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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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As we act, let us not become the evil that we deplore.

 
Turning pointの予告編で登場していたスピーチは、当時、武力行使に反対票を投じたバーバラ・リー議員。



予告編で使われていたところ。

September 11th changed the world. Think through the implications of our actions today, so that this does not spiral out of control.
911は世界を変えました。我々の行動がもたらすものを慎重に考えましょう。そうすれば際限なく広がるのを防げます。

こちらのブログでスピーチ原稿と和訳を読むことができます(動画とは違うところあり)。大変ありがたいですが最後の部分の訳が気になりました。

As a member of the clergy so eloquently said, ``As we act, let us not become the evil that we deplore.''
牧師の一人がとても感銘深く「私たちは行動する際には、自らが深く悔いる害悪にならないようにしましょう。」と語ったのです。

こちらのブログの方が、言わんとしていることがわかりやすいと思います。ミイラ取りがミイラになってしまうように、要はテロを批判しながら自分がテロをするようなことはやめようと言っているのですよね。

我々が行動するにあたっては、自分たち自身が否定する悪に自分たちがなることがないようにしようではありませんか。
As we act, let us not become the evil that we deplore.

先程の訳は「嘆き悲しむ」のような語義を載せている辞書があるからだと思います。オックスフォードもロングマンに倣ったのかもしれませんが、ジーニアスは「非難する」の意味しか載せていません。

(ジーニアス)
⦅正式⦆〈物・事〉を(公に)強く非難する 

(オックスフォード)
deplore something 
to criticize something, especially publicly, because you think it is very bad 

(ロングマン)
to disapprove of something very strongly and criticize it severely, especially publicly
 The UN deplored the invasion as a ‘violation of international law’.

もしジーニアスを使っていたら、あのような訳にはならなかったかもしれません。こういう細かいところにも辞書の語義を出版社がアップデートしているのかわかりますね。
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Turning point

 


inflection point(変曲点)はturning point(転換点)を硬く言い換えた語だということを取り上げたばかりでしたが、turning pointをタイトルにしたドキュメンタリーが出ていたのですね。

Modern history can be divided into two time frames: before 9/11 and after 9/11. This five-part docuseries from director Brian Knappenberger is a cohesive chronicle of the September 11, 2001 attacks on the U.S., offering illuminating perspectives and personal stories of how the catastrophic events of that day changed the course of the nation. From the Soviet invasion of Afghanistan in 1979 to the country’s breathtaking collapse back into the hands of the Taliban just weeks before the twentieth anniversary of the attacks, history continues to be made.
現代の歴史は2つの時間軸に分けることができる。911の前と後だ。5つのエピソードによる本ドキュメンタリーシリーズはBrian Knappenberger監督によるもので、2001年9月11日の米国へのテロ攻撃についての総合的な記録である。啓発的な観点と個々人のエピソードによってこの日の惨劇が国の行く末を変えたことがはっきりする。1979年のソ連のアフガン侵攻から唖然とするような国家崩壊がタリバンの手によって20周年を数週間後に控える中で起こるまで、歴史は引き続き作られている。



911の日に書けるとよかったエントリーですが、20周年の中で一番印象深かったのは高橋和夫先生のブログで知った調査報告書全文の日本語訳が犠牲者の親族によってなされたことです。

2021-06-14 12:00:00

ふり返ると、同時多発テロがらみの陰謀論は、ネットが偽情報を拡散させるという現象の走りだったのだろうか。この現象は、トランプ大統領の時代になってフェイク・ニュースという名称で言及されるようになる。

陰謀論を排除するならば、それではなぜテロが起こったのか。だれがテロを引き起こしたのか。動機はなんなのか。そうした疑問が湧いて来る。そうした疑問に答えるべく、事件の詳細に関してアメリカ議会の超党派による調査報告書が2004年に出版されているが、いまだに日本語の全訳はない。

この数百ページの報告書がテロの日本人犠牲者のご遺族によって翻訳され、出版の機会を求めている。金融マンだった息子の陽一さんをテロで失った父親の住山一貞氏が、この翻訳を行った。全訳という途方もない労力を要する作業に取り組まれたのは、危機意識からだという。一つには、あの事件を知らない世代が育ちつつある。また、陰謀論が根強く流布されている現状がある。もとからベストセラーになるという類の書籍とはならないだろう。しかし、全訳が全国の図書館に所蔵されれば、この問題に興味を抱くすべての一般市民の知的なよりどころとなるだろう。また全訳は、日本における陰謀論に対する強い反論となるだろう。そして事実と異なるフェイクの流布の再発を阻止する力となるだろう。そして、それが犠牲者の方々へのなによりの供養となるだろう。

