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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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TOEICでのaccidentとincident

 
2017年12月13日 中日新聞朝刊

 博多発東京行きのぞみ34号が十一日に走行中、車両から異臭や異常音がして東海道新幹線名古屋駅で運休となったトラブルがあり、車両を所有するJR西日本は十二日、車体と車軸を固定する鋼製の台車枠に亀裂が、台車に油漏れが見つかったと発表した。

 運輸安全委員会は同日、事故につながる恐れがあったとして二〇〇一年に前身の航空・鉄道事故調査委員会ができて以降、新幹線で初の重大インシデントと認定し、鉄道事故調査官を名古屋駅に派遣した。

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<重大インシデント> 航空機や鉄道で起きたトラブルのうち、国土交通省の外局である運輸安全委員会が事故につながりかねないと判断した事態。これまで旅客機の緊急着陸や部品落下のほか、鉄道では走行中の開扉や進入ミスなどが認定されている。該当した場合、事故調査官らで構成される運輸安全委は中立、公正な立場で原因を調べる。調査結果を基に、再発防止の措置や対策について行政機関や関係者などに勧告・意見を伝え、改善を促す。


新幹線のインシデントでふとTOEICでの使われ方が気になりました。言われてみれば想像がつきますがTOEICはaccidentもincidentも無縁の世界のようでほとんど登場していませんでした。

唯一インシデントが使われていたのは、レストランで予約をしていたのに30分待たされたと苦情を出したお客宛の返答の手紙でした。


Dear Ms  Sokol:
I have received your letter of January 7 concerning your recent visit to our restaurant in London  I am very sorry that you did not have an enjoyable experience  I agree that you should not have had to wait over thirty minutes for a table when you had made a reservation in advance  Please know that this was an isolated incident and that our customers usually remark on the promptness of our staff.

店側の謝罪の手紙ではPlease know that this was an isolated incident and that our customers usually remark on the promptness of our staff.と滅多に起きるものではないと釈明しています。でも待たされたお客の側にしてはaccidentだったのかもしれませんが、店側は事を大きくしたくないこともありincidentとしたいのかもしれません。

TOEICでの話はこれ以上ないので、新幹線の話に戻りますが、今回の重大インシデントという用語はあくまで国交相の外局である運輸安全委員会の使い方によるもので、しっかりと定義して使っています。だから一部のメディアでは「重大インシデント」のようにしていたのでしょう。英語版もあるので英語のお勉強もできます。

<調査対象となる鉄道事故>
◎運輸安全委員会設置法第2条第3項(鉄道事故の定義) 「鉄道事故」とは、鉄道事業法第19条の列車又は車両の運転中における事故及び専
用鉄道において発生した列車の衝突又は火災その他の列車又は車両の運転中における 事故並びに軌道において発生した車両の衝突又は火災その他の車両の運転中における 事故であって、国土交通省令(委員会設置法施行規則)で定める重大な事故をいう。

◎Paragraph 3, Article 2 of the Act for Establishment of the Japan Transport Safety Board (Definition of railway accident)
The term "Railway Accident" as used in this Act shall mean a serious accident prescribed by the Ordinance of Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism among those of the following kinds of accidents; an accident that occurs during the operation of trains or vehicles as provided in Article 19 of the Railway Business Act, collision or fire involving trains or any other accidents that occur during the operation of trains or vehicles on a dedicated railway, collision or fire involving vehicles or any other accidents that occur during the operation of vehicles on a tramway.

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 <調査対象となる鉄道重大インシデント> 
◎運輸安全委員会設置法第2条第4項第2号(鉄道事故の兆候の定義)
鉄道事故が発生するおそれがあると認められる国土交通省令(委員会設置法施行規則) で定める事態をいう。

< Railway serious incidents to be investigated>
◎Item 2, paragraph 4, Article 2 of the Act for Establishment of the Japan Transport Safety
Board (Definition of railway serious incident)
A situation, prescribed by the Ordinance of the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism (Ordinance for Enforcement of the Act for Establishment of the Japan Transport Safety Board), deemed to bear a risk of accident occurrence.


より詳しい具体例などはリンク先を見てもらいたいのですが、今回のものは資料の表にある衝突・脱線・火災の危険性(Risk of collision, derailment or fire)に該当するとでも判断したのでしょう。

インシデントをどう訳せばいいのだろうという話題に関しては一例として「国際原子力事象評価尺度」を見つけました。こちらはインシデントを異常事象としています。こちらもインシデントはあくまで事故に至らなかった事象ということのようです。

Accident
Level 7: Major accident    深刻な事故
Level 6: Serious accident  大事故
Level 5: Accident with wider consequences 事業所外へリスクを伴う事故
Level 4: Accident with local consequences 事業所外へリスクを伴う事故

Incident
Level 3: Serious incident  重大な異常事象
Level 2: Incident 異常事象
Level 1: Anomaly 逸脱
Level 0: Deviation 尺度以下

人によって受け止め方はあるでしょうが「異常事象」の方が事故よりも不気味さが増しているような気もします(苦笑)

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