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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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葬送狂騒曲

 


スターリンの葬送狂騒曲という映画、日本では8月に公開のようです。日大のバタバタを見てると裏でこんな感じなのかなと下衆な勘繰りをしてしまいます。最近旅先で見る機会があったのでプチ自慢も兼ねて。。。

(Wikipedia)
『スターリンの葬送狂騒曲』(スターリンのそうそうきょうそうきょく、The Death of Stalin)は、アーマンド・イアヌッチ(英語版)監督による2017年のイギリス・フランスの歴史・コメディドラマ映画である。1953年の独裁者スターリンの死(英語版)によって引き起こされるソ連内の権力闘争が描かれる。原作はフランスのグラフィックノベル『La mort de Staline』である。

翻訳の大変さをわかっていますのであまりケチをつけるのは翻訳の労力を軽視しているようで嫌なのですが、文が流れていないと原文はどうなっているのと気になってしまいます。例えばWikipediaの次の部分。

フィナンシャル・タイムズのラファエル・エイブラハムは、「このようなスターリニズムの残党である共産党政治局員たちヴァンパイアによる宴会は、絶え間ない腹黒さのシチュエーションによって全てのコメディ要素を覆い隠すことがあります。しかし、ユーモアとホラーの綱渡りはイアヌッチの正確なゲームによって覆されます。彼だけが、そのスキルによって成し遂げることができたのです」と批評している

しかし、ユーモアとホラーの綱渡りは〜〜の部分と彼だけが、そのスキルによって〜〜の部分とがつながっていないように思えるのです。原文は次のようなものでした。

As this coven of vampiric apparatchiks feasts on the remains of Stalinism, the unremitting blackness of the situation at times threatens a full comedy eclipse.

But the discomfiting balancing act of humour and horror is precisely Iannucci’s game — and only he could pull it off with such skill.

ここでのgameという中学英語も訳しづらいです。次の語義がありました。

(ロングマン)
somebody’s game
how well someone plays a particular game or sport
improve/raise your game
 Liam’s taking lessons to improve his game.

(ジーニアス)
[one’s 〜](競技の)腕前、試合ぶり[運び]
improve/raise your game  腕を上げる

Yutaが試訳すればこんな感じになるでしょうか。難しいですね。

しかし、ユーモアとホラーのハラハラさせる綱渡りこそイヌアッチの腕の見せ所だ。そんな芸当でうまくまとめるのは彼しかいないだろう。

この批評の始まりは次のようなフレーズでした。こういうキャッチーなものは歴史的なものかもという勘が働きます。

Better dead than red? Better red than dead? Unfortunately for Uncle Joe, he is both — creating a gaping power vacuum and the least likely comedy scenario since Life is Beautiful.

英辞郎の守備範囲は広いですね。

(英辞郎)
Better dead than red.
共産主義に従うくらいなら死んだほうがまし。◆1950年代に使われたスローガン。



原作はフランス人Fabien Nuryによるグラフィックノベルのようで英訳はKindleで読めます。映画に興味があり夏まで待てない方はこちらをどうぞ

The graphic novel that inspired the new Armando Iannucci movie which includes an all-star cast – Steve Buscemi, Simon Russell Beale, Jason Isaacs, Michael Palin, and Jeffrey Tambor.

Fear, corruption and treachery abound in this political satire set in the aftermath of Stalin's death in the Soviet Union in 1953.

When the leader of the Soviet Union, Joseph Stalin, has a stroke - the political gears begin to turn, plunging the super-state into darkness, uncertainty and near civil war. The struggle for supreme power will determine the fate of the nation and of the world. And it all really happened.

A darkly comic tale about the power vacuum left behind by Stalin's death.

ソ連の歴史は詳しくなかったので、誰が誰だかを少し予習していくと人物もくっきりわかって楽しめたかもしれませんが、予備知識なくても面白く見れました。監督はVeepも撮っていたのでなぜか納得しました。まあ結構生々しくあったのでロシアを始めとする国が上映禁止にするのは当然かなと思いました。
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今年は6月9日から

 


昨年は紹介し忘れていましたが今年の世界報道写真展は来月から開催されるようです。

2018年6月9日(土)~8月5日(日)
【東京展】東京都写真美術館

ベネズエラの政治動乱やミャンマーのロヒンギャ弾圧、イラクのISIS掃討作戦、アメリカ・ラスベガスの銃乱射事件など、ニュース関連の写真だけではなく、自然や人々の写真のカテゴリーもあり世界の広さを実感できます。

大賞発表のプレスリリースです。今年の大賞は視覚インパクトが大きい、ハリウッド映画っぽいスペクタクルな写真です。こういう写真を見ると当事者が無事なのか知りたくなりますが幸いHe survived the incident with first- and second-degree burns. とあります。

Posted April 12 2018

The World Press Photo of the Year
The World Press Photo of the Year honors the photographer whose visual creativity and skills made a picture that captures or represents an event or issue of great journalistic importance in the last year.

The jury, chaired by Magdalena Herrera, awards the prize to Ronaldo Schemidt’s picture entitled ‘Venezuela Crisis’–which also won first prize in the Spot News Single category. The image shows how José Víctor Salazar Balza (28) on fire amid violent clashes with riot police during a protest against President Nicolás Maduro, in Caracas, Venezuela. Salazar was set alight when the gas tank of a motorbike exploded. He survived the incident with first- and second-degree burns. Schemidt (b. 1971) is a staff photographer for Agence France-Presse, based in Mexico.

Magdalena Herrera, director of photography Geo France and chair of the jury, said about selecting the World Press Photo of the Year:

"The photo of the year has to tell an event, that is important enough, it also has to bring questions...it has to engage and has to show a point of view on what happened in the world this year."

She describes the winning photograph:

“It’s a classical photo, but it has an instantaneous energy and dynamic. The colours, the movement, and it’s very well composed, it has strength. I got an instantaneous emotion…”

オランダの写真家Jasper Doestさんが日光猿軍団をメインにニホンザルと日本人の関係を撮って自然のストーリー部門で2位に入っていました。

Nature, second prize stories
August 6, 2017

In recent years, the Japanese macaque, best known as the snow monkey, has become habituated to humans. As the range of the macaque habitat expands from mountain areas to subalpine and lowland regions, the animals have lost their fear, have taken to raiding crops, and are often seen as pests. Despite macaques being officially protected in Japan since 1947, some local laws allow them to be tamed and trained for the entertainment industry. Once considered sacred mediators between gods and humans, monkeys in Japan also came to be seen as representing dislikable humans, deserving of ridicule. Commercial entertainment involving monkeys has existed in Japan for over 1,000 years.

