Posted at 2015.07.24 Category : 未分類
部屋を掃除していたら2000年1月のEnglish Journalが出てきて、Longman Grammar of Spoken and Written English刊行時のGeoffrey Leechさんのインタビューがありました。COCAの話し言葉はテレビ番組のインタビューなどから素材を集めていますが、このロングマンの話し言葉コーパスのすごいところは実際に録音して素材を集めたところです。詳細は前のブログに書いたものを再掲したものを参照ください。
この話し言葉コーパスの分析を踏まえてのLeech教授の言葉が以下です。
Well, negatives are very common in conversation, over twice as common as they are in writing. And this is very often, I suppose, because people are talking about what they disagree with. Very common to use phrases like “I don’t think” or “I don’t want” or “I don’t know.” So negatives are extremely common in speech.
(そうですね、会話では否定文がひじょうによく使われます。書き言葉の2倍以上です。そしてこのことはしばしば、人々が同意できないことについて話しているからだと私は思いますね。「そうは思わない」とか「そうしたくない」「知らない」などという語句が多用されています。ですから否定表現が、会話ではとてもよく使われるということです。)
People don’t tend to use full questions. Then tend to use short questions. About 50 percent of all the questions people use are things like “Where to?” “Anybody home?”- these kinds of snatches of phrases, what we might call fragmentary questions. And also tag questions, like “..., isn’t’t it” or “..., isn’t he?” or “..., aren’t they?” These are the general more common questions, compared with what you might think of as a textbook question, like “Did you enjoy your holiday?” These are not quite so common.
(人は完全な疑問文を使用しない傾向があります。短い疑問表現を使うのです。人々の使った疑問文すべてのうち、およそ50パーセントが「どこへ?」とか「だれか(家に)いる?」といったようなものーこうした断片的なフレーズ、断片的疑問文とでも呼ぶべきものなのです。それからまた、「〜でしょう、そうじゃない?」とか「彼は〜でしょう、違う?」「あの人たち〜でしょう、そうじゃない?」といった付加疑問ですね。これらも、「あなたは休日を楽しみましたか?」といった、標準的な疑問文と考えられるものと比べ、もっと頻繁に見られる一般的な疑問文です。これら(標準的な疑問文)のほうは、それほど頻繁には使われませんね。)
興味深い指摘ですよね。まあ、情報を踏まえた上で会話は進むでしょうから、短い疑問表現や付加疑問文が使われるというのは納得できますね。コーパスでわかることは基本的には常識の裏付けであることが多い気がします。もちろん思いがけない発見もありますが。。。
TOEICのリスニングとリーディングの素材を比較して文法的違いを観察してみることもやってみたくなりますね。リーチ教授のものではなく、付加疑問文ではなく平叙疑問文についての論考ですがあわせて紹介させていただきます。
平叙疑問文について
平叙疑問文も付加疑問文や否定疑問文と似たような特徴がありそうです。
確認
驚き・怒りなどの感情
片寄り
平叙疑問文とその応答文を検討してみると、肯定形の平叙疑問文の応答にはyes を、否定形の平叙疑問文にはnoを期待しているという大筋の傾向は認められるが、必ずし も期待通りにyes/noが現れていない例もある。応答は期待に反することが、つまり予想し ない応答が起こることが、しばしばあるからである。
この論考を是非とも紹介させていただきたいと思ったのは、逆に、疑問文でないといけない場合の説明があったからです。依頼や許可の場合は疑問文のかたちでないといけないというのです。
4 平叙疑問文と依頼・許可の疑問文
平叙疑問文と依頼・許可の疑問文を比較してみると、興味深いことが分かる。
(1)You will be back early this evening?
(2)Will you be back early this evening?