長い報告書だったのでこれまで全訳が難しかったことは分かりますが、歴史を変えた事件の大切な報告書ですから必要であったことです。Yutaがこのことを知ったときにはクラウドファンディングが終了していたのですが、一般書として発売されていることを知りました。

アメリカ合衆国に対するテロリスト攻撃に関する国家委員会 (著), 住山一貞 (翻訳)

英語版は100円台で買えるので、原文と一緒に購入したいと思います。
 

Drink the kool-aid

 


4分50秒
There were plenty of people in the room willing to drink the kool-aid all hoping to crack the unicorn club, the billion dollar startups emerging in Silicon Valley at the time.
この部屋の多くの人々がすすんでクールエイドを飲んでユニコーンクラブへの仲間入りを望んでいました。当時シリコンバレーに登場していた何十億ドルものスタートアップ企業になることを。

あまりマニアックなイディオムは資格試験向けに学ぶ必要はないですが、ネイティブ向けの素材では普通に使われています。こういうのは誰にも勧められるものではなくなるので、なかなか学習的には取り組みづらくなります。

先ほどの60ミニッツで登場していたので今回取り上げてみました。

(Wikipedia)
クールエイドを飲む(Drinking the Kool-Aid)は、アメリカ英語のスラング、慣用句。
仲間内の同調圧力に屈して誤った、あるいは無謀な選択をしてしまうことを意味し、「盲信する」、「無批判に従う」、「固定観念に囚われる」などといった意味で使用される。近年では「原因や目的への極端な献身」の意味も持つようになった。

こちらのブログではとても丁寧にこの表現を説明してくれています。


Yutaがこの表現を見かけたのは次の映画。



Someone reminded me I once said, ‘Greed is good,’ now it seems it is legal, because everybody is drinking the same Kool-Aid.

10年以上も前のものでした。悪いと思っているのに参加してしまうというニュアンスがあるのでしょうか。

16分20秒あたりにはThe emperor has no clothesという表現が登場していました。はだかの王様the Emperor’s new Clothesのことですね。



Kool-Aidのイディオムの意味は載せていませんでしが、有名な童話でもあるのでThe Emperor’s new Clothesはオックスフォードが見出語にしています。こちらも時代や権威に流されやすい我々を示す表現でもあります。

(オックスフォード)
the ˌemperor’s new ˈclothes
also the ˌemperor has no ˈclothes 
used to describe a situation in which everybody suddenly realizes that they were wrong to believe that somebody/something was very good, important, etc.
Is this artist’s white canvas a case of the emperor’s new clothes or is it something beautiful, even moving?
Soon investors will realize that the emperor has no clothes and there will be a big sell-off in stocks.    

最後の例文がセラノスの事件と響き合いますね。。。

Soon investors will realize that the emperor has no clothes and there will be a big sell-off in stocks.   
すぐに投資家たちは王様ははだかだと気づいて、株の投げ売りが始まるだろう。

 

(続)Inflection point in history

 
先日紹介した inflection pointが早速使われていたのでご紹介します。



There's still a lot of uncertainty and I'm so curious for your view of the future here. When we look back on this time, what do you think the defining tech trend or inflection point will be of the COVID era?
まだ不確定なことがたくさんありますが、将来をどのようにお考えでしょうか。この時代を振り返ってみた時、何がテクノロジーの流れを変えたと思うでしょう。コロナ時代の転換点は何でしょう。

やはりニュアンス的に、重要な転換点という意味合いがありそうです。

When we look back on this timeという表現も、コロナのような大変な時期を特徴づける際に色々使われています。

When we look back on this time in history, we can say with some certainty that the pandemic acted as a great accelerator. 
歴史上この時を振り返ってみて、ある程度確実に言えるのはパンデミックは変革を急速に促す役割を果たしたことだ。

I know these steps are hard but we must not waver as we enter the final stretch.
So that when we look back on this time of crisis, we can all say that we played our part.
これらの取り組みは大変ですが、最後の段階で怯んではなりません。
そうすれば、この時を振り返った時に、皆がそれぞれの役割を果たしたと言えることでしょう。

I do think that when we look back on this time, there’s going to be a great recognition of the amount of trauma that is done to health care workers, families and patients alike.
思うにこの時を振り返った時に、辛い体験が広く知れ渡ることになるでしょう。医療従事者や家族、患者それぞれが体験しています。




 

Fake it till you make it

 


セラノスの裁判が始まり、再び大きな注目を集めています。

血液1滴であらゆる病気を発見できると謳い、のちに「虚偽」であることが明らかになったセラノス。創業者で詐欺などの罪で起訴されていたエリザベス・ホームズの裁判が、約3年を経てようやく始まった。ホームズとセラノスが描いた“夢”は成功に至る道のりにすぎないと弁護側は主張すると予想されるが、その過程で「シリコンヴァレーの文化」の問題点にも焦点が当たる可能性が高い。
BUSINESS 2021.09.21 TUE 08:00

いつも書いていることですが、外国語の運用能力をあげるには、同じ素材を何度もやって習熟度を高めることが大事ですが、背景知識がないと勘違いしやすいのも確かです。セラノスの過去記事で誤訳を見つけてしまいました。英語が原文ですが、どこだかわかりますか?