普段はニュースで流してみてしまっているものに対して違った角度で向き合う機会になるのではないでしょうか。
 

騙された、というのは言い訳にはならない

 


第二次世界大戦を描いたブラッドランドやブラックアースで有名なティモシー・シュナイダー教授のTHE ROAD TO UNFREEDOMという新刊が出ました。

When you purchase an independently reviewed book through our site, we earn an affiliate commission.
By Margaret MacMillan
May 9, 2018

前作の『暴政』のプロローグでは前回紹介したHistory repeats itselfを意識した言葉で始まります。この本の翻訳には特設サイトがあるので概要がわかります。こちらは薄い本でコスパが悪いと思ってしまい買うなら今回の本かなと思っていますが。。。

History does not repeat, but it does instruct.

「歴史は繰り返す」と言われますが、そんなことはありません。けれど、教訓を与えてくれるのは確かです。

原文ではHistory does not repeatですが、翻訳では「「歴史は繰り返す」と言われますが、そんなことはありません」として、History repeats itselfというフレーズが下敷きとしてあることを明示して訳しています。翻訳したのは大学教授の方ですので、大学生の知識レベルに合わせて補って訳しているのかもしれません。語学教材では原文が透けるように訳すのが良いと考える人もいるみたいですが、伝え方には色々あることも念頭に置きたいです。

さて、この本は以下の言葉が最初に載っています。上層部が不甲斐ない現在の日本でも他人事ではないです。

政治においては、騙された、というのは言い訳にはならない。
――レシェク・コワコフスキ

In politics, being deceived is no excuse.
-Leszek Kolakowski


この言葉は戦後すぐの伊丹監督の文章とも響きます。

伊丹万作

 さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだまされたというだろう。上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまされたというにきまつている。すると、最後にはたつた一人か二人の人間が残る勘定になるが、いくら何でも、わずか一人や二人の智慧で一億の人間がだませるわけのものではない。
 すなわち、だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かつたにちがいないのである。しかもそれは、「だまし」の専門家と「だまされ」の専門家とに劃然と分れていたわけではなく、いま、一人の人間がだれかにだまされると、次の瞬間には、もうその男が別のだれかをつかまえてだますというようなことを際限なくくりかえしていたので、つまり日本人全体が夢中になつて互にだましたりだまされたりしていたのだろうと思う。

(中略)

だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。

(中略)

また、もう一つ別の見方から考えると、いくらだますものがいてもだれ一人だまされるものがなかつたとしたら今度のような戦争は成り立たなかつたにちがいないのである。
 つまりだますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
 そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。

このあたりの表現を英語でいうとどうなるか、この文章を紹介している洋書があったのでそこから抜粋します。

 さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。
everybody claims he or she was deceived during the Second World War. As far as I know, there isn’t anybody who has admitted to deceiving others yet.

だまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。
To be deceived is equal to suffer from others’ wrongdoings; however, it has never been written in any dictionary that those who are deceived are right.

これらの言葉はもっともなことですが、最近のニュースを見る限り組織的な流れに反旗をひるがえすのはいつの時代でも大変だと思います。
 

学問には平坦な大道はありません

 


先ほどの記事でHistory repeats itself, first as tragedy and then as farce.という言葉がさらりと使われていました。

A White House that is intent on politicizing and falsifying information can achieve its objectives before other branches of government know enough to stop it. From 2002 to 2005, Colonel Lawrence Wilkerson was Colin Powell’s chief of staff. He helped prepare the fateful speech to the U.N. Security Council in which Powell argued for the invasion of Iraq, saying, “Unless we act, we are confronting an even more frightening future.” Wilkerson is concerned that the Trump Administration is using “much the same playbook” to heighten a sense of menace around threats posed by Iran. “The talk has been building,” he told me. In December, Nikki Haley, the U.S. Ambassador to the United Nations, claimed that there is “undeniable” evidence that Iran has supplied weapons to insurgents in Yemen. The claim was met with skepticism at the U.N., where other member states worry that the U.S. will use that charge to build a case for attacking Iran. “It just brought back the image of Powell holding that alleged anthrax bottle up at the U.N. Security Council,” Wilkerson told me. “It’s some of the same characters as in 2002 and 2003. History repeats itself, first as tragedy and then as farce.”

マルクスという名前を抜きにしても有名なものですが、ジーニアスの電子版には次のような例文があります。

What's Marx's famous line about history?
He said that history repeats itself, once as tragedy, once as farce.
「歴史に関するマルクスの有名な言葉は何ですか?」「彼は『歴史は繰り返す。一度は悲劇として、もう一度は喜劇として』と言いました」

今年の5月はマルクス生誕200年だったそうで色々取り上げられていましたね。このような偉人を知るのに手取り早いのは名句。NHK実践ビジネス英語を聞いている方はおなじみですね。

哲学者たちは世界をさまざまに解釈してきただけだ。大切なのは世界を変えることだ。
The philosophers have only interpreted the world, in various ways. The point, however, is to change it.

宗教は民衆の阿片である。
Religion is the sigh of the oppressed creature, the heart of a heartless world, and the soul of soulless conditions. It is the opium of the people. Karl Marx

一匹の妖怪がヨーロッパを徘徊している。共産主義という妖怪が
A specter is haunting Europe - the specter of communism.

万国の労働者は鉄鎖のほかに失う物は何もない。万国の労働者よ、団結せよ 。
The worker of the world has nothing to lose, but their chains, workers of the world unite.

前のブログでも紹介したことがあるのですが、次のような励みになる言葉も残してくれています。

学問には平坦な大道はありません。そして学問の険しい坂道をよじのぼる労苦をいとわないものだけに、その明るい頂上にたどりつく見込みがあるのです
There is no royal road to science, and only those who do not dread the fatiguing climb of its steep paths have a chance of gaining its luminous summits.

中国では若者向けのマルクス番組が出ているそうで、その記事タイトルがParticipants Have Nothing to Lose but Their Chainsでした。名句を知っていればクスリとできます。

By Chris Buckley
May 5, 2018

同時通訳者の草分けである村松増美さんも名句を仕入れることをオススメしていました。自分の好きな言葉に出会えれば、励ましを受けて、さらに英語力、背景知識もアップするのですからお得です。
 

追い出し部屋

 
雑誌New Yorkerの今週号はスター記者の一人であるEvan Osnosが寄稿しています。最近トランプ関連の記事しか書いていないですがそれは危機感の裏返しかもしれません。トランプ本人がやばいのは承知の事実になっていますが、米国の官僚組織までズタズタにしているという現状を今回の記事で書いてくれています。

The Political SceneMay 21, 2018 Issue
How the Administration’s loyalists are quietly reshaping American governance.
By Evan Osnos

トランプは何よりもLoyalty(忠誠心)を大事にしていることは以下のようなエピソードからでも伺えます。政治の世界ならまだしも行政組織にもLoyaltyを求めているのです。考えの違う人もあえて取り込もうとしたTeam of Rivalsというオバマの発想が遠い昔の出来事になっています。。。

