld: I'm not going to say which it is.
Q: Mr. Secretary, if you believe something --
Rumsfeld: Right here. Right here. Right here.

この映画が公開された9月はシリアへの武力介入が現実味をおびていた時期に重なっていました。デイリービーストのインタビューではその辺りを聞いています。

Errol Morris on His Donald Rumsfeld Doc, ‘The Unknown Known,’ at Telluride
September 2nd 20135:00 AM
Stories by Marlow Stern

The topic of war seems to fascinate you. Why are we in a seemingly constant state of war?
Because I think people are crazy. I talk very briefly about Shakespeare, and with Shakespeare, the motivating force of history is insanity, greed, jealousy, hate, power. Rumsfeld said, “Well, maybe that was true then, but it’s different now.” Then he reads this memo to Condi Rice where he basically tells her to shut up, you’re not in the chain of command, nobody wants to hear from you, and if you continue to talk out, I’m going to the president and I’m going to have you muzzled.

It’s a very relevant documentary, given what’s going on in Syria right now.
That it is. When I got the Oscar for The Fog of War, we were on the verge of an invasion of Iraq, and McNamara wouldn’t come out against the war publicly, but privately, and oddly enough in Canada, he would. And Rumsfeld has just come out against intervention in Syria. It’s somewhat ironic!

What’s your stance on intervention in Syria?
War has, as Rumsfeld points out in The Unknown Known, unintended consequences. When you go to war, you don’t know what’s going to happen. You don’t know whether you’re going to increase or decrease suffering. I don’t understand what’s going on well enough. I don’t think most people do.


日本ではいつ公開されるのでしょうか。まあ、のらりくらりと交わしているようなので、見てもイライラするだけかもしれませんが。。。(汗)


 

マクベスの名セリフ

 
イーサンホークのマクベスのCMでは、有名なtomorrowスピーチの一部が使われていました。マクベス夫人が亡くなったという知らせを受けて人生の無意味さを語る場面です。



(5幕5場)
To-morrow, and to-morrow, and to-morrow,
Creeps in this petty pace from day to day,
To the last syllable of recorded time;
And all our yesterdays have lighted fools
The way to dusty death. Out, out, brief candle!
Life's but a walking shadow, a poor player,
That struts and frets his hour upon the stage,
And then is heard no more. It is a tale
Told by an idiot, full of sound and fury,
Signifying nothing.

(No Fear Shakespeare)
Tomorrow, and tomorrow, and tomorrow. The days creep slowly along until the end of time. And every day that’s already happened has taken fools that much closer to their deaths. Out, out, brief candle. Life is nothing more than an illusion. It’s like a poor actor who struts and worries for his hour on the stage and then is never heard from again. Life is a story told by an idiot, full of noise and emotional disturbance but devoid of meaning.

(松岡和子さん訳)
明日も、明日も、また明日も、
とぼとぼと小刻みにその日その日の歩みを進め、
歴史の記述の最後の一言にたどり着く。
すべての昨日は、愚かな人間が土に還る
死への道を照らしてきた。消えろ、消えろ、束の間の灯火!
人生はたかが歩く影、哀れな役者だ、
出場のあいだは舞台で大見得を切っても
袖へ入ればそれきりだ。
白痴のしゃべる物語、たけり狂ううめき声ばかり、
筋の通った意味などない。

マクベス夫人はダンカン王の殺害計画を思いついたところの場面です。



(1幕5場)
Come, you spirits
That tend on mortal thoughts, unsex me here,
And fill me from the crown to the toe top-full
Of direst cruelty.

(No Fear Shakespeare)
Come, you spirits that assist murderous thoughts, make me less like a woman and more like a man, and fill me from head to toe with deadly cruelty!

(松岡和子さん訳)
さあ、殺意に仕える悪霊たち、
いますぐ私を女でなくし、
頭のてっぺんから爪先まで
どす黒い残忍さでいっぱいにして!

シェイクスピアの引用は有名どころはちょくちょく出るので慣れておきたいです。
 

リアルTOEIC technical difficulty

 


イーサンホークがマクベスを演じる舞台がニューヨークでやっているんですね。この舞台でtechnical difficultyによって中止になった回があったようです。遅延や荷物の不着が頻発するTOEICの世界もまだperformance cancellation(公演中止)はないですね(笑)

Performance of Macbeth on Broadway Canceled Due to Technical Mishap
Ethan Hawke performs a solo with guitar before the audience departs.
By Editorial Staff • Nov 27, 2013 • New York City

A technical difficulty interrupted the November 27 evening performance of Macbeth at Lincoln Center's Vivian Beaumont Theater. An announcement was made midway through Act 1 that there was a problem with equipment essential to the blocking in the following scene.

After two additional announcements thanking the audience for their patience, house lights were raised and patrons were informed that the performance had been canceled due to a technical difficulty that could not be addressed in a reasonable amount of time.

As the audience was leaving, Ethan Hawke (who plays the role of Macbeth) came onstage with a guitar and offered to sing a song, "You Belong to Me." After a few bars, Hawke wished the audience a Happy Thanksgiving and left the stage to applause.

Further details of the difficulty were not available at the time of the performance cancellation.

technical difficultyはtechnical problemぐらいに思って問題ないと思います。現にthere was a problem with equipmentと第一パラグラフにありますね。TOEIC公式問題集にまさに似たようなものがありました。

The afternoon flight from Tokyo has been canceled due to a mechanical problem.

動詞cancelが使って中止を伝える場合には、due to …で原因を述べることが多いと思った方がよさそうです。自分でライティングする場合にも、原因を加えた方がより相手に納得してもらいやすい文章になるでしょう。

40語を超える文章になっている第二パラグラフの方に注目してみます。中心となる情報はpatrons were informed that the performance had been canceledの部分ですが、タイトルや第一パラグラフで公演中止は伝えていますから、このパラグラフではより詳細に状況を説明しているという役割を果たしているのだと思います。詳細に説明しようとしているから、どうしても長くなってしまうのでしょう。

After two additional announcements thanking the audience for their patience, house lights were raised and patrons were informed that the performance had been canceled due to a technical difficulty that could not be addressed in a reasonable amount of time.

After two additional announcementsとあることで中止の決断をするまで対処しようと何度か試みたことがわかりますが、文章の最後にcould not be addressed in a reasonable amount of timeで短い時間では対処することができない問題であったことが分かります。

patrons were informedでのpatronsはTOEICでも使われることがあるので慣れておきたいですね。TOEICでもゆるゆるな言い換えがなされることがありますが、この文脈でもpatronsは別に常連客を指しているわけではなく、直前のthe audienceを言い換えただけでしょう。patronは公演の観客だけでなく図書館の利用者にも使われているようですね。
 

King Learの上演告知記事とレビュー

 
上演告知で盛り込まれるものは、主演、上演場所と期間、主演の実績など基本事項ですので淡々と事実を伝えるかたちになっています。一方のレビューは、観劇しての感想がメインになるので、形容詞なども多くなり、「〜だけど〜だ」「その中でも〜だ」のように構成も複雑になります。

June 20, 2013, 10:00 AM ET
Frank Langella to Play King Lear on Stage
ByBarbara Chai

Three-time Tony Award winner Frank Langella will tread the boards again, this time in the title role in Shakespeare’s “King Lear.”

The new production will be directed by Angus Jackson, and will run at the Chichester Festival Theatre in the U.K. from Oct. 31 to Nov. 30. It will transfer to the Brooklyn Academy of Music in New York from Jan. 7 to Feb. 9, 2014.

Langella, 75, a veteran of both stage and film, received Tony Awards for his performances in “Frost/Nixon” (and an Oscar nomination for the film adaptation), “Seascape” and “Fortune’s Fool.” His other theater work includes “Dracula” (also the film version), “Match,” “A Man for All Seasons,” and “Man and Boy.”

つぎにレビューです。以下は5つ星満点で4つ星がついていましたのでpositiveなレビューです。what impresses is the spellbinding power of that fine American actorとほめていますね。Spellbindingのような大仰な形容詞もレビューでは登場しやすいですね。

King Lear – review
Minerva, Chichester
This return to star-driven Shakespeare has in Frank Langella a commanding Lear still driven by a craving for love
Michael Billington

We are used to director's Shakespeare. This production, which plays 32 performances in Chichester before moving to Brooklyn, is unequivocally actor's Shakespeare. It is staged with great clarity by Angus Jackson as a timeless moral fable. But what impresses is the spellbinding power of that fine American actor, Frank Langella, best known in Britain as the disintegrating president inFrost/Nixon, who plays Lear and wins.

Langella has that mysterious quality known as "weight". It is not merely that he is tall, has a voice that could be heard in Bognor Regis and is more oak than ash: it is that he has an authority that compels our attention. This is palpable from the start when he needs help ascending the steps of Robert Innes Hopkins's set, which looks like a miniaturised version of Chichester's hexagonal main stage with appropriately crazy paving. Langella even cups a hand to his ear to hear Goneril's fake protestations of affection. But, despite his slight stoop and white thatch, this is a Lear who looks born to command.

director's Shakespeareとactor's Shakespeareという区別はなるほどですね。日本でも蜷川さんのようにdirector's Shakespeareの方が主流のような感じですから。

以下が締めの部分ですがin Langella we have not only a star but a real actorと最後までLangellaを褒めています。

In many ways, however, the production is a throwback to the days when we went to see star Shakespeare. But after a glut of concept-driven productions, it makes a refreshing antidote. And in Langella we have not only a star but a real actor: one who follows the familiar arc of Lear's moral awakening, but who also makes the part his own. At the end, Langella's Lear lays out Cordelia's lifeless body with paternal care as if, even in death, still anxiously searching for the love he never achieved in life.


