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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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パート2対策 一つの単語にも情報が詰まっている

 
形式が変わり難化したと言われるパート2。どのように対策をとればいいのでしょうか。

総論としては文脈をつかめるようにパート3を練習する。各論としては、新傾向の質問そのもの意義を失わせる「ちゃぶ台返し」の返答に慣れることでしょう。

渋谷先生がなぜパート3の練習がパート2対策につながるか説明してくださっていますね。

2017年2月14日 (火)
難化するパート2対策は…


パート2は、パート3の会話から一部分を切り取ったようなものですよね。コンテンツも使用語彙も共通しています。めまぐるしく変わる場面の中で、背景のストーリーが想像できれば、ひねりのある応答であっても、ストーリーの展開に適した発言だと気付くことができるはずです。

ならば鍛えるべきは、ストーリーのある、ひとまとまりの会話に数多くなじんで、複数パターンの展開についていける柔軟性。それを正しく意味取りするためのリスニングスキル。

…ということは、パート3の練習が、パート2の対策につながる。


Morite2さんは新しいパターンの正体を暴いてくださっていました。

2017年01月31日
難化したTOEIC Part 2の対策


明らかに「そもそも、そんなもの無いし」というパターンが増えてます

会議やイベントに関して質問したのに対し、「中止だし」

お店に関して質問したのに対し、「閉店したし」

といった返答が増えました


ただ忘れてならないのは一文・一文をしっかり理解するというオーソドックスな取り組み。一文の理解がおろそかになっていたのに文脈のせいにするようではいつまで経ってもリスニング力は伸びないでしょう。

ネタバレ恐縮で、しかも英語力を測定するテスト問題として質が良い例とは言えないものですが、YBMの問題集で以下のやり取りがあったことを以前紹介しました。

This software has voice recognition, doesn’t it?
- No. It’s the old version.


まず質問者は音声認識が当然入っているものだと思って確認の意味で付加疑問文を使い聞いています。返答はNoで古いバージョンだからという理由でした。「音声認識ソフトは新しい機能」と我々の普通の感覚でも思うのでこのやりとりは不自然には思えません。ただ数年後もし音声認識が入っているのが当然の世界になっていたらこのやりとりは不自然になってしまうでしょう。5年前の古いバージョンでも音声認識ソフトが入っているような世界になっていた場合おかしなやり取りに聞こえるからです。だからこそ、語学試験にこのような新技術を盛り込むのは慎重になるべきなのでしょう。

次はTOEIC公式サンプルの問題を見てみます。

Where’s the new fax machine?
- Next to the water fountain.


こちらはさらになんてことのないやり取りに思えます。ウォーターサーバーの横にあるということは恐らくオフィスの共有スペースにあるんでしょうね。コピーなどの機能も備わった大きい複合機のようなものを想像します。まあ、この回答はfax machineがどういうものか、どういう風に使われているか、我々がある程度知っているから、この回答を選んでいるわけです。電卓のように各自の机の上で使うようなものだったらこの回答は途端におかしくなります。

まあTOEICレベルで深堀りが必要なものは少ないかもしれませんが、何気ない表現でもそのような当たり前の知識が前提として詰まっていることがあるんですよね。

当たり前の知識を導入して文理解をしているという例として以前紹介したEconomistの記事を見てみます。

Meaning and machine intelligence: What are you talking about?
Machines cannot conduct proper conversations with humans because they do not understand the world


A “lexicalised” parser might do even better. Take the Groucho Marx joke, “One morning I shot an elephant in my pyjamas. How he got in my pyjamas, I’ll never know.” The first sentence is ambiguous (which makes the joke)—grammatically both “I” and “an elephant” can attach to the prepositional phrase “in my pyjamas”. But a lexicalised parser would recognise that “I [verb phrase] in my pyjamas” is far more common than “elephant in my pyjamas”, and so assign that parse a higher probability.
(構文解析ソフトならもっとうまくやるかもしれない。グルチョ・マルクスのジョーク“One morning I shot an elephant in my pyjamas. How he got in my pyjamas, I’ll never know.”を取り上げてみよう。最初の文は曖昧(だからジョークになっている)なので、文法的にはIとan elephantの両方が前置詞句のin my pyjamasにかかる。しかし構文解析ソフトは“I [verb phrase] in my pyjamas”が“elephant in my pyjamas”よりもはるかに普通であることを認識し、この読み取りを可能性の高いものとするだろう)

「ある朝パジャマにいた象を打ったんだ。どうやってパジャマに入ったかは、知るよしもない」は有名な引用のようでAmerican Film Institute – 100 Years, 100 Movie Quotesの一つに選ばれているとか。常識では象がパジャマの中に入るなんてありえないし、「パジャマ姿で〜した」の方が普通だと判断して読み取るのでしょう。ジョークはその判断を揺さぶるから面白くなるんです。語学初学者がジョークを笑えないのはこの当たり前の知識が当たり前になっておらず揺さぶられていることがないからですね。



One morning, I shot an elephant in my pajamas. How he got in my pajamas, I don't know. Then we tried to remove the tusks. The tusks. That's not so easy to say, tusks. You try that some time...As I say, we tried to remove the tusks, but they were embedded in so firmly that we couldn't budge them. Of course, in Alabama, the Tusk-a-loosa. But, uh, that's entirely ir-elephant to what I was talking about.

別の例もあります。語学を学んでいるものはこんな勘違いをしょっちゅうしますから、コンピュータの勘違いを笑えないんですよね。

“Who plays Thor in ‘Thor’?” Your correspondent could not remember the beefy Australian who played the eponymous Norse god in the Marvel superhero film. But when he asked his iPhone, Siri came up with an unexpected reply: “I don’t see any movies matching ‘Thor’ playing in Thor, IA, US, today.” Thor, Iowa, with a population of 184, was thousands of miles away, and “Thor”, the film, has been out of cinemas for years. Siri parsed the question perfectly properly, but the reply was absurd, violating the rules of what linguists call pragmatics: the shared knowledge and understanding that people use to make sense of the often messy human language they hear. “Can you reach the salt?” is not a request for information but for salt. Natural-language systems have to be manually programmed to handle such requests as humans expect them, and not literally.
(“Who plays Thor in ‘Thor’?”相手がMarvelのスーパーヒーローの映画のタイトルになった北欧神話の髪を演じた体格の良いオーストラリア人を覚えていなかったとしよう。彼が自分のiPhoneに尋ねたところ、Siriは思いもよらない返答をした。「米国アイオワ州Thorで上演しているThorに合致する映画は見当たりません」Thorとはアイオワ州にあり人口184人で何千マイルも離れていたし、Thorという映画は何年も映画館で上演されていない。Siriは質問を適切に解析したが、回答は的外れで、言語学者が語用論(pragmatics)と呼ぶルールを逸脱している。これは耳にする人間の言語が乱れていた際に意味を通るようにするための共有の知識・理解である。“Can you reach the salt?”は情報ではなく塩を求めているのである。自然言語システムは人が介在してプログラムを施し、文字通りに受け取るのではなく人が期待する要求として処理できるようにしないといけない)

一文に詰まった意味を理解するにはパート3から学んだ方が状況も理解しやすいのでいいでしょう。ただそれによって一文一文をしっかり理解することがおろそかになっては状況理解も深いものにならないでしょう。
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