Republican think tanks and donors succeeded in installing preferred nominees. The earliest wave arrived from the Heritage Foundation; subsequent ones came from Charles and David Koch’s network of conservative advocacy groups and from the American Enterprise Institute. But the White House maintained a virtual blockade against Republicans who had signed letters opposing Trump’s candidacy. “I’ve been asked, ‘Can you recommend somebody for this or that position?’ ” Elliott Abrams, a foreign-affairs official under Ronald Reagan and George W. Bush, told me. “I’ve come up with the perfect person, and the people I’m talking to at State or Defense say, ‘Oh, my God, she’s great. But she didn’t sign one of the letters, did she?’ ‘Yeah, she did.’ ‘O.K., we’re done here.’ ”

The White House brought in an array of outsiders, who, at times, ran into trouble. As an assistant to the Secretary of Energy, the Administration installed Sid Bowdidge, whose recent employment had included managing a Meineke Car Care branch in Seabrook, New Hampshire. Bowdidge departed after it emerged that he had called Muslims “maggots.” In December, Matthew Spencer Petersen, a nominee to the federal bench, became a brief online sensation when Senator John Kennedy, a Republican from Louisiana, asked him a series of basic law-school questions, which revealed that Petersen had never argued a motion, tried a case, or taken a deposition by himself. Embarrassing details came out about other judicial nominees: Brett Talley, who had never tried a case in federal court, wandered cemeteries hunting for ghosts; Jeff Mateer had called transgender children part of “Satan’s plan.” All three nominations were withdrawn.

トランプ政権の意図に沿わない人物への処遇の一つとして日本人にはおなじみの「追い出し部屋」が使われているそうです。日本すげえの人の出番ですね(苦笑)

In Washington, the tactic of marooning civil servants in obscure assignments is known as sending them to the “turkey farm.” The turkey farms are reminiscent of the “rubber rooms” of New York City. Until the practice was banned, in 2010, the city’s Department of Education exiled hundreds of troublesome teachers to reassignment centers, where they idled, sometimes for years, reading newspapers and dozing. An Asia specialist assigned to the turkey farm likened the experience to a Japanese tradition in which unwanted workers are relegated to a “banishment room,” to encourage them to resign out of boredom and shame. Another turkey-farm inhabitant, who has held senior intelligence and national-security posts, told me that he joined the government during the Reagan Administration and never conceived of himself as an opponent of Trump. “I’m a Reagan holdover,” he said, shaking his head in bewilderment. “I sometimes don’t go in before ten, and then leave before five. You just float.” (Asked about the complaints, the spokesperson said that the State Department is “continuing to highly value career employees.”)



banishment roomはWikipediaでも見出しになっています。馴染みのある概念は英語で読んでもスラスラ入りますね。こんなことに馴染んでいるのは悲しいことですが。。。

(Wikipedia)
A banishment room (also known as a chasing-out-room and a boredom room) is a modern employee exit management strategy whereby employees are transferred to another department where they are assigned meaningless work until they become disheartened enough to quit.[1][2][3] Since the resignation is voluntary, the employee would not be eligible for certain benefits. The legality and ethicality of the practice is questionable and may be construed as constructive dismissal in some regions.

The practice, which is not officially acknowledged, is common in Japan which has strong labor laws and a tradition of permanent employment.

動画にも登場していますが、日本文化に詳しいロシェル・カップさんの説明もわかりやすいです。

Aug 12, 2014
By Rochelle Kopp, Managing Principal, Japan Intercultural Consulting

In the United States, the concept of “at will employment” means that employees can quit their jobs whenever they would like, and that companies can fire employees whenever they would like.  In a sense, it’s the opposite of Japan’s lifetime employment custom.  As any American employee who has experienced being fired can attest, it’s certainly not pleasant and can lead to depression and many other problems. And indeed in the U.S. there are many people who have lost their jobs and cannot find new ones, and become the “long-term unemployed.”  But the ability to hire and fire as needed is one of the underpinnings of the U.S. economy’s flexibility, and is something that companies count on in order to remain competitive.


Of course, when it comes to firing even in the United States it’s not always wise for a company to fire people simply whenever it wants to. To avoid legal problems it behooves a company to document the economic need for layoffs or the problems with the performance of an individual employee being let go. But still, letting people go is something relatively straightforward for American firms, and the culture in general supports it.


In contrast, Japanese companies are barred both by societal and legal constraints that make it very difficult to fire employees.  Historically, that led to the phenomenon of the madogiwazoku – literally, the tribe that sits by the windows.  Employees whose services were no longer needed, but that the company could not or did not want to fire, would be given a pleasant spot by the window to while away working hours by reading the newspaper.  However, as the Japanese economy has had to deal with years upon years of recession, and the increasingly stiff winds of global competition, many Japanese companies are finding themselves with more redundant staff than could fit at the window seats. This is particularly true for many companies in Japan’s electronics industry, which is having a lot of difficulty these days and feels the need to shed many employees who were hired during the boom years.


「追い出し部屋」をどう訳すかは英語を使う本人に託されるでしょうから英訳は変わる可能性があります。ニューヨークタイムズではchasing-out roomとなっています。

By HIROKO TABUCHI AUG. 16, 2013

Sony, Mr. Tani’s employer of 32 years, consigned him to this room because they can’t get rid of him. Sony had eliminated his position at the Sony Sendai Technology Center, which in better times produced magnetic tapes for videos and cassettes. But Mr. Tani, 51, refused to take an early retirement offer from Sony in late 2010 — his prerogative under Japanese labor law.

So there he sits in what is called the “chasing-out room.” He spends his days there, with about 40 other holdouts.

“I won’t leave,” Mr. Tani said. “Companies aren’t supposed to act this way. It’s inhumane.”

The standoff between workers and management at the Sendai factory underscores an intensifying battle over hiring and firing practices in Japan, where lifetime employment has long been the norm and where large-scale layoffs remain a social taboo, at least at Japan’s largest corporations.

トランプがアメリカ政治・行政に与えるダメージというのは思った以上に根深いものになっていることがこのあたりの危機感がMichiko KakutaniにThe Death of Truth: Notes on Falsehood in the Age of Trumpを、Stephen GreenblattにTyrant: Shakespeare On Powerという本を出させている気がします。

官僚制に関して意外だったのが、中国ではより柔軟に運用されているということ。先日紹介したForeign Affairsで取り上げていました。

Beijing's Behind-the-Scenes Reforms
By Yuen Yuen Ang

CHINESE BUREAUCRACY 101
In the United States, politics are exciting and bureaucracy is boring. In China, the opposite is true. As a senior official once explained to me, “The bureaucracy is political, and politics are bureaucratized.” In the Chinese communist regime, there is no separation between political power and public administration. Understanding Chinese politics, therefore, requires first and foremost an appreciation of China’s bureaucracy. That bureaucracy is composed of two vertical hierarchies—the party and the state—replicated across the five levels of government: central, provincial, county, city, and township. These crisscrossing lines of authority produce what the China scholar Kenneth Lieberthal has termed a “matrix” structure. In formal organizational charts, the party and the state are separate entities, with Xi leading the party and Premier Li Keqiang heading up the administration and its ministries. In practice, however, the two are intertwined. The premier is also a member of the Politburo Standing Committee, the party’s top body, which currently has seven members. And at the local level, officials often simultaneously hold positions in both hierarchies. For example, a mayor, who heads the administration of a municipality, is usually also the municipality’s deputy chief of party. Moreover, officials frequently move between the party and the state. For instance, mayors may become party secretaries and vice versa. 