時間があれば、レビューで使われる評価する時の形容詞や表現をまとめてみたいですね。

 

King Learの案内とプレスリリース

 


完全な趣味ですが、Frank Langellaがリア王を演じる舞台についての案内とプレスリリースを見てみます。

King Lear
Frank Langella
By William Shakespeare
Chichester Festival Theatre
Directed by Angus Jackson

“Frank Langella offers a compelling King Lear teetering perilously between majesty and madness.”
—London Evening Standard

A legendary presence on stage and screen, Tony Award-winning and Oscar-nominated actor Frank Langella takes on King Lear. Betrayed by his daughters and shaken by his own mortality, Shakespeare’s aging patriarch wanders mad, as a kingdom disintegrates in the wake of his divested power. Langella joins forces with Britain’s Olivier Award-winning company Chichester Festival Theatre to present this monumental interpretation of the Bard’s tragedy.

最後の部分はマクミランにWilliam Shakespeare is sometimes referred to as the Bard or the Bard of Avon.とあるようにthe Bard’s tragedyで、「シェイクスピアの悲劇」という意味ですが、TOEIC的には動詞presentの使われ方をチェックしておきたいですね。

to present this monumental interpretation of the Bard’s tragedy

Frank Langellaって誰だか分からなかったのですが、映画『フロスト×ニクソン』でニクソン大統領を演じた人だそうです。いやあ、あのニクソンは憎たらしい存在感が出ていました。



次はプレスリリースです。We are absolutely delighted to announceやI am thrilled to welcome特にポジティブに伝える方法を学んでいきたいですね。また、and equally delighted toとalsoを使わずにequallyを用いているところなんかも参考になります。

PRESS RELEASE
20 June 2013
Frank Langella to star as King Lear at Chichester and BAM in 2013/14

Three time Tony Award-winning, Oscar nominated Broadway and film star Frank Langella will play the title role in a new production of William Shakespeare’s King Lear opening at Chichester Festival Theatre this autumn, prior to transferring to the Harvey Theater at BAM (Brooklyn Academy of Music) in New York.

Jonathan Church, Artistic Director at Chichester Festival Theatre, said: “We are absolutely delighted to announce that this legendary American actor has accepted our invitation to lead the company of King Lear here at Chichester; and equally delighted to be returning to BAM after our previous collaboration, Macbeth, in 2008.”

BAM Executive Producer Joseph V. Melillo added, “I am thrilled to welcome one of our greatest actors to the BAM stage in January. The Chichester Festival Theatre production of King Lear will provide New York audiences the opportunity to experience Mr Langella perform perhaps the most challenging role in the Shakespearean canon. It will be a significant theater experience and a momentous occasion for BAM.”

King Lear will be directed by Chichester Associate Director Angus Jackson and designed by Robert Innes Hopkins.

King Lear will run at the Minerva Theatre, Chichester from Thursday 31 October – Saturday 30 November 2013. For further details, visit cft.org.uk or call 01243 781312.

Following the Minerva Theatre run, the production will transfer to BAM, New York playing from 7 January – 9 February 2014.

基本例文700選のところで動詞starが用いられていることを指摘させていただいたことがありますが、このプレスリリースでもstarが動詞として使われています。

Frank Langella to star as King Lear at Chichester and BAM in 2013/14

TOEICの公式問題集でも、例えば以下の文章のように動詞として用いられる例があります。

Renowned performer Tanika James made her theater debut last night, starring in the hit show Flying High.


次は告知記事とレビュー記事を見てみたいと思います。
 

こんなところから始めてみては

 
聖書、シェイクスピア、ギリシア神話などの知識があると、TimeやNew Yorkerなどの英文を読むやすくなるか、はっきりとしたことはいえませんが、このような知識があるとないとでは、文章理解力に差が出やすいことは自分の経験から感じています。

といっても、これらはなかなか敷居が高いもの、ついつい後回しになりがちです。まずは簡単なガイドブックから始めてしまうのが手っ取り早い気がします。そこで興味を持ったものを掘り下げていけばいいでしょう。よく使われる引用もほぼ決まっていますから。そんなガイドブックの役割を果たしてくれそうなものが新刊として発売されています。


英米人のものの見方を理解するための教養の英語英米人のものの見方を理解するための教養の英語
(2013/12/17)
臼井 俊雄

商品詳細を見る



あらすじで読むシェイクスピア全作品(祥伝社新書)あらすじで読むシェイクスピア全作品(祥伝社新書)
(2013/12/02)
河合祥一郎

商品詳細を見る



河合さんの本は以下の本でもいいかもしれません。CD付きですから。それに、新書で紹介されている英語の台詞よりも量が多いです。ただ、新書はシェイクスピアの詩も扱ってくれるところがありがたいです。


シェイクスピアは誘う―名せりふに学ぶ人生の知恵シェイクスピアは誘う―名せりふに学ぶ人生の知恵
(2004/09)
河合 祥一郎

商品詳細を見る


最近気づいたのですが、この河合先生の本は戸所先生の『はじめてのシェイクスピア』とほとんど同じ構成でした。戸所先生の本の方が出版が早いですから、小学館の編集者がインスピレーションを受けて作られたのでしょうか。


はじめてのシェイクスピア―英文学の最高峰を楽しむはじめてのシェイクスピア―英文学の最高峰を楽しむ
(2003/05)
戸所 宏之

商品詳細を見る




Frank Langellaがリア王を演じる舞台がニューヨークでやるそうですね。TOEICでも演劇のレビー、紹介記事、案内などが登場するので、これをトピックにして取り上げてみようと思います。
 

パワフル母さん

 


Newshourでは12月25日にAnne-Marie SlaughterやJohn Negroponte、David Ignatiusを交えてアメリカ外交の1年間を振り返っていました。17分と通常の2倍の長さですが、国際情勢に興味のある方はチェックして起きたいですね。24日には南スーダンに関してサマンサパワーさんも登場していました。



12月22日の60ミニッツでは大統領補佐官であるスーザンライスさんが出ていました。ライスさんはパワーさんよりも親しみやすい感じですね。



Susan Rice on contending with crisis
President Obama's national security advisor answers questions about the NSA leaks, Iran, Syria and the attack in Benghazi
2013 Dec 22
CORRESPONDENT Lesley Stahl



Newshourも60ミニッツもトランスクリプトがあるのが英語学習者には助かります。冒頭すぐの部分でShe’s the one who wakes up the president when there’s a 3 a.m. international crisis.と彼女を紹介しています。

As the president’s national security advisor, Susan Rice works in what some consider the second best office in the White House.
Lesley Stahl: This is the office, huh?
Susan Rice: This is Henry's office, as we call it.
Lesley Stahl: Henry's office, Henry Kissinger's office.
As Kissinger was, Rice is the quarterback of American foreign policy. She’s the one who wakes up the president when there’s a 3 a.m. international crisis.

when there’s a 3 a.m. international crisis である理由は2008年の大統領選を思い出していただくとピンとくると思います。ヒラリー陣営がオバマ大統領候補の経験不足を訴えるために仕掛けた広告が当時話題になりました。



いまの地位はconsolation prize(敢闘賞)とあるようにあのベンガジの対応がなければ国務長官になっていたのではという方です。ベンガジ事件は最近でも60ミニッツのローガン記者が謹慎になって話題になりましたが、アメリカにとっては大変センシティブなもののようですね。

But what about the humanitarian crisis in Syria? More than 100,000 killed; eight million driven from their homes. After the genocide in Rwanda, when Rice worked on President Clinton’s national security council, she vowed if there ever was another atrocity, she would support dramatic action. So why no dramatic action in Syria?

Susan Rice: It’s not that simple. The international community isn’t unified, there’s no agreement to intervene, there’s no basis in international law to intervene. And yet nobody who works on that problem is at all satisfied with how it’s unfolded.

Susan Rice became national security advisor as a consolation prize. She lost her chance to be Secretary of State when she – then the UN ambassador – was asked to pinch hit for Hillary Clinton and answer questions about the attack on the U.S. diplomatic post in Benghazi where our ambassador to Libya, Christopher Stevens, and 3 others were killed.

[Susan Rice on "Face the Nation": What our assessment is as of the present, is in fact what, it began spontaneously in Benghazi…]

That particular assessment from talking points prepared by the CIA was wrong, and Rice was accused of being deliberately misleading. But a former senior intelligence official told us that the talking point that called the Benghazi attack spontaneous was precisely what classified intelligence reports said at the time.

ようやく時間ができたので、ワントピック深く掘り下げてみようと思っています。
 

Shining Night

 



いま読む ペロー「昔話」いま読む ペロー「昔話」
(2013/11/01)
工藤庸子

商品詳細を見る


シャルルペローの昔話を工藤庸子さんが訳し直した新著が発売されていました。翻訳と同じくらいの分量で訳者解説があるのも有り難いです。どれもおなじみの話ばかりですが、Little Red Riding-Hoodは赤ずきん、Puss in Bootsは長靴をはいた猫、など英語での表記にもなじんでおきたいですね。英語版は無料で入手できるのもありがたいです。


The Fairy Tales of Charles PerraultThe Fairy Tales of Charles Perrault
(2012/05/12)
Charles Perrault

商品詳細を見る


ナショナリズムが騒がしくなったところなので、ペローによる新旧論争the Quarrel of the Ancients and the Moderns (Querelle des Anciens et des Modernes)を改めて考えてみるのも興味深そうです。

この本は、これから読んでいこうと思いますが、「訳者あとがき」が素晴らしかったのでご紹介します。最近の英語学習のトレンドは、音読がブームで、読書量が少ないのが気になりますが、声の大切さは強調してもしきれないものでしょう。

(訳者あとがき)
この書物は社会人向けであり、とりわけ朗読に関心のある方を念頭においた企画です。解説も堅苦しくならぬよう、聴き手のまえで作品を読みながら、あれこれと解釈を披露する「朗読カフェ」のようなスタイルで書きました。外国文学の翻訳も、楽しんで音読することができる、何よりも大切なのは語彙の背景にある文化的・歴史的なものを理解して読むことだ。そう実感していただければ、書物の夢がかなったことになりましょう。

(中略)

