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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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目新しいアイデアもいいけれど。。。

 
TOEICは問題が公開されていないので「頻度はヤマカン」だという人がいました。確かに公開テストの頻度をコーパス分析できませんので、以下の2つのパターンが「頻度」のデータ元でしょう。TOEIC対策が長い人には常識のことですが、これを「ヤマカン」というのは少し乱暴だと思います。

頻度その1)公開テストを何度も受験した経験に基づいたもの
→中村澄子先生、TEX加藤先生など
頻度その2)ETSが出版している公式問題集の頻度にに基づいたもの
→神崎先生『デルボ』など


韓国の公式実践問題集が発売されて10セットの公式問題集データが集計できるようになりました。これでこれまで発売された公式問題集vol1からvol5までの10セット(Tacticsもいれると12セット)を足すと20セット(22セット)になります。およそ20万語のデータになりますので、より有意義な分析ができるのではないかと思います。

この20セットのデータを作成して頻出語、語法、文法事項の整理を是非ともしてもらいたいと願って今回の記事を書きました。受験英語からの類推ではちょっと的外れなんですよね。受験英語だってしっかり理解していれば実用英語にだって十分通用するということは本当なのでしょう。TOEIC業界・ブログではTOEICが試験のためか受験英語的なアプローチが好きな人が多いのですが、英語が使われている実情をある程度知っている者からすると、まずはTOEIC的な使われ方を優先した文法書があっていいと思うのです。

今回の記事ではmayの使われ方を見ながらもっとTOEICの実状に即した参考資料の必要性を考えてみます。mayというと「推量」「許可」のイメージが強いですが、以下のような用例は「提案」に近いですよね。

(英辞郎)
I'm afraid David is out at this moment. May I take a message?
申し訳ございませんが、デービットはただ今、外出中でございます。伝言を承りましょうか?

May I take your order?
《旅/食事/注文》ご注文はお決まり[を伺ってもよろしい]でしょうか?


このような用例を「提案」に分類してTOEIC公式問題集のリスニングセクションの用例を整理したのが以下のグラフです。疑問文の形式では「提案」の方が圧倒的に多いですね。

MayListening.jpg

リスニングセクションしか分析しなかったのは単に大変だったからです(苦笑)マクミランでは以下のように「許可」の次の項目でpolite request or offerと「丁寧な提案」として項目をたてています。「~してもいいという可能性の提示」や「相手に許可をもらう」から「相手の意向を尊重した可能性としての提案」というニュアンスになっているのでしょうか。

(マクミラン)
2 be allowed to do something
a.SPOKEN used for politely asking someone to let you do something
May we come in now?
May I use your phone?
Thesaurus entry for this meaning of may

3 SPOKEN used when making a polite request or offer
May we offer you a glass of wine?
May I see your ticket, please?
May I have a cookie?
May I help?

ロングマンもオックスフォードも項目を立てて「used when making a polite request or offer」の用法を掲載しているのに、英和辞典のルミナスもジーニアスも項目が立っていないんです。ウィズダムは以下のように載せていました。

(英和ウィズダム)
5 《控えめな提案・助言》 …してもよいのではないか ( (1)通例肯定文で. (2)しばしばwant, like, wish, preferなどの希望を表す[動]を伴う; この用法ではcouldよりもmight, mayが好まれる; →might1 8)
If your kitchen counter space is tight, you may want to consider a smaller coffee maker. 台所のカウンタースペースが狭い場合は, より小さなコーヒーメーカーを検討してもよいのではないでしょうか.


Hummerさんの『全力特急』ではYou may want to check …(~を確認されてみては如何でしょう)と提案表現として登場していました。TOEIC公式問題集でもYou may want to …だけではく、We may want to …として使われていました。主語weなのは同じチーム内でやるべきことを提案するケースだったからです。

(英辞郎)
We may need to buy another lock.
もう一つ、鍵を買う必要があるかもね。

To some extent we may want to return to handicrafts,
我々はある程度、手工業に戻った方がいいのかもしれない。

まあこの当たりの分類が難しいのは「可能性」か「提案」かは使われている文脈によって決まることでしょう。以下の用例はvol2のサンプル問題にあったものですが、このパート4の告知では、研修の運営者が参加者に申し込みが多かった場合の処置を伝えていたもので「可能性」の意味で使われていました。

We may need to create waiting lists for the workshops if they grow too large.
(参加者が多くなると研修のキャンセル待ちリストの作成が必要になる場合があります)

状況が違えばこの同じ文でも「提案」の意味になります。例えば研修の運営方法を検討する会議でこのような発言が出れば「提案」でしょう。mayがあることで控えめな提案になっています。

We may need to create waiting lists for the workshops if they grow too large.
(参加者が多くなると研修のキャンセル待ちリストを作成した方がいいかもしれませんね)

TOEIC公式問題分析という視点だけではなくて、こういうのはオフィスで使う表現として活用できますから、このような実状に即した参考資料が一刻も早く望まれるのです。英語学習者的には、このような提案表現を自分からも使いこなせるようになっていきたいです。You may want to ...なんて日本語的発想では出てこないですよね。
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