 

TOEICはやさしい

 


興味を惹かれたTwitterがありました。

「アッカド語がわからないという珍しい読者のために」

原文はどういうものか気になりますよね。原文は英語構文好きが喜びそうなものでした。

For those few readers not conversant with Akkadian, the English translation is: “ ...”

a few(少数の〜)かfew(ほとんど〜ない)か、thoseがついた場合を説明してくれているブログはこちら。肯定的な意味合いのようですね。


③ few や little に、「a」の代わりに所有格やthis、thatなどの代名形容詞が付いた場合は、「a」が付いている時と同様に「少数の存在を肯定する」意味になります。これは、所有格や代名形容詞が冠詞相頭語であるためで、これらが付いている名詞に更に冠詞を付ける必要はありません。

ex) Those few workers are not satisfied with this plan. (何人かの社員は、この計画に満足していない。)

ちょっと煽り気味に訳してしまったんでしょうけど。。。解釈の問題になってしまいますが、頭ごなしにどうせお前らは知らないだろうからというのも読者に対して失礼ですので、「読者の中には詳しくない方がいるかもしれませんので参考までに英訳を載せますね」という控え目に語る文なのかなと思います。日本語訳は控え目さを出し過ぎたら変に響いてしまった感じでしょうか。

ロングマンでもa fewとfewとの違いを載せているおなじみのものですが、TOEICではfewが使われるケースはなく、全てがa fewでした。

(ロングマン)
GRAMMAR: Comparisona few
• A few means ‘a small number, for example two or three people or things’.

(中略)

few
• Few means ‘not many or hardly any’. It emphasizes how small the number is.

TOEICでのa fewの例とa few以外の使われ方はthe next few daysのようなかたちでした。

Do you have a few minutes to discuss the monthly sales report? 

The new item will be available within the next few days, for our annual special sale.

Littleに関してもa littleがほとんどでしたが、こちらはlittle experienceという表現が使われていることもありました。

Please tell the manager I’ll be in a little late.

While Ms. Molinsky has little experience in technical support, ...

紛らわしい表現はあえて避けるというのは、誤解のないコミュニケーションでは大事ですよね。こんなところにもTOEICの優しさを感じました。

ロングマンも日常の英語ではnot manyを使うとあります。知識として知っておくのは大切なことかもしれませんが、誤解を招くような表現は使わない姿勢は心がけていいのではないでしょうか。

(ロングマン解説)
• In formal English, you use few before plural nouns, without ‘a’:
Few people knew he was ill.

• In everyday English, people usually say not many instead:
Not many people knew he was ill.
 

日本で電報は健在

 


先ほどのグドールの記事で電報が登場しましたが、日本語でサクラサクとかチチキトクスグカエレとあれば電報だなと分かりますよね。まあ若い子たちはピンとこないかもしれませんが。。。無自覚ですが母国語では知らず知らずに色々な知識を蓄えているんですよね。

日本語の翻訳だと電報らしい文にはなっていませんでしたが、英文の記事の方は電報の文で書いています。

 ジェーンがこの発見をリーキーに電報で知らせると、次のような返信があった。

「こうなったら道具の定義を見直すか、ヒトの定義を見直すか、チンパンジーをヒトとして認めるしかないですね」

動画では1分40秒あたりでその電報を見れます。CHARGE TO NATIONAL GEOGRAPHIC SOCIETYとありますから、諸経費を負担していたことも分かりますね。

When Jane cabled the news to Louis Leakey, he sent this response:

NOW WE MUST REDEFINE TOOL STOP
REDEFINE MAN STOP
OR ACCEPT CHIMPANZEES AS HUMAN

電報の文末にあるSTOPという単語は句読点であることは想像できますが、なぜSTOPと打つのでしょうか。この当たりは次のWiredの記事が説明してくれていました。

2006.02.07 TUE 05:00
電信会社の米ウェスタン・ユニオン社が先月、150年以上の歴史を持つ電報サービスをついに終了した。馬による速達便に取って代わり、1920〜1930年代に全盛期を迎えた電報だが、近年のインターネットをはじめ、他の通信技術の進化に伴って需要が激減していた。

電報の人気は1920〜1930年代に最高潮に達した。長距離電話よりも料金が安かったためだ。利用者は、各文の終りにピリオドを打つかわりに「stop」という文字を使って料金を節約したものだった。その4文字には料金がかからないのに、句読点には追加で料金が課せられたためだ。

先ほどの英語を電報ぽく訳すならカタカナにしたほうがいいんでしょうが、意味を取りづらくなりますね。。。

ドウグノテイギミナオスカ
ヒトノテイギカ
チンパンジーヲヒトトスルカ

今でも日本では電報は健在で、普通に漢字もひらがなも受け入れてくれているんですね。

電報を打つのは動詞cableが使われていましたが、もしかしたら1980年代ではTOEICにも登場したかもしれませんね。現在のTOEICで登場するのはtext(携帯メールを送る)ですが。。。

Our phone service is available in over 150 countries and includes texting and calling from those countries.

海外ドラマなどいろいろな素材に触れると知らず知らずにこういう知識を蓄えることができますね。教材による勉強の限界はこの辺りにもあります。
 

物語の危険性

 


やはり物語には危険も伴います。ナショナルジオグラフィックの2017年10月号の記事を読むと、ドキュメンタリーと思っていた番組がやらせの部分や事実でないことが含まれていたというのです。およそ50年前とはいえ定評あるナショナルジオグラフィックがそのような番組つくりをしていたとはショックですね。

新たに見つかった未公開映像からグドールの知られざる素顔が見えてきた
2017.11.01

英語版は定期購読者しか読めないようで、やらせの部分には触れられていませんが日本語版の記事の抜粋から引用します。チンパンジーが道具を使うという発見は彼女によってもたらされたのですね。



三つの発見
 与えられた調査期間が終わりに近づいた頃、ジェーンは三つの発見をした。いずれもリーキーを大いに喜ばせただけでなく、科学界に衝撃を与える大発見だった。一つ目は、ある雄のチンパンジーが小動物の死骸にかじりついているところを観察したことだった。これは、類人猿は肉を食べないという従来の定説を覆すものだった。その雄には特徴的なあごひげが生えていて覚えやすかったため、ジェーンは「灰色ひげのデビッド」と名づけた。

 それから2週間もたたないうちに、ジェーンはデビッドに再会し、二つ目の発見をする。このとき目撃したのは、まさに常識を覆すような光景だった。アリ塚のそばにしゃがみ込んだデビッドは、細長い葉を手に持ち、それをアリ塚の穴に差し込んだ。葉を引き出すとそこにはシロアリがびっしりとついていて、デビッドは葉にしゃぶりついてアリを食べたのだ。

