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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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Part2の"they"について

 
OJiMさんが『Part2の第二話者が発言する"they"について』という記事で興味深い指摘をされていましたので、公式問題集のデータを整理してみたいと思います。

今回の記事は公式問題集の例をあげてしまうので、ネタバレ的な内容になってしまいますので、その点をご承知置きの上読み進めてください。

公式問題集のネタバレが嫌な方は以下がこの記事の結論になります。

漠然と話者以外の人を指すtheyは公式問題集に登場し、質問でも応答でも使われる。(グラフでは「一般的」と分類)

TOEIC文脈での「漠然と話者以外の人を指すthey」は、店や業者、社内の話者以外の人たち、先方顧客あたりと推測できる。

vol1からまんべんなく登場しているので、新傾向というわけではない。頻度としては1セットに1回でるかでないか。


このようなケースはtheyが誰かを突き詰めて考える必要はなさそうです。

Part2they01.jpg

Part2they02.jpg

まずOJiMさんが取り上げていたたやり取りを確認します。

Why did one of the engineers resign from the XXX project?
They wanted him to transfer.

Who's the new manager at the office?
Oh , have they hired someone?


OJiMさんの問題意識は、「Part2は二人の会話で成り立っており、登場人物は第一話者と、第二話者の二人の場合がほとんど」なのだから、「第二話者がいきなり、「彼ら」とその世界観の外側の人物の話をする」のは、話の筋が追いづらくなるので難易度が高くなるということだとYutaなりに理解しました。

このtheyを見ていく前に「いきなり」ではない、普通の代名詞としてのtheyを確認しておきます。下記のやり取りにでてくる第二話者のtheyはour colleaguesを指しているオーソドックスな代名詞の使われ方ですね。

(Vol4 テスト2の31)
Our colleagues in Auckland changed offices, didn't they?
- Yes, they're on Queen Street now.


この用法を見たあとOJiMさんの例を見ると、そのtheyは唐突に思えてしまいますね。OJiMさんが不特定多数のtheyと語っていたとおり、漠然と自分たち以外の誰かを指すときに使われるものでしょう。

(英和ウィズダム)
they
(ある地域・場所などの)人々は, 関係者は
(話し[書き]手と聞き[読み]手は含まない; 日本語に訳さないことが多い)
In Japan, they eat sushi. 日本では寿司を食べる
(話し手が日本人ならwe, 聞き手が日本人ならyouを用いる)
They do an excellent T-bone here. レストランで ここは最高のTボーンステーキを出すんだ.

(ロングマン)
they
《spoken》used to refer to a particular organization or group of people:
Where are they going to build the new highway?
They're going to take an X-ray.

「話し[書き]手と聞き[読み]手は含まない; 日本語に訳さないことが多い」とウィズダムに説明されているように、あまりtheyを意識しない方がいいでしょう。音声を聴いて分かるように、この場合theyを強調して読むようなことはないと思います。

冒頭に「TOEIC文脈での「漠然と話者以外の人を指すthey」は、店や業者、社内の話者以外の人たち、先方顧客あたりと推測できる」と書きました。最初の例のように店の人を指すことが明らかなものもありますが、社内の人であっても業者であってもどちらでもありうるケースもあります。

(vol3サンプルの15)
They've reduced the price of these cameras. 
- Then let's go ahead and buy one.

→このケースは明らかに店の人たちを指していますね。

(公式実戦のTEST2の32)
Are they putting an addition on the library?
- No, but they are remodeling.

→このケースは工事現場の人々を指しているのでしょうか。

(Vol1 テスト2の12)
Why did they book the large conference room?
- They weren't sure how many people were coming.

→このケースは会議を準備した人たちを指しているのでしょう。社内の人ともとれるし、研修会に参加しているようなケースだったら研修会の主催者たちを指していると考えることもできそうです。

(Vol5 テスト1の32)
When will the renovations be done?
- They haven't given us a date.

→このケースは改装をする業者の人を指す場合と、社内で改装工事を告知した人を指す場合とが考えられる気がします。

(公式実戦のTEST9の32)
Why was the festival date changed?
- They're predicting rain.