しかし検査結果は何がなんでも正しくなければならなかった。最初期のTheranosの取締役だったタイラー・シュルツ(元アメリカ国務長官のジョージ・シュルツの孫)によれば、Theranos開発の機器はたびたび不正確な結果を出し、同社の社内の品質管理基準さえ満たしていなかったにもかかわらず、当時の社長、バルワニは顧客の血液検査を続けるよう社員に圧力をかけたという。

They were right to be, as it turns out. According to former employee Tyler Schultz — a grandson of former Secretary of State George Schultz, who was among Theranos’s earliest board members — not only did Theranos’s machines often fail the company’s quality-control standards, but Balwani, then president, pressured employees to run blood tests on the machines anyway.



答えは以下の部分です。

最初期のTheranosの取締役だったタイラー・シュルツ(元アメリカ国務長官のジョージ・シュルツの孫)

former employee Tyler Schultz — a grandson of former Secretary of State George Schultz, who was among Theranos’s earliest board members

who was among Theranos’s earliest board membersは祖父にあたるGeorge Schultzにかかっています。カンマがあるのでa grandsonにかかっていると読んでしまったのでしょうか。

動画にあるようにタイラー・シュルツが若者であることがわかれば、取締役であることが不自然であることがわかります。さらに詳しく知っている方はジョージ・シュルツが取締役であることは周知のことなので英文を読み間違えることはないでしょう。もちろん背景知識に頼りすぎで、構文理解が浅くてニュアンスを取り違えることだってあるので気を付ける必要がありますので、両輪をうまく機能させるようにしていきたいです。

 2019年6月30日

冒頭の豪州版60ミニッツもシリコンバレーにあったFake it till you make it文化がこの騒動を引き起こした遠因ではないかとしています。2012年のTEDでもFake it till you make itをテーマにしたものがありました。



我々英語学習者にとって英語習得はまさにFake it till you make itの世界ですので、他人事ではないです。リンカーンの言葉を肝に銘じて取り組んでいきたいです。

You can fool some of the people all the time and all the people some of the time, but you can't fool all the people all the time.
一部の人たちを常に、そして全ての人たちを一時だますことはできるが、全ての人をいつまでもだまし続けることは出来ない。



 

Inflection point in history

 

 
政治家や企業家など、何かを売り込まないといけない人たちは「今が重要な時」であることを色々な方法で強調するでしょう。バイデン大統領のお気に入りはinflection pointという言葉。国連総会でのスピーチでも使っていました。
 
SEPTEMBER 21, 2021
 
Will we apply and strengthen the core tenets of inter- — of the international system, including the U.N. Charter and the Universal Declaration of Human Rights, as we seek to shape the emergence of new technologies and deter new threats?  Or will we allow these universal — those universal principles to be trampled and twisted in the pursuit of naked political power? 
 
In my view, how we answer these questions in this moment — whether we choose to fight for our shared future or not — will reverberate for generations yet to come.
 
Simply put: We stand, in my view, at an inflection point in history.  And I’m here today to share with you how the United States intends to work with partners and allies to answer these questions and the commitment of my new administration to help lead the world toward a more peaceful, prosperous future for all people.
 
メディアの見出しとしても使いやすそうです。
 
AP News
Biden declares world at 'inflection point' amid crises
 
CBS News
Biden says the world stands at an "inflection point" in first address to U.N.
 
ABC7 News
Biden tells UN General Assembly world is at 'inflection point ...
 
WMTW
Inflection point in history': President Biden speaks to world leaders at UN General Assembly
 
学習英和辞典には載っていませんが、リーダーズにあるように「転換点」といった意味に捉えれば十分でしょう。
 
(リーダーズ)
inflection point
転換点[期];〘数〙 変曲点⦅曲線の凹凸の変わり目⦆,〘土木〙 反曲点;TURNING POINT.
 