 三つ目の発見も、別のときにデビッドがもたらした。葉のついた小枝を手に取ると、まず葉をむしり取ってからアリ塚の穴に入れ、同じようにシロアリを「釣り上げ」た。デビッドは、道具の使用と製作という、それまで人間にしかできないと思われていたことをやっていたのだ。

 ジェーンがこの発見をリーキーに電報で知らせると、次のような返信があった。

「こうなったら道具の定義を見直すか、ヒトの定義を見直すか、チンパンジーをヒトとして認めるしかないですね」

グドールを一躍有名にしたドキュメンタリーは1965年のMiss Goodall and the Wild Chimpanzeesというものだそうで今ではYoutubeで見れます。この時のものを含めた映像を編集したのが冒頭のJaneというドキュメンタリーだそうです。



彼女は彼女自身が撮影対象となるのを嫌ったそうですが、調査の資金援助をしてくれるという申し出を拒否することもできず、双眼鏡を覗いたり、髪を洗っていたりするところを撮らせたりしたそうです。この番組には事実に基づかないこともナレーションされていたとか。

確かに今でも我々は「見たいものしか見ようとしない」です。一方彼女は調査を続けるため、環境保護を進めるため、客寄せパンダ的な役割を不本意ながらも受け入れたのでしょう。この当たりは、難しいバランスですね。


 

物語の力

 


マラリアサミットの映像を使った認知向上キャンペーンのようですが、作家チママンダ・ンゴズィ・アディーチェのスピーチの締め込めは英語構文好きを喜ばせますね。

2分40秒あたり
We have the science and the knowledge to beat malaria. It is doable. May we also have the will to do it.

(ウィズダム)
〖祈願〗⦅かたく・文⦆;〖May A do!〗Aが…しますように
▸ May you both have long and happy lives!
あなたたち2人が長く幸せに暮らしますように

幸いにも彼女のスピーチ原稿を読むことができます。日本人にとってはマラリアは遠い国の出来事に過ぎないのですが、物語を通してなら身近に感じることができます。小説はどうも苦手という英語学習者も彼女の文章ならイメージを膨らませられるでしょう。

Acclaimed writer Chimamanda Ngozi Adichie reflects on a childhood surrounded by malaria
CHIMAMANDA NGOZI ADICHIE 
Wednesday 25 April 2018 13:04 

PART 1
I was about ten years old. My mother had brought me to the medical center on the campus of the University of Nigeria in Nsukka, where I grew up. As we sat waiting for the doctor, people stopped to say hello to my mother. The campus was a small community and everyone knew everyone else. Each person who greeted my mother would then turn to me and say, “Ndo, sorry for your malaria.’

As we sat waiting for the doctor, people stopped to say hello to my mother.(医者を待つ間座っていると人々は立ち止まって母に挨拶をした)とstop to不定詞が使われているこの文章も英語構文好きが喜びますね。

彼女の文章が大好きなのは優しさとユーモアがあるところ。数学が苦手なままなのはマラリアにかかって授業に出られなかったからマラリアのせいだというエピソードはクスッとしてしまいますね。スカイニュースのインタビューでもこの話をしています。

03:19, UK, Friday 20 April 2018

Each time I had malaria, I didn’t go to school. Once, in Class 2, at the age of 13, I had a very bad case of malaria that made me miss a whole week of school. My friends came to visit bearing cards, as though on pilgrimage, and when I finally went back to school, I felt left out, bereft, because so much had passed me by. It was during that week that quadratic equations were covered in mathematics class. I missed it all. And I have, since then, never been able to make sense of quadratic equations. So perhaps the only good thing I can say for malaria is that I can’t be held responsible for my poor grasp of mathematics. It’s all malaria’s fault.

物語の力を感じるのは、問題の大きさを実感レベルで思い知らせてもらえるから。脳性マラリアの怖さについてはビルゲイツのスピーチでも触れていますが、アディーチェの友人のエピソードを読んだほうがその恐ろしさを感じることができます。

Since I started my second career almost 20 years ago, I've seen a lot more suffering than I ever planned on. It's haunting. It's also motivating. It reminds me exactly why the work we're doing together is so important and so urgent.

One of the worst things I've ever seen, years ago in Tanzania, is a child having seizures from cerebral malaria. I didn't know if he would survive. I did know that, even if he did, his brain development would be impaired.

アディーチェのスピーチ原稿
Ekumeku was a bright, funny girl, two years older than me. She was pretty and popular and she had a skill that we children considered very exotic: she could crochet, she would hold a crochet needle and a ball of wool in her hands and before you knew it, a hat or a shawl had materialized. One day she fell sick. It was, of course, malaria. She took chloroquin tablets. Two days later she was shaking in bed. She had seizures, her skin so hot it almost burned and her eyes looked blank and she was delirious. She was talking, sentences running into one another, but nothing she said made any sense.

She was taken to hospital. She missed school for weeks. When finally she returned to school, we could tell that something was desperately wrong; her eyes were glazed, and it seemed as if a different person had inhabited her body. We were told that she had cerebral malaria. That the malaria had got to her brain. It changed her life forever. Today, I often think of her and wonder whether she can still crochet.

ベタですが、イメージを豊かにしてくれる物語に触れることも英語学習には大切なことでしょう。
 

(続)ここにもゲイツ財団

 


BY KATHERINE HIGNETT ON 4/20/18 AT 12:50 PM

順番が逆になりましたが前回のエントリで「ここにも」という書き方をしたのは4月25日の世界マラリアデーの時期に合わせて開かれた英連邦の会議で見かけたからでした。動画のスピーチは準備した原稿とは合っていませんが。。。

Bill Gates
London, United Kingdom
April 18, 2018
AS PREPARED

INNOVATION
The great news is that, unlike 15 years ago, when we were emerging from decades of stagnation, the innovation pipeline is producing results—in prevention, detection, and treatment.

First, prevention.

The IVCC here in the UK has partnered with crop protection companies to develop new insecticides. We finally have enough new IRS agents to set up a rotation to slow the development resistance.