→このケースはお祭りの主催者のことを指しているのでしょうが、もっと一般的に天気予報で雨といっているからという意味ともとれそうです。

ざっと見てみましたが、theyの正体はTOEIC的な文脈なのである程度絞り込めますが、特定することが難しそうなケースもあります。そもそも「漠然と話者以外の人を指すthey」なので当たり前なのかもしれません。ウィズダムに「日本語に訳さないことが多い」とあったようにtheyが誰かはあまり気にしなくていいのではないでしょうか。
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Comment

No Title

Yutaさん、
こんにちは。

ここまで詳しく調査、分析、解説してくださってありがとうございます!
よく理解できました。

この疑問を記事にして公開するのは、ちょっと勇気がいったのですが、Yutaさんにフォローをしてもらえたので良かったです。

これからも、よろしくお願いします^^

2013.04.01 | OJiM[URL] | Edit

No Title

自分も、Part2のTheyが誰を指すのかは今まで意識したことなかったですね。
話者以外の第三者がそういっているんだな、としか。
このTheyによって、難度が高くなるともなんとも思ってなかったです。
(無知で幸せだった?)

これがPart7だと結構血眼になってw、このThey(というか代名詞全般)が
指しているものは何か?
って神経張り巡らせるのですが・・・。
これはやや大げさかもしれませんが、でも話をちゃんとつかむためにかなり意識はします。

それにしてもこういった調査と分析の領域は、YutaさんのTerritoryなのだと改めて痛感しました。凄いです!

2013.04.02 | DIO[URL] | Edit

Re: No Title

OJiMさん、
おはようございます。OJiMさんのブログにまでこの記事を紹介いただきありがとうございます。

theyが誰なのか追求しないと理解できない=解答できないという風にしたくなかったので、記事では「漠然と話者以外の人を指すthey」と書きましたが、ロングマンの定義にa particular organization or group of peopleとあったように単なる「一般的な人々」ではなく、ある特定の組織、グループが念頭にあると思っています。

ただ、話者も「ある特定の組織」を口に出す必要がないと感じてるからtheyにしているし、聞く方もtheyの正体をたいして意識しなくても意味を理解できるという状況が成立しているのでしょう。

このtheyどのセットにも1つくらい入っているということは、ETSはこのtheyを作成項目の一つにしているという可能性がありそうです。OJiMさんの大発見かもしれません(笑)

2013.04.02 | Yuta[URL] | Edit

Re: No Title

DIOさん、
有難いお言葉ありがとうございます。

自分もOJiMさんの記事を読むまで意識したことがありませんでした。
Part2の場合は音声なので気づくひまがないというのがあるかもしれません。
逆にいうと、気づかなくても理解できるのでここのtheyはその程度の役割でしかないとも言えるでしょう。

いやいやDIOさんもTOEIC参考書や文法書を横断的に調べる探究心はものすごいじゃないですか。自分は記憶にないですが、このtheyをパート2の解説で触れているTOEIC対策書ってあるんでしょうか。。。と、ふってみました(笑)

2013.04.02 | Yuta[URL] | Edit

No Title

Yutaさん

自分が今までやってきた本で、Theyに言及ないしは”着目して回答しましょう”と謡うような本は国内の参考書ないしは問題集では無かったと思います。
僕の記憶をたどる限りですが・・・(如何せん記憶なのであまりアテにはなりません)。

韓国の本でも無かった気がします。というかこちらはハングルのため、
僕はまったくもって読めませんので、実際のところは書いてあったどうか以前のお話なのですが・・・w
ただ、ETSのStarterにしろHACKERSの初中級向けの本にしろ、Part2 They と題したような演習項目は無かったと思います。

それはさておき、今回のOJiMさんの着眼点は、なかなか鋭いなと思いました。
気にすらしていなかったということにはじめて気付かされた点においてと、また、TOEICにおいて発見ってまだまだあるんだ、と驚きを覚えた点において。

視野を広くもつことの重要性をお二人に学ばせていただきました。
ありがとうございました。

2013.04.02 | DIO[URL] | Edit

Re: No Title

DIOさん、
ご報告ありがとうございました。パート2の32番あたりに登場することが多いのを見るとある程度この項目を意識しているかもしれません。

>TOEICにおいて発見ってまだまだあるんだ
まだまだ日本のTOEIC学習界は「問題を解く=スコアをあげる」というレベルで、TOEICが使われている内容を徹底的に理解しようというところにはいっていないと思います。TOEIC講師もどんな問題が出たのかという話しかできていません。

将来的に日本の英語教育界がTOEICレベルのテストの作成能力をつけるには、TOEICで使われている語彙、文法項目を徹底的に分析するリバースエンジニアリングが必要だと思っているのですが、そんな意志も能力も日本の英語教育界にはないでしょう。一般のTOEIC有志がやるしかないんですよね。

2013.04.03 | Yuta[URL] | Edit

    
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