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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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宇都宮のクレー展は本格的

 
この世で僕をつかまえることはできない/僕は死者たちのもとに/ そして未だ生まれざる者たちのもとに住まうのだから/常の世よりは幾分か、創造の核心に近づいた/けれどもまだ十分に近いとは言えない
パウル・クレー 墓碑銘
I cannot be grasped in the here and now. For my dwelling place is as much among the dead as the yet unborn. Slightly closer to the heart of creation than usual. But not nearly close enough.
Paul Klee, epitaph


講演会もあったので、ちょっと遠いですが宇都宮美術館まで行ってきました。駅からバスで20分あるので東京からは気軽に行ける場所ではないですね。。。地方の美術館ということで、クレーの作品が数作品あるだけのこじんまりした展覧会だと勝手に思っていたのですが、しっかりとした企画の下に作品数も多い本格的なものでした。クレーに興味のある方は是非是非。

断り:展覧会カタログを買うのをケチってしまったので、クレーの引用句として紹介させてもらったものは、日本語訳も英語訳も展覧会で紹介されていたものとは異なっていて、ネットで見つけたものです。

パウル・クレー だれにも ないしょ。

心の奥深くに呼びかける、どこまでも謎めいた絵。
20世紀の美術に比類ない足跡をしるしたパウル・クレー(1879–1940)は、「秘密」を愛した画家でした。世界の根源的な謎を、童心の神秘を、魔的なものの華やぎを、彼は澄んだ響きを発する画面のうちに、精妙に映し出してみせました。
「この世で僕を捉まえることはできない」と言い残したクレーは、けれども、秘密に近づくための合図をそれとなく画中にしのばせてもいます。 秘密を宿しながら解読へと誘い、ときに身をかわし、最後には解けない謎へと導いていく。 そうした画家の微笑の跡をたどるべく、本展は6つのテーマで、クレーの思考と感性に分け入ります。
ベルンのパウル・クレー・センターおよび遺族コレクションの全面的な協力を得て、日本初公開31点、日本国内の優品も加えた110点あまりを紹介。 うち40点は、クレー自身が「特別クラス」と指定し、非買として愛蔵した作品です。


今回の目玉の一つは「特別クラス」とした作品も数多くみれることのようです。ドイツで開かれた下記展覧会には奥田さん、柿沼さんという日本人クレー研究者も大きく関わっているようです。

EXHIBITIONS
21/10/14—01/02/15
Paul Klee.
Special class – not for sale

‘Special class – not for sale’ was a particular category that Klee used within his own system of classification for his works, to which he actually assigned various price ranges. Paul Klee's own and personal retrospective.

サイト
第一次大戦のさなか「この世界が恐怖にみちていればいるほど、芸術は抽象的になるが、一方、幸福な世界には此岸の芸術が栄える」と彼は日記に書き

(Wikiquote)
The more horrible this world (as today, for instance), the more abstract our art, whereas a happy world brings forth an art of the here and now.
• Diary entry (1915), # 951
• Variant: The more horrifying this world becomes (as it is these days) the more art becomes abstract; while a world at peace produces realistic art.
Variant: The more horrifying this world becomes, the more art becomes abstract; while a world at peace produces realistic art.


展覧会も本格的なら、チューリヒ大学美術史研究所研究員を務める柿沼万里江さんの講演会「クレーと詩人たち」も本格的なものでした。その中で中心的に語られたクレーの作品が下記動画。ベルンのクレー美術館で英語での解説したものがあったのでご紹介します。



「かつて薄明から浮かびあがり…」
かつて夜の灰色から浮かび出て
Once emerged from the gray of night
そして重たく貴く炎をくぐり
Then heavy and precious and strong from the fire
夕暮れには神に満ちてうなだれ
Evenings filled with God and humility
いまはエーテルの震える青に包まれ
Now ethereal beings wrapped in blue
万年雪を越えて
floating over ice fields
賢い星々へと飛去る
To bright constellations.



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