この部分で紹介されていたinsecticidde(殺虫剤)は住友化学のものでした。日本すげーの人は何をやっているのでしょうか。



住友化学だけでなく三井化学も一緒に共同声明を出していたようで、2040年までにマラリア被害をゼロにするという取り組みを推進しているようです。

英国連邦首脳会議で世界農薬大手5社が団結、共同声明発表
2018.04.19
三井化学株式会社

本日、ロンドンにて開催された英国連邦首脳会議において、世界をリードする農業化学品企業である、BASF、BAYER、三井化学、住友化学、シンジェンタの5社は、2040年までにマラリアを撲滅するための革新的な製品の研究、開発、供給を支援する共同声明を発表しました。

BASF、バイエル、三井化学、住友化学、シンジェンタは、機能性蚊帳や室内散布スプレーなど、革新的なマラリア対策技術の開発を牽引してきました。それらの技術により、2000年以降のマラリア感染数は5分の1程度まで抑えられてきています。

共同声明に賛同した5社は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団※1(所在地:米国シアトル、CEO:Sue Desmond-Hellmann。以下、ゲイツ財団)とInnovative Vector Control Consortium※2(所在地:英国リバプール、CEO:Nick Hamon。以下、IVCC)の支援を得た取り組みとして、2040年までにマラリア被害ゼロを目指す「ZERO by 40」を掲げました。既存薬剤に対して抵抗性を示すマラリア媒介蚊の増加が問題になる中、5社の持つ専門知識や化学技術を駆使し、薬剤抵抗性蚊にも効果的なソリューションを開発、供給することで、マラリア撲滅の取り組みを推進します。ゲイツ財団及びIVCCと5社の取り組みは、これまでもマラリア対策技術開発、実用化において様々な成果を上げてきましたが、今後は今まで以上に連携を強化していきます。

 

ここにもゲイツ財団

 


明日には新しいEconomistが出ますが、今週のSpecial ReportはFinancial Inclusionでした。国連英検などの面接でどうも話が広がらない人はこういう特集を読んでネタを仕込んでおくのもいいでしょう。この特集ではスマートフォンやフィンテックといった技術によって途上国や先進国での貧困層にも金融サービスが広がっている状況を知ることができます。

Exclusive access
Nearly a quarter of the world’s population remains unbanked. But mobile phones are helping to change that, writes Simon Long

Since its inception in the Philippines in 2000 and its take-off in Sub-Saharan Africa more than a decade ago, “mobile money”—the transfer of cash by phone—has become a global phenomenon, welcomed and encouraged by governments and international organisations. In 2010 the G20 group of countries came up with a set of “Principles for Innovative Financial Inclusion”. In 2012 the World Bank, with funding from the Bill and Melinda Gates Foundation, produced the first “Findex”, or financial-inclusion index, an ambitious attempt to measure the scale of the problem and track efforts to tackle it.

This special report will look at some of the fruits of those efforts. It appears at a relatively optimistic time, when the ranks of the financially excluded are thinning fast and there are strong hopes that the process will accelerate further. One reason is the growth in mobile-phone and internet penetration, making finance accessible even to those living a long way from physical bank branches or ATMs. According to the Findex, 78% of the world’s unbanked adults receiving wages in cash have a mobile phone. Moreover, the “unbanked” are seen as an increasingly attractive commercial market. Firms as diverse as Ant Financial, an affiliate of Alibaba, China’s e-commerce behemoth, and PayPal, a Silicon Valley payments firm, make much of their role in expanding financial inclusion. Daniel Schulman, PayPal’s chief executive, says his company’s mission is “to democratise financial services”.

ビルゲイツの財団って本当に手広く開発援助に携わっているのだと感心します。この動画の再生回数が500回ほどなのであまり認知度はないのかもしれませんね。。。



OUR GOAL: To help people in the world’s poorest regions improve their lives and build sustainable futures by connecting them with digitally-based financial tools and services.

Economistで触れていたG20サミットの宣言の該当部分は以下の通り。Financial Inclusionは「金融包摂」となんとも難しい日本語に訳されています。


the Financial Inclusion Action Plan, the Global Partnership for Financial Inclusion and a flexible SME Finance Framework, all of which will significantly contribute to improving access to financial services and expanding opportunities for poor households and small and medium enterprises.

金融サービスへのアクセスの改善,並びに貧しい家庭及び中小企業にとっての機会の拡大に著しく貢献する,「金融包摂行動計画」,「金融包摂のためのグローバル・パートナーシップ」,及び「柔軟な中小企業金融枠組み」。

とても丁寧に説明してくれている日本語サイトはこちらです。このサイトで触れている、ケニアのモバイル送金サービスM-PESAはEconomistの記事でも取り上げています。このような日本語サイトを読んでから英文記事を読んでもいいかもしれません。

2016年11月
今回は、FinTechをきっかけに再び国内外で注目が集まっているワード「金融包摂(financial inclusion)」について取り上げます。

金融包摂とは
世界銀行グループの研究機関CGAP(Consultative Group to Assist the Poor)では、金融サービスへのアクセスの提供によって貧困層の生活を改善することに取り組んでいます。そこでは金融包摂を「すべての人々が、経済活動のチャンスを捉えるため、また経済的に不安定な状況を軽減するために必要とされる金融サービスにアクセスでき、またそれを利用できる状況」と定義しています。
全世界規模で見ると、銀行から正規の融資などの一般的な金融サービスにアクセスできない成人はおよそ25億人に上るとの推計(※)があります。金融包摂は、貧困の削減に金融サービスのアクセスが重要であるという関係性が認識されはじめた2004年ごろより国際政治の主要課題として取り上げられるようになりました。その後、2006 年にCGAPが「包括的な金融システム(Inclusive Financial System)」のコンセプトを発表し、さらにこの言葉は世界的に注目され始めました。
近年FinTechを活用した金融サービスのイノベーションが活発化しており、各国政府や国際機関によって金融包摂の促進のための活動が進められています。

貧困層への金融サービスはすぐにマイクロファイナンスが浮かびますが、それとの違いは何なの?と疑問に思う方は次の記事を読むといいでしょう。マイクロファイナンスはどうしても手間がかかっていたが、デジタル化することで素早く安価に金融サービスになってきているそうです。

Pocket banking
Mobile money means more nimble financial services
Print edition | Special report May 3rd 2018

Part of the problem is that microfinance is very hard to provide on a large scale. Reaching, assessing and helping borrowers like Ms Parveen is time-consuming and labour-intensive, which makes it hard to keep interest rates at a reasonable level. Typical annualised percentage interest rates are in the region of 20-40%, cheaper than the traditional local moneylender or pawnbroker but hardly a snip. Digital money holds out the hope of improving things in two ways: by making it cheaper and faster to grant, disburse and repay loans and to provide other financial services, notably savings and insurance; and by harvesting data that should widen access to financial services for those with little or no history in the formal financial sector.

In Kenya, for example, Safaricom in 2012 launched M-Shwari, a paperless bank account offered by the Commercial Bank of Africa (CBA) via M-PESA. CBA takes the risk but can use the know-your-customer checks already done digitally by M-PESA to open the account, and the M-PESA payment history to gauge creditworthiness. Like M-PESA itself, it has grown like Topsy (CBA’s customer base increased from 50,000 in 2010 to 22m today) and has been much imitated across Africa and beyond. In Pakistan, FINCA, the global microfinance network, wants to use SimSim, its new mobile-money account, to offer “nano loans” (the equivalent of $5 or $10, say), thereby establishing a data trail for assessing bigger loans later.