いくつかの次元の異なる経験がきっかけとなり、ここ十年ほどで、わたしは「文学と声」というテーマに強く惹かれるようになりました。まずは放送大学の教員としてラジオ番組をつくるようになってから、古典の断章を朗読し解説するという方式の講義をやっており、期待をはるかに超える共感が寄せられています。

そして2011年3月11日。筆舌に尽くせぬ惨禍を前にして「いったい文学に何ができるのか?」という悲痛な疑念と無力感が、多くの人をおそったはずですが、あのとき、ともかく皆で時間と場所を分かち合い、言葉を交わそうではないかという呼びかけが生まれ、これが朗読を中心とするささやかなイヴェントにつながってゆきました。そうした活動に参加するなかで得られたのは、平凡ながら身体化された以下のような確信です。すべてが電子情報となり、バーチャル化してゆく時代だからなおのこと、奇麗に仕上がった書物の手触りや、読むことをめぐる肉声の交流が、かけがえのない温もりをもたらしてくれる。文学とは、生身の人間の命の脈動によって育まれるものにちがいありません。

さて、昔話ということで思い出したのがこのジブリの映画。



ジャパンタイムズでも映画評がありましたが、日本の作品に「わびさび」や「もののあはれ」を見出そうとするのは少し安易な気もしますが、作品を見ていないので的を得ているものか分かりません。

‘Kaguya-hime no Monogatari (The Tale of Princess Kaguya)’
Ghibli's Takahata returns triumphant after 14 years
BY MARK SCHILLING

This is all pretty much from the folk tale, which raises the question of what, beyond their way of telling it, Takahata and his collaborators have brought to it. The film’s tag line, “A princess’ crime and punishment,” offers a clue, while Takahata himself has said he wanted to explore what “crime” Princess Kaguya might have committed, since the original story is silent on that point.

His exploration, though, has little to do with plot, everything to do with his heroine’s emotional and spiritual journey — and the way it ends. Not to enter spoiler territory, but the climax is a haunting, wrenching evocation of mono no aware — or as it is literally translated, the pathos of things. The basis of Japanese aesthetics since time immemorial, mono no aware is hard to define, but “The Tale of Princess Kaguya” brilliantly illuminates it with images of life at its transient loveliest, of parting in its terrible finality.

There is a deep wisdom in this film, but a deep sadness too. If it is Takahata’s farewell, it’s one that will have a long echo, just like his 1,000-year-old source.

英語字幕や英語吹き替えのあるバージョンがないか少し探してみましたが、まだありませんでした。いろいろ検索している間に、NHKワールドにTale of the Bamboo Cutterをはじめとする日本の昔話を取り上げるコーナーがあるのを見つけました。英語で朗読されているのはおなじみの青谷優子さんです。翻訳者の方との対談もあって楽しめます。

スライド朗読バージョン

スライド文章バージョン

かぐや姫って英語ではそのままPrincess Kaguyaなんですが、「かぐや」てどういう意味だとふと疑問に思っていたら、以下のように朗読されていました。

In just three months, the girl grew into a beautiful young woman. Her beauty lit every corner of the house so the old couples named her “Princess Kaguya,” which means shining night.

ウィキペディアでも輝夜姫とありますね。40年近く生きてきて初めて知りました(汗)

(Wikipedia)
The Tale of the Bamboo Cutter (竹取物語 Taketori Monogatari?), also known as Princess Kaguya (かぐや姫 Kaguya Hime?, 赫映姫 or 輝夜姫), is a 10th-century Japanese folktale. It is considered the oldest extant Japanese narrative[1][2] and an early example of proto-science fiction.[3]

It primarily details the life of a mysterious girl called Kaguya-hime, who was discovered as a baby inside the stalk of a glowing bamboo plant. She is said to be from Tsuki-no-Miyako (月の都 "The Capital of the Moon").

古典的なものを学ぶことの面白さの一つに、アレンジというか、演出の仕方を楽しめるというものがあると思います。今回の映画がどういう切り口のものか分かりませんが、1987年の映画はバブルのにおいがプンプンしますし、ピーターセテラの主題歌もコテコテの80年代の音楽ですねえ(苦笑)



 

グレーゾーンのTOEIC単語

 
TOEICに頻出ではないですがいつ出てもおかしくない単語というものがあると思います。クーポンや商品券などを使う場合に使われる動詞redeemもその一つでしょう。ニューヨークタイムズの購読者の方はここ一週間以下のようなメールが来ていると思いますので、メールの文言は日によって多少変わることもあるようですが、REDEEM SPECIAL OFFER という表現が一つのメールに3回も使われていたのでredeemという単語についつい目がいきました。

GET THE MUST-HAVE ADDITION
FOR YOUR MOBILE DEVICE
REDEEM SPECIAL OFFER

Dear Times Reader,
The New York Times and your digital devices are perfect together — innovative, future-forward and engaging.

This holiday season, we invite you to enhance your device with a Times Digital Subscription for just 99¢ for 12 weeks.

Get more informed, inspired and challenged with unlimited access to nytimes.com and our apps for smartphones or tablets or both.

Have the world's finest journalism at your fingertips anytime, anywhere. Act now to take advantage of this special, limited-time offer: just 99¢ for 12 weeks.

ACT NOW TO TAKE ADVANTAGE OF THIS SPECIAL, LIMITED-TIME OFFER.

REDEEM SPECIAL OFFER

Award-winning journalism
Expert commentary
Innovative multimedia
Best-in-class mobile apps
REDEEM SPECIAL OFFER

Redeemという動詞はなかなかなじみがない単語かもしれませんが、こういう売り込みの広告でREDEEM SPECIAL OFFERとあればある程度意味を推測できそうですね。

(英辞郎)
redeem a coupon
商品券を商品と引き換える
Redeem this coupon for a free cup of coffee.
このクーポン券と引き換えで、コーヒー1杯を無料サービスします。

(オックスフォード)
redeem something
to exchange something such as shares or vouchers for money or goods
This voucher can be redeemed at any of our branches.

(ロングマン)
redeem
get money for something
to exchange a piece of paper representing an amount of money for that amount of money or for goods equal in cost to that amount of money:
You can redeem the coupon at any store.

ちなみにvoucherやcouponを使う場合はこのredeem以外にはspendやuseが使われるようです。

ちょうどredeem those gift cardsという表現が使われているニュースがありました。今年の年末商戦は予測ほどよくなかったようで、手持ちのクーポンや商品券を使って売り上げに貢献して欲しいという趣旨のものでした。



December 27, 2013, 7: 52 AM
Why retailers want you to redeem those gift cards

Shoppers, many armed with gift cards, are flocking to stores in the days after Christmas to redeem them and return unwanted presents. There are more bargains to he had as retailers try to clear their shelves to make room for their spring lines, according to Bill Martin, founder of ShopperTrak, which tracks sales in bricks-and-mortar stores.

"Today is the number 7 shopping day of the year," he said in an interview Thursday. "It's important...They will be heavily promoting this weekend."

Retailers are eager for shoppers to redeem their gift cards because they don't count as revenue until that occurs. Many retailers such as Wal-Mart ( WMT) and Target (TGT) were expecting a tough holiday season and early indications are that's what happened. Data from MasterCard Advisers estimates that U.S. holiday sales rose 2.3 percent this year, a growth rate that the company considers to be "decent."

また、アメリカでは配送の遅れでクリスマス当日にプレゼントが届かないということが頻発したようです。配送会社のUPSは、配送が遅れたものにはrefundするそうですが。。。



December 27, 2013, 7: 54 AM
UPS promises shipping cost refunds to some customers after holiday backlog debacle

Neither UPS nor FedEx have said exactly how many customers were impacted by the holiday delays, but they've brought in extra people and they've rented extra trucks to deliver a late Christmas to a lot of angry customers.

UPS now promises to refund shipping costs to some customers who didn't get their Christmas packages on time. A UPS spokesperson says only air and international customers are eligible for refunds, Mark Strassman reported on "CBS This Morning." FedEx has apologized for the delays, but has yet to say what its refund policy will be.

And they're not the only ones trying to get back into the good graces of shoppers. Companies like Walmart, Amazon, and Kohl's are offering everything from full refunds on shipping charges, to free gift cards toward future purchases.

配達遅れはTOEICでもよく出るものですから、TOEIC学習者はこのようなニュースは楽に読み進められるのではないでしょうか。下記に抜粋した文章は同じ内容ですが、refundが動詞と名詞で使われていますね。

UPS promises shipping cost refunds to some customers
UPS now promises to refund shipping costs to some customers

to some customersとsomeがついているのは一部の顧客にしか返金されないから。その条件は以下の文で語っています。be eligible for…という表現はTOEICでもおなじみです。

only air and international customers are eligible for refunds

配達の遅れにはお詫びがつきもの、ここでthe delaysと複数形になっているのは各地で配達の遅れが発生しているからでしょう。refund policyなんてのもTOEIC学習者にはピンとくるものですね。

FedEx has apologized for the delays, but has yet to say what its refund policy will be.

配達の遅れでrefund以上のものを期待するのはTOEICの世界だけではないでしょう。Amazonなどはfree gift cards toward future purchasesを提供しているそうです。

Companies like Walmart, Amazon, and Kohl's are offering everything from full refunds on shipping charges, to free gift cards toward future purchases.

TOEICの世界観に合うニュース記事を配信してくれるサービスがあるとTOEIC学習者には有り難いかもしれませんね。
 

Yokohama Yankee

 

Yokohama Yankee: My Family's Five Generations As Outsiders in JapanYokohama Yankee: My Family's Five Generations As Outsiders in Japan
(2013/03/12)
Leslie Helm

商品詳細を見る


宣教師ヘボンさんの展覧会に行った折に見つけた本ですが、時間が出来たのでようやく読み始めたところでした。開国直後から横浜にやってきて商売を初めてHelm一家の歴史を社史のように自慢気に語るだけではないかとあまり期待していなかったのですが、歴史に翻弄される一家の話だけでなく、著者自身の愛憎入り交じった日本への思いなど、ロサンゼルスタイムズの記者を務めていた方が書いていたこともあり興味深く読み進められる本でした。





ジャパンタイムズが6月に書評に取り上げていました。何度も書いていますが、日本関連の本を紹介してくれるジャパンタイムズの存在は本当に貴重です。

BOOKS / REVIEWS
Scrutinizing identity through one’s family
BY MICHAEL HOFFMAN
JUN 9, 2013

Lucky great-grandfather Julius. This first member of the Helm family to settle in Japan was “as rooted in his German identity as an old oak tree.” For his mixed-race descendants, life would not be so simple.

