FC2ブログ

Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

RSS     Archives
 

Reason I Jumpそれから

 
東田直樹さんの講演会に参加してきました。2013年にDavid Mitchellが訳した本が出たときに東田さんの13歳の頃に出した本『自閉症の僕が飛び跳ねる理由』をブログでも取り上げました。この度ようやくご本人のお話を聞く機会をもててよかったです。

今年はNHKがDavid Mitchellが東田さんに会うドキュメンタリー『君が僕の息子について教えてくれたこと』を作成していたのですね。今では世界20カ国以上に翻訳され反響を呼んでいるそうです。このドキュメンタリーも高い評価を得ているとか。



ドキュメンタリーにも使われていていた2013年のToday’s Show全編が以下です。



今年の秋のNPRのインタビューでもReason I Jumpについて触れています。

On why he translated The Reason I Jump, by Naoki Higashida, about a boy with autism

We think of autism as one set of fairly well-defined symptoms — it's not. It's vast and there's as many different kinds of autism as there are people with autism, really, and just because one book might be really helpful about one type, one manifestation, that doesn't mean that it'll be helpful for any others. But as it happens, there was quite a useful overlap between Naoki's autism and our son's — that's reason one.

Reason two: Many books are written by experts or they're written by care[takers] or people with autism but very high-functioning autism, more towards the Asperger's end of the pool than towards the kind of autism that our son has, which is fairly hardcore, fairly nonverbal. ... And [the book] was from the inside, it was from the planet of autism; it very often felt as if Naoki was giving our son a voice and if our son could say what was happening in his head, then he would say something like this. This made me understand that so much more is going on in our son's head than is apparent and many of the problems and the challenges that our son faces ... we were piling them on through our own ignorance about autism. And this is true for every autistic person on earth.

We cause a hell of a lot of the problems, us neuro-typicals, because we don't get it. We just jump to false assumptions. We even kind of congratulate ourselves on our knowledge that, for example, kids with autism prefer to be on their own in the corner lining up their toys in a line and they're happiest there. No they're not. They want the human interaction, it's just we're so lousy at understanding how to do it that we get it wrong, thereby driving them into the corner. We confuse our wrong actions with their preferred behaviors and they can't point it out because they have autism, what a fate! But when you know that that mischievousness is there, when you know that that intellect and intelligence and that desire for interactivity is there, then you change the way you behave.


おっと、今回の主役は東田さんでした。ドキュメンタリーでも出ている文字盤ポインティングは練習を積み重ねてようやくできるようになったとご本人も発表していました。

文字盤ポインティングは、ある日突然できるようになったわけではなく、長く練習を積み重ねた結果。


Reason I Jumpはわずか13歳の頃に書いた本ですが、もっともっと小さい頃から書くことを積み重ねていたので突然思いついたことを書いたものではないようです。お母様の資料から。

小学校1年生の頃から数年間、毎月のように応募を続けた。本当に直樹に才能があるのなら、きっと認められる日がくると信じたから。


東田さんの資料から印象に残ったものを少し抜粋させてもらいます。

想像力というのは、ひとつの事柄から、さまざまなことをイメージできる力。言葉にできなくても、人を思いやる気持ちや、何かを思い描く力を持っている自閉症者もいるのではないか。

しかし、本当の哀しみは、僕らしさを拒絶され、普通の人に近づくことだけを要求される社会の価値観にさらされること。


表現ができないとまともに物を考えていない、想像力がないとみなしてしまいますが、東田さんの存在は、思考力・想像力はあるけど、それを表出する能力に問題を抱えているケースがあることを教えてくれます。どうしても我々は外に出ている部分から内面も理解してしまいますが、それはあまりにも拙速な態度であることを今回の講演会で身を持って感じることができました。

あと障害者=清らかな存在と見てしまいがちですが、そんなことはなくいろいろな葛藤も抱えていることがわかります。東田さんは考え方がとても成熟していて大人だなと思いました。

英語学習者という立場からは、文法や発音、語彙、文のつながりから、資格の取得までいろいろと努力すべきなのは当然かもしれません。ただ、この意識が過剰になると、発音の拙い人、文のつながりが拙い人、資格を取っていない人を小馬鹿にしてしまうようになります。自分も「英語喉」を真剣に練習していた時には英語喉で発音していない人の英語は聞くに値しないとまで思い上がってしまった時がありました。(これは「英語喉」という学習法を否定しているのではありませんのであしからず)。

でも、コミュニケーションという立場からは、自分とは違う人を受け入れ、相手が言わんとしようとしていることを理解しようとする態度こそが大事なはずです。翻訳や通訳をする機会があるものとして改めて大事なことは何か振り返る機会をもてたことに感謝しています。といっても、これを発音の練習をサボる理由に使ってはいけないのですが。。。
スポンサーサイト



Comment


    
プロフィール

Yuta

Author:Yuta
FC2ブログへようこそ!




最新トラックバック



FC2カウンター

検索フォーム



ブロとも申請フォーム

QRコード
QR