Economistを毎週くまなく読むのは大変ですけど(Yutaもできていません(汗))、視野を広げてくれる頼もしい雑誌です。

 

非国民の思想

 


今週のアジア版TIMEのカバーストーリーは強権的な政権を扱ったRise of the Strongmanですがそれほどページ数はありません。むしろFBIの記事の方が充実しています。現にUS版ではこちらがカバーストーリー。アジア版だとFBIが表紙よりはこちらの方がアピールすると考えたのでしょうか。記事最後を紹介してしまうのでこれから読みたい方は読み飛ばしてください。

欧米の民主主義制度なんて見習う必要ないんじゃないか、強権的な政府の方が軍事的、経済的な安全を保障してくれるのではないかという気持ちがある限り、今後もトランプやプーチンのような人物が登場する懸念はなくならないと述べています。

WORLD POLITICS
Ian Bremmer @ianbremmer  May 3, 2018

Perhaps the most worrying element of the strongman’s rise is the message it sends. The systems that powered the Cold War’s winners now look much less appealing than they did a generation ago. Why emulate the U.S. or European political systems, with all the checks and balances that prevent even the most determined leaders from taking on chronic problems, when one determined leader can offer a credible shortcut to greater security and national pride? As long as that rings true, the greatest threat may be the strongmen yet to come.



このあたりのトピックはちょうど雑誌Foreig Affairsも取り上げていました。強権的な政府は世界経済で大きな割合を占めるようになり、文化的なソフトパワーも広げているというのです。記事のはじめの方にある、先進国のアンケート調査で軍事政権を好ましいと考える人が増えているのは危険な兆候ですね。

Autocracy's Global Ascendance
By Yascha Mounk and Roberto Stefan Foa

Taking the material foundations of democratic hegemony seriously casts the story of democracy’s greatest successes in a different light, and it also changes how one thinks about its current crisis. As liberal democracies have become worse at improving their citizens’ living standards, populist movements that disavow liberalism are emerging from Brussels to Brasília and from Warsaw to Washington. A striking number of citizens have started to ascribe less importance to living in a democracy: whereas two-thirds of Americans above the age of 65 say it is absolutely important to them to live in a democracy, for example, less than one-third of those below the age of 35 say the same thing. A growing minority is even open to authoritarian alternatives: from 1995 to 2017, the share of French, Germans, and Italians who favored military rule more than tripled. 

******

New forms of authoritarian capitalism may eventually suffer similar types of economic stagnation. So far, however, the form of authoritarian capitalism that has emerged in Arab Gulf states and East Asia—combining a strong state with relatively free markets and reasonably secure property rights—is having a good run. Of the 15 countries in the world with the highest per capita incomes, almost two-thirds are nondemocracies. Even comparatively unsuccessful authoritarian states, such as Iran, Kazakhstan, and Russia, can boast per capita incomes above $20,000. China, whose per capita income was vastly lower as recently as two decades ago, is rapidly starting to catch up. Although average incomes in its rural hinterlands remain low, the country has proved that it can offer a higher level of wealth in its more urban areas: the coastal region of China now comprises some 420 million people, with an average income of $23,000 and growing. In other words, hundreds of millions of people can now be said to live under conditions of “authoritarian modernity.” In the eyes of their less affluent imitators around the world, their remarkable prosperity serves as a testament to the fact that the road to prosperity no longer needs to run through liberal democracy. 

今回のTIMEの記事はIan Bremmer本人による著書Us vs. Them: The Failure of Globalismのプロモーションも兼ねてのものでしょう。Us vs. Themという思考法を生み出している現状を分析しているようです。IntroductionではIan Bremmer本人がボストンの貧しい地域から勤勉さで今の地位に登り詰めた過去を語っています。そのような「アメリカンドリーム」が今のアメリカでは叶えられなくなっている、トランプ支持に傾くのも仕方がない状況になっているというのです。

May 3, 2018

We can attack these populists, mock them, or dismiss them, but they know something important about the people they’re talking to, and they understand that many people believe that “globalism” and “globalization” have failed them. These would‑be leaders have a talent for drawing boundaries between people. They offer a compelling vision of division, of “us vs. them,” of the worthy citizen fighting for his rights against the entitled or grasping thief. Depending on the country and the moment, “them” may mean rich people or poor people, foreigners or religious, racial, and ethnic minorities. It can mean supporters of a rival political party or people who live in a different part of the country. It can mean politicians, bankers, or reporters. However applied, it’s a tried- and- true political tool.

Us vs. Them is not about the rocks or the damage they do on impact. Rocks are expressions of frustration. They don’t solve problems. Instead, we must look more closely at the deeper sources of these frustrations, at how governments around the world are likely to respond to them, and how political leaders, institutions, companies, schools, and citizens can work together to make things better.

これからこの本を読もうと思いますが、単純な解決方法はないでしょう。この辺りはForeiang Affairsの次の記事が当てはまると思います。ポピュリストが真の解決をもたらさないが、かといって今ままでの考えでも対処できない。なんとも落ち着かない宙ぶらりんの状態が現在のようです。この著者は南北戦争後のアメリカが乗り越えたように持ち前の柔軟性と回復力で今回の危機も乗り越えていけるだろうと期待を込めています。

How American Democracy Fails Its Way to Success
By Walter Russell Mead

The United States is passing through something similar today. The information revolution is disrupting the country’s social and economic order as profoundly as the Industrial Revolution did. The ideologies and policies that fit American society a generation ago are becoming steadily less applicable to the problems it faces today. The United States’ political parties and most of its political leaders lack the vision and ideas that could solve its most urgent problems. Intellectual and policy elites, for the most part, are too wedded to paradigms that no longer work, but the populists who seek to replace them don’t have real answers, either. It is, in many ways, a stressful and anxious time to be alive. And that anxiety has prompted a pervasive sense of despair about American democracy—a fear that it has reached a point of dysfunction and decay from which it will never recover. 

The effects of rapid change are often unwelcome, but the process of transformation is one of growth and development, not of decline and fall. Indeed, the ability to cope with change remains one of the United States’ greatest sources of strength. In the nineteenth century, people often compared the United States unfavorably with the orderly Prussian-led German empire. Today, the contrast often drawn is with China’s efficient modernization. Yet there is resilience and flexibility in the creative disorder of a free society. There are reasons to believe that, once again, the United States can find a path to an open and humane society that capitalizes on the riches that the new economy will produce. 

「安易な解決法に飛びつかずに、真の問題に試行錯誤しながら取り組むこと」書くのは簡単ですが、実行に写すのはなんとも大変そうです。でも大変だからといってやらなくていい理由にはなりません。。。。
 

Kindleを巡って

 
English JournalのバックナンバーはこれまでもKindle Unlimitedなら無料で読むことができていましたが、現在2018年3月号から2017年5月号がKindleで99円で購入できるんですね。音声アプリALCOも使いやすいので早速いくつか購入しました。

Kindleアプリの更新で次のような説明がありました。

「Kindleアプリから、Prime ReadingおよびKindle Unlimitedの本の利用を終了します」

アプリからもう読めなくなるのか、だからEnglish Journalはセールをし始めたのかと思ったのですが、そうではなく単に以下のような内容でした。

リプライ失礼いたします、Amazon公式です。説明文がわかりずらくご心配をおかけしております。正しい内容は「Prime ReadingとKindle Unlimitedの本の利用を、アプリ内から直接終了できるようになりました。」となります。この説明文につきましては、後日修正を予定しております。

とりあえず、アプリをアップデートしても引き続きKindle Unlimitedを使用できているので安心しています。このあたりは色々な人が疑問に思っていたようで、こちらのブログでも確認してくれています。そこでは以下の英語版の説明を引いて説明しくれていました。英語の説明の方はクリアですね。

Return Prime Reading and Kindle Unlimited books from within the Kindle app. Simply long press on a book cover and select “Return book”.