Yokohama in 1869 had something of the “wild west” about it. Twenty years earlier it had been a backwater fishing village of 80 households. Japan then had been a “closed country.” Now it was open a crack, the Black Ships of the American Navy having demanded and secured trading privileges in the 1850s. Yokohama, possessing a natural harbor, grew into Japan’s biggest foreign settlement. “The scum of Europe,” was one British visitor’s acid summation of the crowd he met there.

Julius Helm (1840-1922) was a German farm boy who aimed to better himself and migrated to the United States. The life there didn’t satisfy him, and he thought next of China. He boarded a train to San Francisco but missed the China boat “by the length of my nose.” The next boat out was bound for Yokohama. So to Yokohama he went. The year was 1869.

この書評でメイントピックと語っていますが、日本で暮らしながらも見た目からどうしても外人扱いされて過ごさざるを得なかった自分のアイデンティティの揺れが冒頭から語られています。

“Yokohama Yankee” is more than the history of a business and more than the history of a family. Former Los Angeles Times journalist Leslie Helm, Julius Helm’s great-grandson, was born in Yokohama in 1955. His real theme is identity — identities, rather. Most people have one, some have none, others have multiple identities that clash and clamor rather than harmonize.

His real theme is identity — identities, rather.とidentityが複数形で語られるのは日英バイリンガルでありながらもhe was neither quite Japanese nor quite Americanという状況だったからでしょう。そのような状況を受け止められるようになるにはそれなりの時間が必要で、養子にもらった子供にようやく気づかされることになったようです。

The author’s own childhood was full of anomalies. A Japan-born American citizen, perfectly bilingual, he was neither quite Japanese nor quite American. What was he, then — a “gaijin”? Is a word that essentially means “non-Japanese” — a pure negative — an adequate identity? Years later he would agonize over whether some of the derogatory reporting he did from Japan was honest criticism or subconscious revenge against the culture that had excluded him.

He and his American wife adopted two Japanese children and discovered new dimensions of the identity crisis. “Why is my skin so dark?” his daughter Mariko would ask as a child. At 16 she was saying, “I realize that it is us, our family, who have to teach people that it’s OK to look different.” But it was a long rocky road, with probably more rocks ahead.

参拝したこととその是非をどのメディアも大きく取り上げられていて、あたかも国と国民いうのが一つの実態としてあるような感じがしてしまいますが、人々のありようはそんな金太郎飴みたいに同質なものでくくってしまうことはできないのだなと改めて感じることができました。

 

ゴミが先か、人間が先か

 

滅亡へのカウントダウン(上): 人口大爆発とわれわれの未来滅亡へのカウントダウン(上): 人口大爆発とわれわれの未来
(2013/12/19)
アラン ワイズマン

商品詳細を見る


以前ご紹介したCountdownという洋書が『滅亡へのカウントダウン』として翻訳されたようです。

福岡伸一氏絶賛!
「地球が扶養できる生物の数には限界がある。こと人間の数に関しては、すでに、はるかに限界を超えている。過剰な水素が一気に爆発するように、カタストロフの日は近い。そのとき地球に何が起きるのか。そうならないため今できることは? 本書の中にその答がある」

人口が地球の収容限界を超えるとき、いったい何が起きるのか? 世界的ベストセラー『人類が消えた世界』の著者が放つ衝撃のレポート。

すでに70億人に達し、今世紀中には100億人を超えると予想される世界人口。4日半ごとに100万人の割合で増え続ける人類は、地球環境にいかなる影響を及ぼしているのか?

加速する温暖化、続発する異常気象、生物多様性の喪失――こうした環境問題の根本に過剰な人口があるのだとしたら、すべての文化圏に属する人が納得できる人口抑制の方法はあるのだろうか? さらに、絶え間ない人口拡大と成長に依存しない新しい経済システムを設計することは可能なのか? 果たしてわれわれは、今後も存続していくことができるのだろうか?

世界的な環境ジャーナリストが中国、ニジェール、インド、ヴァチカン、日本など20余カ国を旅しながら考える。人口学者、生態学者、経済学者、宗教指導者ら、あらゆる人々の肉声から見えてくる未来とは? 人類が直面する今世紀最大の問題に迫る必読のノンフィクション。
(序文「日本の読者へ」を特別収録)

この出版で思い出したのが雑誌Natureでゴミ問題を取り上げた記事。経済が発展し人口が増えるということはゴミも増えるということです。ゴミのピークが来世紀に起こるという予測を立てていました。現状、原因、将来の予測、対応策ときれいに構成されている読みやすい記事です。peak oilならぬpeak wasteの予測グラフはリンク先でご確認ください。

Environment: Waste production must peak this century
Daniel Hoornweg, Perinaz Bhada-Tata& Chris Kennedy
30 October 2013
Without drastic action, population growth and urbanization will outpace waste reduction, warn Daniel Hoornweg, Perinaz Bhada-Tata and Chris Kennedy.

As city dwellers become richer, the amount of waste they produce reaches a limit. Wealthy societies tend to curb their waste. So as living standards around the world rise and urban populations stabilize, global solid-waste generation will peak.

Just when is difficult to predict. But by extending current socio-economic trends to 2100, we project that 'peak waste' will not occur this century. Unless we reduce population growth and material consumption rates, the planet will have to bear an increasing waste burden.

都市生活がゴミの主要因ですが、アメリカのゴミ排出量が日本の3倍もあるというのは驚きですね。日本での生活でもゴミが多いと思えますから。

Urban problem
Solid waste is mostly an urban phenomenon. In rural communities there are fewer packaged products, less food waste and less manufacturing. A city resident generates twice as much waste as their rural counterpart of the same affluence. If we account for the fact that urban citizens are usually richer, they generate four times as much.

As urbanization increases, global solid-waste generation is accelerating. In 1900, the world had 220 million urban residents (13% of the population). They produced fewer than 300,000 tonnes of rubbish (such as broken household items, ash, food waste and packaging) per day. By 2000, the 2.9 billion people living in cities (49% of the world's population) were creating more than 3 million tonnes of solid waste per day. By 2025 it will be twice that — enough to fill a line of rubbish trucks 5,000 kilometres long every day.

Together, the member countries of the Organisation for Economic Co-operation and Development (OECD) are the largest waste generators, producing around 1.75 million tonnes per day. This volume is expected to increase until 2050, owing to urban population growth, and then to slowly decline, as advances in material science and technology make products smaller, lighter and more resource efficient.

Some countries generate more waste than others. Japan issues about one-third less rubbish per person than the United States, despite having roughly the same gross domestic product (GDP) per capita. This is because of higher-density living, higher prices for a larger share of imports and cultural norms. Waste quantities worldwide can also vary seasonally, by up to 30%, as horticultural and food wastes fluctuate. For example, household waste volumes double in the week after Christmas in Canada.

将来予測について書かれている部分ですが、文字だけ読んでみてからグラフを見てみると英文読解力想像力を試せそうです。まあ、自分は最初にグラフを見てしまいましたが(汗)

Extending those projections to 2100 for a range of published population and GDP scenarios shows that global 'peak waste' will not happen this century if current trends continue (see 'When will waste peak?'). Although OECD countries will peak by 2050 and Asia–Pacific countries by 2075, waste will continue to rise in the fast-growing cities of sub-Saharan Africa. The urbanization trajectory of Africa will be the main determinant of the date and intensity of global peak waste2.

Using 'business-as-usual' projections, we predict that, by 2100, solid-waste generation rates will exceed 11 million tonnes per day — more than three times today's rate. With lower populations, denser, more resource-efficient cities and less consumption (along with higher affluence), the peak could come forward to 2075 and reduce in intensity by more than 25%. This would save around 2.6 million tonnes per day.

対応策の部分ではゼロエミッションの試みの都市としてサンフランシスコが挙げられています。また、川崎市の取り組みも紹介されていました。

How can today's situation be improved? Much can be done locally to reduce waste. Some countries and cities are leading the way. San Francisco in California has a goal of 'zero waste' (100% waste diversion by reduction and recycling) by 2020; already more than 55% of its waste is recycled or reused. The Japanese city of Kawasaki has improved its industrial processes to divert 565,000 tonnes of potential waste per year — more than all the municipal waste the city now handles. The exchange and reuse of materials connects steel, cement, chemical and paper firms into an industrial ecosystem3.

一番の問題はこれから大きく発展していくアフリカなどの国々のようですが、ライフスタイルそのものの見直しを、食品から建物に至るまで幅広い領域で実践していく必要があるようです。

Reducing food and horticultural waste is important — these waste components are expected to remain large. Construction and demolition also contribute a large fraction by mass to the waste stream; therefore, building strategies that maximize the use of existing materials in new construction would yield significant results.

The planet is already straining from the impacts of today's waste, and we are on a path to more than triple quantities. Through a move towards stable or declining populations, denser and better-managed cities consuming fewer resources, and greater equity and use of technology, we can bring peak waste forward and down. The environmental, economic and social benefits would be enormous.


