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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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(続々)TOEIC新形式 表現の意図を問う問題について

 
リスニングセクションのの表現の意図を問う問題は長い文章が出題されると書きましたが、これに対してリーディングセクションの表現の意図を問う問題は短いものが多いのですね。リスニングだと一回しか聞けないから難易度を下げるために長めの文章にしたのでしょうか。。。リーディングの場合はチャット・テキストメッセージで出題されることがほとんどなので短めになるのはフォーマットの要請という面もありそうです。

去年のブログの再掲になりますが、ちょうど取り上げた語彙が問題となっていましたので改めてご紹介します。こういう届くか届かないようなかゆい所をせめるETSは嫌らしいのですが、普通に使われるようになってきている点はまず抑えたいです。ETSの巧妙な対策だというのは少し自意識過剰かもしれませんから。

インプット、インプット

英語学習においてインプットはリーディングやリスニングなど受動的に英語を取り込むことを指して使われることが多いですが、『入門ビジネス英語』6月号ではinputが「助言」や「意見」として使われています。

The Product Development Committee in Tokyo wants input from an Asia-Pacific marketing viewpoint. So, shall we start our brainstorming with customization?
東京の商品開発委員会は、アジア太平洋地域におけるマーケティングの視点から意見を求めています。では、カスタマイズについてのブレーンストーミングから始めましょうか。

input:助言、情報、意見

TOEICの登場回数はとても少なかったですが、公式問題集vol6でも同じような意味で使われてます。語注は「input 情報、アドバイス」とあります。

As you are a client of one of these companies, your input would be very helpful as I write the article.
貴社はこうした企業のクライアントの1つですので、記事を書くにあたり、貴社の情報は大変助けになります。

(中略)

ただ、ビジネスミーティングでCan I have your input on this?のようにあれば「意見」や「アドバイス」とみて間違いないでしょう。TOEICでの登場回数は非常に少ないですが、ビジネス関連ではよく使われる表現なので、今後登場回数は増えていくかもしれません。


You may want to/ You might want toの時もそうなんですが、学習教材と実際の英語の使われ方のギャップがある部分があります。英語辞書の作成者は海外の英英辞典に載らないと採用したがらないし、ビジネスの現場での実際の用例を集めようという意識がある人は少ないでしょう。もちろん、そのこと事態は責めるべきことではありませんが、海外に対して「伝わる英語」を使うように求められるようになっている企業が多くなってきている中、英語教育界は時代の要請に応えられていない部分もあるのではないかと思います。もちろん仕事で英語を使わない、英語は趣味だという人はそこまで気にする必要はないでしょう。

(続)インプット、インプット

「意見」、「考え」という訳語を紹介している英和辞典がないと前回は書きましたが、ロングマン英和はしっかりと紹介してくれていました。やはり日本語にこだわった辞書だけありますね。

(ロングマン英和)
input
1. 投入資金[資力]、(提供される)意見、考え、アドバイス
input into something
<…>への意見[アドバイス]
input from somebody
<人>からの意見[アドバイス]
We’ll need input from qualified nurses.
有資格の看護師の助力が必要になるだろう。

確かに日本の英語教材の水準は高いですし、自分の不勉強さを「受験英語」「学校英語」のせいにするのはよくないことでしょう。ただ、実際の英語運用の現場とズレがある部分があるのも事実なんですよね。英語を使う社会人の教材としてTOEICを勧めるのも、汎用的な英語を学べる格好の素材であるからです。


仕事で使う英語としてイケていない英語教材がある中、TOEICで使われる英語は「伝わる英語」として安心できるクオリティーだと思います。まずはTOEICの英語を自由に使えるように目指すのは企業で英語を使う人にとって無駄なことではないはずです。
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