「長押し」って英語でもそのままlong pressでいいんですね。

日本語でもわかりやすく説明するのは意外に難しいなと再認識させられました。
 

Romanticが止まらない

 
2018年5月4日 朝刊

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は、江戸時代を中心としたキリスト教禁制の歴史を伝える「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本)を世界文化遺産に登録するよう勧告した。亜熱帯の森に多くの貴重な生物がすみ、政府が世界自然遺産に推薦した「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島(いりおもてじま)」(鹿児島、沖縄)については、推薦内容の抜本見直しを求める「登録延期」を勧告した。政府が四日未明に明らかにした

このニュースを見て「潜伏キリシタン」とか「隠れキリシタン」とか英語で何というのだろうと思いました。逐語的に訳したhidden Christianは引用句で囲っていますね。リードではpersecuted Christianとしています。

May 4, 2018 (Mainichi Japan)
TOKYO (Kyodo) -- A UNESCO preliminary review panel has recommended a dozen sites linked to the history of Japan's persecuted Christians in its southwest for registration on the world's cultural heritage list, the government said Friday.

(中略)

The other locations include the village of Sakitsu in Amakusa, Kumamoto Prefecture, where Christians practiced their faith in secret despite persecution for most of the Edo Period (1603-1868) under the rule of the Tokugawa shogunate.

NHK
An advisory panel to the United Nations' cultural agency has recommended that places linked to the history of Japan's persecuted Christians be granted World Heritage status.

(中略)

The International Council on Monuments and Sites gave the highest rating out of its 4-level recommendation scale to the nominated property "Hidden Christian Sites in the Nagasaki Region."

(中略)

They include "Remains of Hara Castle," "Oura Cathedral," and villages where people secretly practiced Christianity despite a ban on the faith from the 17th to 19th centuries.

prosecutedだけだと「潜伏」とか「隠れ」とかの意味が出ませんよね。このためかundergroundという言葉を使って説明しているものもあります。

(Wikipedia)
Kakure Kirishitan (Japanese: 隠れキリシタン, lit. '"hidden Christian"') is a modern term for a member of the Japanese Catholic Church during the Edo period that went underground after the Shimabara Rebellion in the 1630s.

Mark Woods Fri 18 Sep 2015 12:40 BST
Underground Christians kept the faith in Japan during 300 years of often brutal persecution – but their story is barely known in the Western world. 

Now the 'Hidden Christians' are being recognised in an exhibition showcasing the moving story of Christians who remained true to their faith without priests, seminaries or churches.

cryptoという接頭辞もhiddenという意味があるようでWikipediaにリンクの貼ってあったTimeの記事はこちらを使っていました。

Monday, Jan. 11, 1982
Persecuted by the shogun, they still worship a "closetgod"
On the picturesque Japanese island of Ikitsuki, where the ways of farmers and fishermen die hard, two old men squat before a home altar and chant prayers carefully entrusted to them by their ancestors. The ritual is intense and moving. But something is askew. The rite is partly Buddhist, partly Christian. The language sounds odd, a sort of pidgin Latin. And what do the ancient prayers mean? One of the worshipers admits, "I don't understand a word of this."

Neither does anyone else. The men at prayer are among 10,000 surviving Kakure Kirishitan (crypto-Christians)—members of a fossilized faith that is unique in church annals. The poignant tale of the sect begins in 1549, when Jesuit Missionary Francis Xavier brought Roman Catholicism to Japan. The new creed soon gathered 300,000 followers, including most of the inhabitants of Ikitsuki, but its success also spelled its doom. Fearing the Christians' growth and foreign links, the warlord ruler Hideyoshi and later shogun mounted terror campaigns in which tens of thousands perished, often gruesomely. Christianity was all but stamped out.

盛り上がりに水を差す訳ではありませんが、書評に載っていて興味を持った本を読みました。彼らの信仰はキリスト教信仰と言えるものではなく

[評者]宮田珠己(エッセイスト)
[掲載]2018年04月14日
[ジャンル]歴史

先祖崇拝を重視し独自形に変容

 長年にわたりカクレキリシタンのフィールドワークを続けてきた著者は、彼らが仏教を隠れ蓑(みの)にキリスト教の信仰を守り続けたという旧来の説に異を唱える。むしろそれは、伝統的な神仏信仰の上にキリシタンの神も合わせて拝む民俗宗教だった。
 本書は明治政府が禁教令を取り下げるまでの潜伏期に当の信仰を持ち続けた人を「潜伏キリシタン」、禁教令廃止後もキリスト教に戻らなかった人たちを「カクレキリシタン」として区別し、「隠れキリシタン」という言葉にまとわりつくイメージの払拭(ふっしょく)を試みる。
 つまり彼らは隠れていたキリスト教徒ではなく、「カクレキリシタン」という独自の信仰形態を持つ人々だったというわけだ。その信仰の中核にキリストやマリアの要素はなく、日本古来のタタリ観や先祖崇拝が重視された。1865年大浦天主堂でプチジャン神父のもとに村人が現れ、マリアへの信仰を告白したという有名な信徒発見の奇跡も、実証的な学問の立場からはありえないとし、神父の創作であろうと喝破。さらに「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が正式に世界遺産に登録されれば、仏教を隠れ蓑にキリスト教の信仰を守り続けたというキャッチフレーズが、より一層流布されるであろうことに懸念を示す。

本の主張はこの書評にある通りですが、文字も読めない人たちがキリスト教の概念を理解して信仰したのだろうか、プチジャン神父の日本語力でそのようなやりとりは可能だっただろうか、など丁寧に一つずつ検証していきます。隠れキリシタンは「先祖信仰」のバリエーションであるという結論は、ロマンを見出す人にとっては肩透かしですが、事実ではない物語に頼る危険性の方を著者は指摘していました。

むろん敬虔な信仰を示した人々、殉教した人々がいたこともまた事実であるが、それは記録が残っているごく一握りの例外的なケースである。その一部の英雄的な信徒像が、記録に残らない大多数の人々にも重ねあわされ、みな等しく敬虔な熱心なキリシタンであったに違いないという連想にむすびついてしまう。

大多数の一般民衆が必要な教えを受ける機会もなく、キリシタン大名による強制的な集団改宗によってキリシタンとなったことは、これまで詳述してきたとおりである。何が「事実(fact)」であり、何が作られた「物語(story)」であるかをしっかりと再確認する必要がある。事実は信仰を危うくすることはない。危ういのは、事実から目をそらし、夢とロマンの物語の世界から抜け出そうとしないことにある。


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