下記のリンクは記事で触れられていたWorld Bankによるゴミ問題の報告書です。

What a waste


 

(続)韓国から咲いた花

 
今週のBusiness Weekでフランスの中小企業・革新・デジタル経済担当相フルール・ペルランさんが取り上げられていました。自分の国にもGoogleやFacebookのようなIT企業を育成したいという思いはどの国も抱くようですね。

Youtubeで彼女の動画を見つけましたが、英語で話されているものもありました。フランス語なまりの英語ですが、IT担当であるためか英語でアピールする必要もあるのかもしれませんね。余談ですが、Fleurというのはフランス語で「花」という意味なのでタイトルにしてみました。「花子」さんというより「華」さんって感じの方ですが。。。





Fleur Pellerin Works to Make France Safe for Tech Startups
By Vivienne Walt December 19, 2013

この記事の主目的はフランス政府がITベンチャー育成に力を入れている現状を伝えるものですが、Pellerinさんの生い立ちや閣僚としての活躍についても同じくらいのスペースを割いて紹介しています。

It’s hard to think of a high-ranking French official with less promising beginnings than Pellerin. Born in South Korea in 1973, she was found as a tiny bundle, a few days old, abandoned on a street in Seoul. A local orphanage took her in and named her Kim Jong Suk. Six months later a French couple, Joël and Annie Pellerin, came looking for a baby to adopt. They flew the infant home to France, where young Fleur enjoyed a conventional upbringing in the Paris suburbs. Her father, the first from his village in northwestern France to graduate from high school, started a business selling gene-sequencing devices to medical facilities. Her mother, who had quit school at 16 to help her parents, drummed a message of financial independence into Fleur and her younger sister, also a Korean adoptee. “She always told me that school and education was the chance I needed to take if I wanted to get ahead,” Pellerin says. “It was a very powerful incentive.”



閣僚に選ばれたことは昨年話題になりました。その折に前のブログでも取り上げましたが、韓国のメディアではやはり丁寧に紹介しています。下記の記事を読んでから英語を読めばすんなりと読めるようになると思います。

養子で渡仏、フランス初の韓国系閣僚に
2012年05月18日15時14分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
韓国系の養子出身女性がフランスの閣僚になった。 フランスのエロー新首相(62)は16日(現地時間)、オランド大統領(58)の裁可を受け、34人の閣僚を発表した。 この中には大統領選挙当時にオランド陣営でデジタル経済特補を務めたフルール・ペルラン氏(39)が含まれた。 中小企業・革新・デジタル経済担当相だ。 フランスの閣僚は省庁を率いる閣僚(18人)とその下で特定分野を引き受ける担当相(16人)に分類される。

ペルラン氏は生後6カ月の時、韓国からフランスに送られた。 韓国での名前はキム・ジョンスク。 フランスの親が出生記録に韓国で受けた書類に記入されていた名前を残しておいたため、本来の名前を知ったという。 7歳年下の妹も韓国からの養子だ。 ペルラン氏はフランスに渡った後、韓国に行ったことはない。 韓国語は全く話せない。

ペルラン氏は最近、韓国メディアのインタビューで「私は外貌は東洋人だが、考え方や行動様式はフランス人」と述べた。 自分が養子だという事実については「捨てられた子という事実が私を苦しめたが、養子という幸運を得たという点を不幸中の幸いだと考えて生きてきた」と語った。

ペルラン氏は成績が優秀だった。 普通の生徒より2年早くバカロレア(フランス大学入試)に合格し、グランゼコール(卒業後に修士が認められる高級大学)のESSECとパリ政治大学を経て、フランス官僚の産室である国立行政学校(ENA)を卒業した。 その後、ENAでの成績が最上位圏の卒業者だけが行く監査院で文化・視聴覚・メディア分野を担当した。

Businessweekの記事でも“Even when I look in the mirror, I don’t see someone who is Asian”と語っている通り、自らをアジア系とは思っていないようですね。ENA出身でしかも成績がよかったそうですから、フランスでの超エリート街道を進まれていることが閣僚になっている要因の一つと言えそうです。

Pellerin is the first French-Asian person ever appointed to the top ranks of government. France’s Parliament, too, is still heavily white, with only nine minority representatives out of the 577 members. Even in a cabinet that is half female, Pellerin stands out (in part for her well-documented high-fashion wardrobe). Despite her unconventional origins, she’s an old-fashioned French official who has passed through the predictable feeder schools and jobs. Pellerin says her family rarely discussed her adoption, and that she thinks of herself as thoroughly French. “Even when I look in the mirror, I don’t see someone who is Asian,” she says.

Pellerin is shrewd enough to know when her background can be an asset. Last March she flew to Seoul to meet government officials and executives, her first visit to Korea since her adoption. About 25 TV crews greeted her at the airport, and several trailed her for days through the city. Strangers plied her with gifts in a street market. The Korean Broadcasting Service aired a one-hour documentary on her life. “They were fascinated,” says Aymeril Hoang, a staff adviser to Pellerin, who accompanied her to Seoul. “She was a rock star.” Pellerin met privately with Korean President Park Geun Hye and with Samsung’s vice chairman and heir apparent, Jay Y. Lee. “I wasn’t expecting that sort of mania,” says Pellerin. “People kept asking, ‘What do you feel?’ ” Under the circumstances, “it wasn’t possible to have really personal feelings.” It was, nonetheless, great for business. Samsung has since opened a product development center in Paris to design apps and software for the Galaxy smartphone and other devices, one of four such Samsung centers worldwide.

韓国でのフィーバーぶりは以下のようなニュースを見ても伺いしることができそうです。コメントを英語で話していますね。



メイントピックであるITベンチャー育成ですが、フランスも日本のようにベンチャーよりも安定した大企業や官僚という雰囲気が根強くあるようです。

Pellerin says one of her biggest challenges is overcoming French suspicions of the business world. Her countrymen traditionally regard wealth and success as unfit for polite conversation. Most would prefer a reliable job in the civil service or at a big corporation, rather than rolling the dice at a startup. “In the U.S., if you’ve failed in one company, investors consider you to have experience. In France, people are very stressed about failing,” she says. “I am working on the mindset, on the culture, not only in the government but in the whole society.”

ただフランスには保護主義的な政策があるので、シリコンバレーには不信感があるようです。この記事では動画サイトDailymotion買収にフランス政府が待ったをかけたことを取り上げています。

Pellerin’s relationship with Silicon Valley is more complicated. Last June she flew to San Francisco for a round of meetings with industry heavyweights, including Facebook’s (FB) Sheryl Sandberg, Google (GOOG) Vice President David Drummond, and venture capitalist Marc Andreessen. The trip came at a delicate time. One month before, her direct boss, Industrial Renewal Minister Arnaud Montebourg, had erupted over an offer by Yahoo! (YHOO) to buy a 75 percent stake in the video-sharing site Dailymotion, in which the French government has a sizable stake. Montebourg said he would not allow Yahoo to “devour” a homegrown “French nugget.” After Yahoo CEO Marissa Mayer walked away, Dailymotion’s execs swallowed their disappointment. “We decided to tourne la page,” says CEO Guiseppe di Martino.

The decision, however, undermined Pellerin’s attempts to pitch France as ripe for U.S. tech investment. Montebourg had scuttled a major deal with a U.S. giant—the kind Pellerin and others believe French startups need to grow into global powerhouses. The incident left Pellerin pitching her grand plans to Silicon Valley but uncertain of backing from above. Pellerin told reporters upon arriving in San Francisco, “We are absolutely not in a crusade against American companies or Americans. On the contrary, my purpose is to visit great tech companies and discuss with them the possibilities of partnerships.”

フランスはフランスで、スノーデンによるNSAスパイ問題があったので欧州はアメリカとIT企業に対する不信感もあるようです。これ以外にもIT企業の課税問題やアマゾンの送料無料を禁止する法律などにも触れています。これは「ジャパゾン」以上に露骨な方法ですね(汗)

The Snowden leaks exploded just as U.S. technology companies were coming under fire in France for tax avoidance. The involvement of American companies in the surveillance programs has made them more vulnerable to regulation. At a European Union summit in Brussels in late October, France pushed to force U.S. technology giants to pay taxes in countries where they earn revenue, a measure Pellerin supports.

In November, France banned Amazon.com (AMZN) from delivering books for free, saying the company risked driving the country’s independent bookstores out of business. To Pellerin, all those moves make financial sense, though she says she realizes that Amazon’s superior service is likely to win out (“Jeff Bezos is a genius,” she says). Within the Paris offices of big U.S. companies, there’s a sense that at home Pellerin is less hospitable to foreign companies. One French representative for a major U.S. tech company says that when Pellerin went to Silicon Valley, she expressed support for U.S. companies’ expansion in France but in Paris sounded more protective of French business interests.

(このアマゾンの送料無料の禁止の動きについての記事)
October 3, 2013 5:15 pm
France targets Amazon to protect bookshops
By Hugh Carnegy in Paris

中小企業を保護しつつ、IT企業も育成したいといういささか虫のいい話のようにも思えますが、その当たりのバランス、舵取りは難しそうです。

Pellerin has work to do. Among other things, she has pushed for legislation that would change the government’s definition of innovation and tilt public financing away from big corporations and toward startups. One evening in November thousands of people converged on a six-story building on Rue du Caire in the Sentier district for the inauguration of Numa, a tech startup incubator. The €2 million renovation of the former clothing factory was financed by Google and the city of Paris. Pellerin arrived in a cropped leather jacket, clingy dress, and spiked-heel boots, her bright lipstick setting off her all-black outfit.

Inside, she told the audience of tech executives and government officials that projects such as Numa are key to her plan to harness the creative potential of entrepreneurs. “We want France to be among the leading nations for digital innovation,” she said, listing France’s advantages, such as sophisticated infrastructure, nationwide broadband access, and attractive cities like Paris. “C’est ‘le French touch,’ ” she laughed.

There was loud applause from the audience. And then the neighborhood celebrated the opening of Numa with an all-night block party—organized through Facebook.