歴史上の転換点がそうそう何度もあっては困りますが、バイデン大統領はことあるごとに使っています(汗)もちろん、重要なトピックにだけ使っていますが。。。
 

 
FEBRUARY 19, 2021
 
The challenges we face today are different.  We’re at an inflection point.  When I spoke to you as a senator and as even as Vice President, the global dynamics have shifted.  New crises demand our attention.  And we cannot focus only on the competition among countries that threaten to divide the world, or only on global challenges that threaten to sink us all together if we fail to cooperate.  We must do both, working in lockstep with our allies and partners.
 


APRIL 07, 2021

We’re at an inflection point in American democracy.  This is a moment where we prove whether or not democracy can deliver.  Whether it can lay the foundation for an economy built from the bottom up and the middle out, not trickle-down economics from the very top.  
 
  
MAY 25, 2021
 
We have to act. We face an inflection point. The battle for the soul of America has been a constant push and pull between the American ideal that we’re all created equal and the harsh reality that racism has long torn us apart.
 
だからと言って、誰にも真似できない(したくない(?))トランプの言葉使いのようなものとは違って、inflection pointはバイデンだけのものではありません。例えば最近では次のような例を見つけました。
 
WEDNESDAY 22 SEPTEMBER 2021
 
On September 22 Lee comes to Intelligence Squared to explain how AI is at an inflection point and to urge us to wake up to its radiant possibilities as well as to the existential threats it poses to life as we know it. 
 
Kai-Fu Leeさんは先月TIMEに投稿して中国がAIの先進国であることを語っていました。
 
BY KAI-FU LEE  AUGUST 11, 2021 6:43 PM EDT
 
But if you are still thinking of China’s factories as sweatshops, it’s probably time to change your perception. The Chinese economic recovery from its short-lived pandemic blip has been boosted by its world-beating adoption of artificial intelligence (AI). After overtaking the U.S. in 2014, China now has a significant lead over the rest of the world in AI patent applications. In academia, China recently surpassed the U.S. in the number of both AI research publications and journal citations. Commercial applications are flourishing: a new wave of automation and AI infusion is crashing across a swath of sectors, combining software, hardware and robotics.
 

物書堂の最初の一冊ならジーニアス一択

 
タイトルとは別に本音では、最低でもジーニアスとウィズダムは購入して、できれば類語やコロケーションも揃えておきたいところです。

でも、細かいところまで見ていくとジーニアスの作り込みの凄さを感じたのでまとめてみました。私が言わなくても一冊だけならジーニアスになる人が多いとは思いますが、こんなところも充実しているのだという部分を共有させてもらいます。

用例が多い
→このあたりはオンライン向けに用例を増やしてくれているので、ありがたいです。他の辞書も追随して欲しい部分です。

マイナーな単語にも発音がついている
→このあたりは予算の関係があるのでしょうか、マイナーな単語になると音声が聞けないのが多いのですが、ジーニアスは結構頑張ってくれています。

新しい成句もカバーしている
→日本ではまだ、台風来襲に備えて窓を板で塞ぐことはそんなにないと思うので、別に載せなくてもいいのですが、アメリカのハリケーンのニュースで使われていました。こういうのもまめにやっていますね。

(ジーニアス)
board up
[他]〈窓・戸など〉を板でふさぐ.

(オックスフォード)
board something ↔ up
to cover a window, door, etc. with wooden boards
Most buildings along the street had been boarded up.

新しい語義もカバーしている
→新語を拾うのは比較的やりやすい(見出語を見比べてないものを見つけるのは単純作業で可能)でしょうが、既にある語に新たな意味を帯びたときの扱いは丁寧に中身をみてやらないと手間がかかります。ジーニアスはしっかりカバーしていました。日本語でマネタイズになっているので、これもそんなに困ることはないと思いますが対応しているのが嬉しかったものでポイントです。

(ウィズダム)
monetize
[経]<国債など>を貨幣化する; …を貨幣と定める; …を貨幣に鋳造する.

(ジーニアス)
monetize
〈ウェブサイトなど〉から広告収入を得る, アフィリエイトでかせぐ.

(オックスフォード)
monetize something
to earn money from something, especially a business or an asset (= something that a business owns)
Newspapers try to monetize their online content in several ways.

ウィズダムも頑張っているので、逆のパターンもあるかもしれません。でもジーニアスは学習的な項目に力を入れているという先入観がYutaにはあったので、社会の動きを積極的に取り入れているのを知り嬉しくなったので簡単にまとめてみました。

パンデミックがあったり、環境問題の動きが加速したり、デジタルだAIだというテクノロジーも相変わらず動きがあり、辞書関連の方も大変だなと思います。


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Yuta

Author:Yuta
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