(1)は「今晩早く戻るんでしょう」という平叙疑問文の意味しかない。(2)は普通の疑 問文の意味の他に「今晩早く戻ってくださいね」という依頼文の意味も可能である。要する に、平叙疑問文では依頼の意味は表せないのである。
TOEICパート2でも依頼・許可・勧誘などが疑問文は定番ですが、これも言われてみればそうですね。依頼や許可は相手の意向を確認する必要があるため疑問文でなければいけないということでしょうか。
この話し言葉コーパスの分析を踏まえてのLeech教授の言葉が以下です。
Well, negatives are very common in conversation, over twice as common as they are in writing. And this is very often, I suppose, because people are talking about what they disagree with. Very common to use phrases like “I don’t think” or “I don’t want” or “I don’t know.” So negatives are extremely common in speech.
(そうですね、会話では否定文がひじょうによく使われます。書き言葉の2倍以上です。そしてこのことはしばしば、人々が同意できないことについて話しているからだと私は思いますね。「そうは思わない」とか「そうしたくない」「知らない」などという語句が多用されています。ですから否定表現が、会話ではとてもよく使われるということです。)
People don’t tend to use full questions. Then tend to use short questions. About 50 percent of all the questions people use are things like “Where to?” “Anybody home?”- these kinds of snatches of phrases, what we might call fragmentary questions. And also tag questions, like “..., isn’t’t it” or “..., isn’t he?” or “..., aren’t they?” These are the general more common questions, compared with what you might think of as a textbook question, like “Did you enjoy your holiday?” These are not quite so common.
(人は完全な疑問文を使用しない傾向があります。短い疑問表現を使うのです。人々の使った疑問文すべてのうち、およそ50パーセントが「どこへ?」とか「だれか(家に)いる?」といったようなものーこうした断片的なフレーズ、断片的疑問文とでも呼ぶべきものなのです。それからまた、「〜でしょう、そうじゃない?」とか「彼は〜でしょう、違う?」「あの人たち〜でしょう、そうじゃない?」といった付加疑問ですね。これらも、「あなたは休日を楽しみましたか?」といった、標準的な疑問文と考えられるものと比べ、もっと頻繁に見られる一般的な疑問文です。これら(標準的な疑問文)のほうは、それほど頻繁には使われませんね。)
興味深い指摘ですよね。まあ、情報を踏まえた上で会話は進むでしょうから、短い疑問表現や付加疑問文が使われるというのは納得できますね。コーパスでわかることは基本的には常識の裏付けであることが多い気がします。もちろん思いがけない発見もありますが。。。
TOEICのリスニングとリーディングの素材を比較して文法的違いを観察してみることもやってみたくなりますね。リーチ教授のものではなく、付加疑問文ではなく平叙疑問文についての論考ですがあわせて紹介させていただきます。
平叙疑問文について
平叙疑問文も付加疑問文や否定疑問文と似たような特徴がありそうです。
確認
驚き・怒りなどの感情
片寄り
平叙疑問文とその応答文を検討してみると、肯定形の平叙疑問文の応答にはyes を、否定形の平叙疑問文にはnoを期待しているという大筋の傾向は認められるが、必ずし も期待通りにyes/noが現れていない例もある。応答は期待に反することが、つまり予想し ない応答が起こることが、しばしばあるからである。
この論考を是非とも紹介させていただきたいと思ったのは、逆に、疑問文でないといけない場合の説明があったからです。依頼や許可の場合は疑問文のかたちでないといけないというのです。
4 平叙疑問文と依頼・許可の疑問文
平叙疑問文と依頼・許可の疑問文を比較してみると、興味深いことが分かる。
(1)You will be back early this evening?
(2)Will you be back early this evening?
(1)は「今晩早く戻るんでしょう」という平叙疑問文の意味しかない。(2)は普通の疑 問文の意味の他に「今晩早く戻ってくださいね」という依頼文の意味も可能である。要する に、平叙疑問文では依頼の意味は表せないのである。
TOEICパート2でも依頼・許可・勧誘などが疑問文は定番ですが、これも言われてみればそうですね。依頼や許可は相手の意向を確認する必要があるため疑問文でなければいけないということでしょうか。
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