記事の最後ですが、And then the neighborhood celebrated the opening of Numa with an all-night block party—organized through Facebook.と締めています。Facebookを用いてパーティーをアレンジしたと、まだまだフランスにはプラットフォームとなるIT企業が育っていないことを示唆しているのかもしれません。




 

英検問題をトリガーに

 
今年の秋の英検にアメリカの南北戦争が長文問題で登場しました。

Britain and the American Civil War

日本人が南北戦争を見る場合北軍の視点から捉えがちです。映画『リンカーン』も北軍の視点ですよね。敗北した南部の視点というのは、忘れられがちです。しかし、南部の人にとって、南北戦争の敗北の傷は、日本人にとっての第二次世界大戦と同じくらい深いものかもしれません。フォークナーは明らかに敗北した日本の状況とアメリカ南部を重ね合わせて見ています。


モダニズムの惑星――英米文学思想史の修辞学モダニズムの惑星――英米文学思想史の修辞学
(2013/10/17)
巽 孝之

商品詳細を見る

そんなことを垣間見せてくれるスピーチがありました。ノーベル賞作家のフォークナーが1955年に来日したさいのメッセージです。上記の本を読んでいるときに登場しました。訳はフォークナー全集27からです。

A hundred years ago, my country, the United States, was not one economy and culture, but two of them, so opposed to each other that ninety-five years ago they went to war against each other to test which one should prevail. My side, the South, lost that war, the battles of which were fought not on neutral ground in the waste of the ocean, but in our own homes, our gardens, our farms, as if Okinawa and Guadalcanal had been not islands in the distant Pacific but the precincts of Honshu and Hokkaido. Our land, our homes were invaded by a conqueror who remained after we were defeated; we were not only devastated by the battles which we lost, the conqueror spent the next ten years after our defeat and surrender despoiling us of what little war had left. The victors in our war made no effort to rehabilitate and reestablish us in any community of men or of nations.
百年前、私の国アメリカ合衆国は経済的にも文化的にも一つではなく、二つに分かれた国がお互いに激しく対立し、九十五年前どちらの側が勝っているかを試すために戦争になりました。私の側、南部はその戦争に負けました。戦争は広々とした海洋のような中立の場で戦われたのではなく、我々の家、庭、農場で戦われたのです。ちょうど沖縄とガダルカナルが、遠い太平洋上に位置している島ではなくて、本州とか北海道にあるようなものです。我々の土地も家も征服者によって侵入され、私たちが負けた後も彼らは居残りました。私たちは負けた戦争によって打ちのめされたばかりではありません。征服者は私たちの敗北と降伏の後十年も南部に滞まり、戦争が残した僅かなものまで略奪していきました。戦争の勝利者たちは、人々のコミュニティとしても、また民族のコミュニティとしても、南部を復興し再建するための、どんな努力もしませんでした。

下記の激励の部分は2011年を経験した今の我々にも響く部分ですね。

I believe it is war and disaster which remind man most that he needs a record of his endurance and toughness. I think that that is why after our own disaster there rose in my country, the South, a resurgence of good writing, writing of a good enough quality that people in other lands began to talk of a "regional" Southern literature even until I, a countryman, have become one of the first names in our literature which the Japanese people want to talk to and listen to.
人間が忍耐と強靭さの記録を必要としているということを、人間に最も強く思い起こさせるのは、戦争と災害であると私は信じています。だからこそ戦争による災害がもたらされた後で、私の国、南部において、優れた文学の復活が起こったのだと思うのです。それは、<地方性>豊かな南部文学のことを、外国の人々までが語り始めたほど十分優れた特質の文学で、ついに田舎者の私が、日本の方々が話をし、また耳を傾けたくなる最初のアメリカ作家たちの一人になったのです。


I believe that something very like that will happen here in Japan within the next few years - that out of your disaster and despair will come a group of Japanese writers whom all the world will want to listen to, who will speak not a Japanese truth but a universal truth.
これからの数年のうちに日本でも、これに似たことが起こるだろうと私は信じています。つまり、あなたがたの災難と絶望の中から、世界中の人々が耳を傾けたくなるような、そして日本の真実ではなく、普遍的な真実を語るような、一群の日本の作家が登場してくるだろうと思います。

このスピーチの全文を訳されているブログがありました。スピーチの最後は米ソの冷戦真っ只中にあることを感じとることができます。

つでに1950年のノーベル賞のスピーチもメモがわりに。。。

スピーチ音声
推敲スピーチ

このブログでは何度も書いていることですが、英語力を上げることは大切なことです。が、それと同じくらい、それぞれの人が背負っている歴史や心のありように敏感でありたいですよね。
 

ボロクソ映画レビュー

 
以前にも紹介したことのあるフリーペーパーのMetropolisの映画評が言いたい放題です(苦笑)大コケしているといわれている47 Roninなんて、One of the worst movies ever madeという言われようです。日本のメディアでここまで書くことはできないでしょうね(汗)

47 Ronin
One of the worst movies ever made

By: Don Morton & Don Morton | Dec 5, 2013 | Issue: 1028 | No Comments | 647 views

When their daimyo is tricked into having to commit seppuku, his now-masterless samurai get their revenge, but at the price of their own ritual suicides. This tale of honor, loyalty and sacrifice is the most famous example of the bushido code, and amounts to Japan’s “national legend.” Then there’s this movie. Granted, most Chushingura dramatizations are fictionalized, but this one takes the pink potato. A monster-slaying Keanu Reeves (and where is Steven Seagal when you really need him?), after worming his way into the title troop, proceeds to rally and reboot the retired ronin, but first must battle CG monsters and giant gladiators, and outsmart forest demons to acquire swords—all this to give the creators of the crappy 3D something to do. The sets are more Temple of Doom than feudal Japan. The dialogue’s eye-rollingly corny, and the (over)acting by a mostly Japanese cast almost makes Keanu look good. (It’s shown in two versions: Japanese and tortured English.) This is one of the worst movies ever made. Someone should do jail time for making a movie this bad. If I were Japanese I’d protest in front of the American Embassy. All that said, however, it does have hilarious bad-movie potential. A few drinks first wouldn’t hurt. (121 min)


邦題『悪の法則』もこれだけの役者、監督、原作者をそろえたのにHow can this be such a
misfire?とキツく語っています。

THE COUNSELOR

The first original screenplay by
Cormac McCarthy; direction
by Ridley Scott; a killer cast
comprising Michael Fassbender,
Cameron Diaz, Javier Bardem,
Penelope Cruz and even Brad
Pitt. How can this be such a
misfire? With the exception of Diaz's overcooked femme fatale, it's not the actors. Scott's direction is stylish but unmoving. It's
compliant. The problems are in the script. The pseudo-existential narrative's thin, the cartoony, unlikable characters talk way
too much, and the philosophical dialogue's pretentious. Maybe
McCarthy is better at providing source material. Wait for the
book. Japanese title: Aku noHousoku. (117 min)


映画GravityについてはIt joins Avatar and Hugo in justifying the overused and abused 3D treatment.と基本褒めています。が、Yet as it floated toward its wildly improbable ending, I was torn between wanting more character development, so I could care, and a 2001-like minimalism.と注文をつけることも忘れていません。

Gravity
Shipwreck narrative that justifies the overused and abused 3D treatment
By: Don Morton & Don Morton | Dec 12, 2013 | Issue: 1029 | No Comments | 971 views
In a stunning update of the classic shipwreck narrative, space-walking astronauts Sandra Bullock and George Clooney are literally knocked for a loop when space debris destroys their shuttle, the ISS and any means of returning to Earth. More Kubrick than Cameron, this weightless, true-science ballet from Alfonso Cuaron is elemental, immersive, and awesome. It joins Avatar and Hugo in justifying the overused and abused 3D treatment. Yet as it floated toward its wildly improbable ending, I was torn between wanting more character development, so I could care, and a 2001-like minimalism. Big screen, please. (90 min)

映画には当たり外れがありますから、本音の英語表現を学ぶにはうってつけのコーナーですね。
 

最も偉大な芸術家6人は誰?

 

Vanity Fair [US] December 2013 (単号)Vanity Fair [US] December 2013 (単号)
(2013/11/15)
不明

商品詳細を見る


芸術家を取り上げたことで12月号のVanity FairでWho are the six greatest living artists?とアーティストや研究者、キュレーター100名にアンケートをとり、6人の芸術家を選んでいました。

Paint by Numbers
Who are the six greatest living artists? This provocative, perhaps unanswerable question is worth asking for what it reveals about a cultural arena in which money and fame often seem to be the paramount obsessions. Surveying the results from V.F.’s poll of top artists, academics, and curators, Mark Stevens creates a portrait of the art world today and identifies the values that really preoccupy its best and brightest.
By Mark Stevens

“I do not believe in ranking artists. Art is for life.”という反応は編集部も織り込み済み、アンケートも54名からしか返事がなかったそうです。詳しい結果はこの下に紹介している別のリンク先をご覧ください。

A different group of voters, of course, might have picked different artists. (The voter pool selected by the Vanity Fair editors tended toward the older, American, and mainstream.) Of the roughly 100 asked to vote, more than half (54) did so. That’s more than I would have expected. It’s natural not to want to “judge” artists; Mark di Suvero responded by explaining, “I do not believe in ranking artists. Art is for life.” It’s also natural to arch an eyebrow at the low pop appeal of lists. (Jasper Johns offered an elegant demurral, writing “Regrets” on the editor’s invitation to participate in the poll.) But compiling lists can also be a useful parlor game, forcing one to make difficult distinctions and clarify murky values. I admired those with the courage to make a call. Besides, they risked making six friends now—and a thousand enemies forever.

この著者は6人に共通する特徴として「I(私)」を見出しています。

What portrait emerges? There is no single look to the art or common countenance to the sensibility of the artists who top the list, each of whom can be viewed in a variety of ways. But there is a powerful shared preoccupation with, to put it as nakedly as possible, “I.” In a period whose presiding spiritual disease is narcissism, the artists we most admire play, seriously, with what we can know about who we think we are. Me, myself, and I—the modern trinity—has rarely seemed less fixed or certain.

ほかにも女性芸術家が思った以上に少なかったことや、Paintingやphotographyを専門にする芸術家がほとんど選ばれていないことなど、アンケート結果の総括をしています。

以下がアンケート調査の詳細です。リンク先では誰にアンケートを取ったかも記載しています。

NOVEMBER 1, 2013
The Full List of Participants and Nominees in Our Greatest-Living-Artist Survey
by Mickey Stanley

The Most-Voted-for Artists

Gerhard Richter: 24 votes
Jasper Johns: 20 votes
Richard Serra: 19 votes
Bruce Nauman: 17 votes
Cindy Sherman: 12 votes
Ellsworth Kelly: 10 votes

Other Artists Nominated

Artists Who Received Five Votes
David Hammons, Brice Marden, Ed Ruscha, James Turrell, Kara Walker

Artists Who Received Four Votes
John Baldessari, William Kentridge, Jeff Koons, Ai Weiwei

 

今年のリースレクチャーの講演者は?

 


ファーガソンの講演は2012年でしたので、今年は誰だろうとサイトに行ってみると、グレイソン・ペリーという英国の芸術家でした。自分は知らなかったので、英国メディアに詳しい小林恭子さんの説明です。

グレイソン・ペリー:1960年生まれ。陶芸家及び女装者として知られ、2003年、ターナー賞を受賞者する。明るい色使いの陶芸作品のテーマは児童虐待やサド・マゾ行為。受賞式には「クレア」という女性の姿で出席した。ペリー氏によれば、クレアはもう1人の自分である。性、サディズム、マゾ、暴力、女装が同氏のテーマで、これに沿ったテレビ番組を制作したり、本も書く。BBCのクイズ番組(10月放送)にもクレアとして登場した。彼の芸術に賛同するかしないかは別としても、表現の限界を一歩進めたのは確か。



2007年に金沢で展覧会我が文明:グレイソン・ペリー展が開かれたようです。


Democracy Has Bad Taste
Grayson Perry: Playing to the Gallery: 2013 Episode 1 of 4
Duration: 42 minutes
First broadcast: Tuesday 15 October 2013
In the first of four lectures, recorded in front of an audience at Tate Modern in London, the artist Grayson Perry reflects on the idea of quality and examines who and what defines what we see and value as art. He argues that there is no empirical way to judge quality in art. Instead the validation of quality rests in the hands of a tightknit group of people at the heart of the art world including curators, dealers, collectors and critics who decide in the end what ends up in galleries and museums. Often the last to have a say are the public.
Perry examines the words and language that have developed around art critique, including what he sees as the growing tendency to over-intellectualise the response to art. He analyses the art market and quotes - with some irony - an insider who says that certain colours sell better than others. He queries whether familiarity makes us like certain artworks more, and encourages the public to learn to appreciate different forms of art through exploration and open-mindedness.
Perry was awarded the Turner Prize in 2003, and is known for his ceramic works, printmaking, drawing, sculpture and tapestry as well as for his cross-dressing and alter-ego, Claire.
The Reith lectures are presented and chaired by Sue Lawley.


リースレクチャーでもクレアとして女装で登場しているようです。冒頭の会話を確認しておきます。以前ブログで紹介したTouché.というイディオムが使われています。

トランスクリプト

SUE LAWLEY: He’s also a well-known cross dresser. As he said when he won that big prize, “it’s about time a transvestite potter won the Turner”. Ladies and gentlemen, please welcome Grayson Perry.
You have fans, you have fans. I have to say, Grayson, that this must be the first time in the sixty-five year history of Reith that a cross-dresser has been the lecturer.
GRAYSON: Well, as far as we know.
SUE LAWLEY: Touché.
GRAYSON: Look for the eyebrows, I always say.
SUE LAWLEY: Touché. Listen, this is radio. You have to describe what you’re wearing.
GRAYSON: Yes, I’m usually dressed by St Martins Students now so this, this sort of oversized t-shirt in psychedelic colours was made by a student called Angus, a Chinese student actually, and I’m wearing my orange patent flatforms, I think you call them.
 

1冊で3度おいしい楽しみ方

 
昨日、本屋で以下の本が平積みになっていました。9月に発売された本のようですが、「リースレクチャー」という部分に反応してしまいました。


劣化国家劣化国家
(2013/09/20)
ニーアル ファーガソン

商品詳細を見る


イギリス公共放送BBCが年に1人、当代最高の識者を招聘しオンエアする
「リースレクチャー」を書籍化。

いま最もすぐれた知性と目されるハーバード大歴史学教授が示す
「先進国の未来像」。

なぜ豊かな国が貧困へと逆戻りするのか? 

アダム・スミスの『国富論』やダグラス・ノースの制度論からひらめきを得て、
本書は書かれた。バーナード・マンデヴィル、エドマンド・バークから、
ジャレド・ダイアモンド、ポール・クルーグマン、ナシーム・タレブに至るまで、
新旧の知識人たちの主張を自在に参照しながら、「西洋の衰退」の本質に迫る。

前のブログでサイードのリースレクチャーを紹介しましたが、この講座の素晴らしいところは音声とトランスクリプトを公開してくれているところ、書籍化するにおいて、変えている部分もあるかもしれませんが、大筋に変更はないでしょう。

(1回目)
The Human Hive
Niall Ferguson: The Rule of Law and Its Enemies: 2012 Episode 1 of 4
Duration: 42 minutes
First broadcast: Tuesday 19 June 2012

トランスクリプト

The eminent economic historian Professor Niall Ferguson argues that institutions determine the success or failure of nations. In a lecture delivered at the London School of Economics and Political Science, he says that a society governed by abstract, impersonal rules will become richer than one ruled by personal relationships. The rule of law is crucial to the creation of a modern economy and its early adoption is the reason why Western nations grew so powerful in the modern age.

But are the institutions of the West now degenerating? Professor Ferguson asks whether the democratic system has a fatal flaw at its heart. In the West young people are confronting the fact that they must live with the huge financial debt generated by their parents, something they had no control over despite the fact that they were born into a democracy. Is there a way of restoring the compact between different generations?

(2回目)
The Darwinian Economy
Niall Ferguson: The Rule of Law and Its Enemies: 2012 Episode 2 of 4
Duration: 42 minutes
First broadcast: Tuesday 26 June 2012

トランスクリプト

The eminent economic historian Niall Ferguson travels to the world's financial centre to deliver a lecture at the New-York Historical Society. He reflects on the causes of the global financial crisis, and argues that many people have drawn erroneous conclusions from it about the role of regulation. Is regulation, he asks, in fact "the disease of which it purports to be the cure"?

(3回目)
The Landscape of the Law
Niall Ferguson: The Rule of Law and Its Enemies: 2012 Episode 3 of 4
Duration: 42 minutes
First broadcast: Tuesday 03 July 2012

トランスクリプト

The historian Niall Ferguson delivers a lecture at Gresham College in the heart of legal London, addressing the relationship between the nature of law and economic success. He examines the rule of law in comparative terms, asking how far the common law's claims to superiority over other systems are credible. Are we living through a time of creeping legal degeneration in the English-speaking world?

(4回目)
Civil and Uncivil Societies
Niall Ferguson: The Rule of Law and Its Enemies: 2012 Episode 4 of 4
Duration: 58 minutes
First broadcast: Tuesday 10 July 2012

トランスクリプト

The historian Niall Ferguson examines institutions outside the political, economic and legal realms, whose primary purpose is to preserve and transmit particular knowledge and values. In a lecture delivered at the Royal Society of Edinburgh, he asks if the modern state is quietly killing civil society in the Western world? And what can non-Western societies do to build a vibrant civil society?

英語学習者にとって1時間続けて英語の講座を聞くのは大変かもしれませんが、国連英検を受験するような方には挑戦しがいがあるかもしれません。分からないところがあれば翻訳本を読めばいいのですから。
 

3冊の内からどれを選ぶ?

 
先ほどの記事でヨーロッパにおける第一次世界大戦の重要性について触れましたが、アメリカという国も日本と同じで第二次世界大戦の存在感の方が大きいようです。下の書評の書き出し部分でもその点について触れていました。国や地域によって歴史的出来事の捉え方が違うことを忘れないでおきたいですね。

‘Catastrophe 1914’ by Max Hastings and ‘The War That Ended Peace’ by Margaret MacMillan
By Gerard DeGroot, Published: November 28

Americans often have difficulty understanding the grip that World War I exercises upon European consciousness. World War II, after all, seems more important and was more destructive. For Europeans, however, the earlier contest represents a horrible chasm between sublime grandeur and bleak modernity. Prodigious losses provided a cruel counterpoint to expectations of a short and glorious war. “We are readying ourselves to enter a long tunnel full of blood and darkness,” André Gide correctly predicted in July 1914. The immense destruction seems all the more tragic because the war lacked clear cause and noble purpose.

A century after its outbreak, Europeans remain obsessed with the 1914-18 war; they still find it difficult to shoulder its heavy burden. The deluge of books that will mark the war’s centenary is proof of this obsession. A market for these books exists because the war bewilders, frustrates and angers those who seek understanding. Yet as new books by Margaret MacMillan and Max Hastings reveal, the war’s most profound conundrums continue to evade solution.

ニューヨークタイムズの書評の今年の10冊に選ばれたのはワシントンポストで紹介している2冊ではありませんでしたが、この三冊が第一次世界大戦関連の本で飛び抜けているできで選ぶのが大変だったとPodcastで語っていました。


The Sleepwalkers: How Europe Went to War in 1914The Sleepwalkers: How Europe Went to War in 1914
(2013/07/04)
Christopher Clark

商品詳細を見る


THE SLEEPWALKERS

How Europe Went to War in 1914

By Christopher Clark.
Harper, $29.99.
Clark manages in a single volume to provide a comprehensive, highly readable survey of the events leading up to World War I. He avoids singling out any one nation or leader as the guilty party. “The outbreak of war,” he writes, “is not an Agatha Christie drama at the end of which we will discover the culprit standing over a corpse.” The participants were, in his term, “sleepwalkers,” not fanatics or murderers, and the war itself was a tragedy, not a crime.

ちなみにエコノミストはThe War that Ended Peaceを選んでいました。


The War that Ended PeaceThe War that Ended Peace
(2014/06/05)
Margaret Macmillan

商品詳細を見る

The War that Ended Peace: The Road to 1914.
By Margaret MacMillan. Random House; 739 pages; $35. Profile Books; £25.
How Europe (and the world) could have avoided the grief and ruin of war if its leaders had been wiser and more far-sighted. The centenary of the start of the first world war is generating an unprecedented wave of books. Margaret MacMillan’s is one that should not be missed.

ちなみにThe War that Ended PeaceというタイトルはThe war to end warという第一次世界大戦の参戦のお題目を揶揄してのものかもしれません。The war to end warと聞いて、第一次世界大戦のことを指しているとすぐに分かるというのも語学力と言えるでしょう。

(ウィキペディア)
The war to end war
"The war to end war" (sometimes called "The war to end all wars")[1] was a term for World War I. Originally idealistic, it is now used mainly in a disparaging way.[2]

Origin
During August 1914, immediately after the outbreak of the war, British author and social commentator H. G. Wells published a number of articles in the London newspapers that subsequently appeared as a book entitled The War That Will End War.[3] Wells blamed the Central Powers for the coming of the war, and argued that only the defeat of German militarism could bring about an end to war.[4] Wells used the shorter form, "the war to end war", in In the Fourth Year (1918), where he noted that the phrase had "got into circulation" in the second half of 1914.[5] In fact, it had become one of the most common catchphrases of the war.[4]
In later years, the term became associated with Woodrow Wilson, despite the fact that Wilson used the phrase only once.[6] Along with the phrase "make the world safe for democracy," it embodied Wilson's conviction that America's entry into the war was necessary to preserve human freedom.[6]

CATASTROPHE 1914についてはKirkus Reviewが今年の本に選んでいました。WSJの書評もメモ代わりにリンクを載せておきます。


Catastrophe 1914: Europe Goes to WarCatastrophe 1914: Europe Goes to War
(2013/09/24)
Max Hastings

商品詳細を見る

CATASTROPHE 1914: EUROPE GOES TO WAR
by Max Hastings
"Among the plethora of brilliant accounts of this period, this is one of the best."
Does the world need another book on that dismal year? Absolutely, if it's by Hastings (Inferno: The World at War, 1939–1945, 2011, etc.). After many accounts of World War II, the veteran military historian tries his hand, with splendid results.


Book Review: 'Catastrophe 1914,' by Max Hastings
Massed charges against Germans with artillery and machine guns cost two French corps 60,000 casualties in one World War I battle.
By WILLIAM ANTHONY HAY
Oct. 10, 2013 7:17 p.m. ET

とりあえずそれぞれの書評を読んで面白そうなものから読み始めたいと思います。
 

Awake your faith

 


先ほど紹介したEconomistの社説のパラグラフタイトルにI have drunk and seen the spiderとありました。

I have drunk and seen the spider
Two precautions would help prevent any of these flashpoints sparking a conflagration. One is a system for minimising the threat from potential dangers. Nobody is quite clear what will happen when North Korea implodes, but America and China need to plan ahead if they are to safeguard its nuclear programme without antagonising each other. China is playing an elaborately dangerous game of “chicken” around its littoral with its neighbours. Eventually, somebody is bound to crash into somebody else—and there is as yet no system for dealing with it. A code of maritime conduct for the area is needed.

なんじゃこりゃと思ったらシェイクスピアの『冬物語』からの引用でした。松岡和子さんの訳本では「*当時の迷信では、蜘蛛が入ったものをそれと知らずに飲食すれば無害、見てしまうと毒に当たる。」と注がありました。訳はすべて松岡和子さんの本によるものです。



(1分50秒当たりから)
How blest am I
In my just censure! in my true opinion!
Alack, for lesser knowledge! how accurs'd
In being so blest! There may be in the cup
A spider steep'd, and one may drink; depart,
And yet partake no venom (for his knowledge
Is not infected), but if one present
Th' abhorr'd ingredient to his eye, make known
How he hath drunk, he cracks his gorge, his sides,
With violent hefts. I have drunk, and seen the spider.
(II.i.36-45)

いやあ、恵まれているぞ、俺は、
正しい判断力、真実を見抜く目!
ああ、知らなければよかった! こんなに恵まれれているのが
忌々しい! 杯の中に蜘蛛がひたっていて
その酒を飲んで席を立っても
毒に当たらないことがある、
知らなかったからだ。だが、おぞましい中身を
目にし、何かを飲んだか知ってしまうと、
喉をかきむしり脇腹をかきむしって
激しく嘔吐する。俺は飲んで、毒蜘蛛を見てしまった。

第一次世界大戦の惨禍を知っている我々はI have drunk, and seen the spiderということなんでしょうか。

翻訳者は調べればよいですが、通訳の方はとっさにこういうものが出てくると対応するのも大変でしょうね。教養の豊富な通訳は日本にどれだけいるでしょうか。

『冬物語』のテーマはfaith(信じる心)だそうです。最後の有名な場面が以下のようです。



(4分40秒あたり)
PAULINA
It is required
You do awake your faith. Then all stand still;
On: those that think it is unlawful business
I am about, let them depart.

LEONTES
Proceed:
No foot shall stir.

PAULINA
Music, awake her; strike!
(Music)
'Tis time; descend; be stone no more; approach;
Strike all that look upon with marvel. Come,
I'll fill your grave up: stir, nay, come away,
Bequeath to death your numbness, for from him
Dear life redeems you. You perceive she stirs:
HERMIONE comes down

ポーライナ それにはまず、信じる力を目覚めさせて
いただかねばなりません。では、どなたもお動きになりませんよう、
私がこれからすることが法に触れるとお考えの方は
ご退席願います。
レオンティーズ 始めろ。
誰も動いてはならない。
ポーライナ 楽師たち、目覚めの音楽を! (音楽)
時が来ました、お降りください、もう石ではない、こちらへ。
並み居る皆様を驚かせて差し上げて。どうぞ、
お墓は私がふさぎます。動いて、さ、こちらへおいでください。
無感覚は死にお譲りなさい、貴い命が死の手から
あなたを取り戻したのですから。ご覧ください、お動きになります。

同じく松岡和子さんの解説をご紹介させていただきます。

第五幕第三場、ポーライナがハーマイオニの彫像を動かそうとする直前に言う「それにはまず、信じる力を目覚めさせていただかねばなりません(It is required You do awake your faith. Then all stand still)」。このfaithも当初は「ご信仰」としたのだが、それを「信じる力」に変えた。faithを宗教的な信仰心にとどまらず、演劇の舞台で起こることを信じることと解釈したのである。(中略)
『冬物語』の舞台では、劇中人物たちも観客も、信じる力によってこの「物語」の最も奇跡的な出来事を目の当たりにする。現実の世界ではおよそあり得ないことを「あり得る」と信じさせてくれる劇、それが『冬物語』なのだ。

もちろん、こんな知識がなくても、社説の理解に大きな影響を及ぼしませんが、このような教養はより幅のある深みのある理解を可能にしてくれるのは間違いないでしょうね。
 

日本はフランス

 


2014年は第一次世界大戦の開戦から100周年、すでに今年の時点で第一次世界大戦関連の本が出版されていますね。ウィルソン大統領の伝記も出ました。

今年最後の雑誌Economistの社説も第一次世界大戦を回顧するものでした。現在との関連性からwith angstと心配気に振り返っています。

The first world war
Look back with angst
A century on, there are uncomfortable parallels with the era that led to the outbreak of the first world war
Dec 21st 2013

1913年はグローバル化も進み(100年前は電話、蒸気船、列車のようですが。。。)、1914年に世界大戦が始まるなんて想像する人は多くなかったようです。戦争の恐ろしいところは、思い通りに進む事がなく、むしろ想像以上の被害をもたらすことかもしれません。

AS NEW YEAR approached a century ago, most people in the West looked forward to 1914 with optimism. The hundred years since the Battle of Waterloo had not been entirely free of disaster—there had been a horrific civil war in America, some regional scraps in Asia, the Franco-Prussian war and the occasional colonial calamity. But continental peace had prevailed. Globalisation and new technology—the telephone, the steamship, the train—had knitted the world together. John Maynard Keynes has a wonderful image of a Londoner of the time, “sipping his morning tea in bed” and ordering “the various products of the whole earth” to his door, much as he might today from Amazon—and regarding this state of affairs as “normal, certain and permanent, except in the direction of further improvement”. The Londoner might well have had by his bedside table a copy of Norman Angell’s “The Great Illusion”, which laid out the argument that Europe’s economies were so integrated that war was futile.

今の米国が当時の英国、中国がドイツ、フランスが日本というパラレルを描いています。そのように捉えると心配になりますね。

Yet the parallels remain troubling. The United States is Britain, the superpower on the wane, unable to guarantee global security. Its main trading partner, China, plays the part of Germany, a new economic power bristling with nationalist indignation and building up its armed forces rapidly. Modern Japan is France, an ally of the retreating hegemon and a declining regional power. The parallels are not exact—China lacks the Kaiser’s territorial ambitions and America’s defence budget is far more impressive than imperial Britain’s—but they are close enough for the world to be on its guard.

この後にEconomistは世界大戦の惨禍を繰り返さないための提案を2つしています。一番目の社説なので、JBプレスが翻訳をしてくれるかもしれませんので、翻訳を読んでしまうのもいいかもしれません。

前のブログで書いた事ですが、日本だと第二次世界大戦が大きなトラウマになっていて第一次世界大戦の陰は薄くなっています。が、ヨーロッパの場合は第一次世界大戦も同じくらい、もしくは第二次世界大戦以上のトラウマを残している(毒ガスや塹壕戦など)と語っていた学者の方もいました。

ニューヨークタイムズでもエコノミストも今年の本に第一次世界大戦関連本を選んでいました。振り返ってみるのにまたとない機会のようです。
プロフィール

Yuta

Author:Yuta
FC2ブログへようこそ!




最新トラックバック



FC2カウンター

検索フォーム



ブロとも申請フォーム

QRコード
QR