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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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専門家に敬意を示して

 

Yutaもついつい専門家を専門バカと揶揄したり、マスメディアに対しても重要な問題を報じないと不平を述べたりしますが、単に自分のアンテナが反応していないだけなのかもしれません。。。

ノーベル平和賞の時にコンゴの紛争鉱物の記事を取り上げましたが、日本でも研究者の方がいらしたんですね。ブログで取り上げた時は紛争鉱物と性犯罪は直接結びついてなかったのですが、下記の記事を読んで不明を恥じました。

コンゴの人権危機と日本の消費者とのつながりを研究する
広報戦略本部 政策ビジョン研究センター
掲載日:2018年11月16日

「戦争の武器」としての性暴力
1999年のパンジ病院設立から約20年にわたって、ムクウェゲ医師は性暴力を受けた女性、少女や時には乳児に対して何万という手術を行ってきました。性暴力は、被害者の体を物理的に大きく傷つけて被害者本人に恐怖を植え付けるだけでなく、彼女らの家族やコミュニティを破壊するための「戦争の武器」として使われている、と2016年10月の伊藤謝恩ホールで行われた講演でムクウェゲ医師は話しました。

「世界経済は天然資源を必要としていますが、それらの資源は最貧国から来ています。資源の開発は性暴力と組織的に結びついています。性暴力は性的な欲求から来るものではありません。テロリズムの一種なのです」。



WSJの記事で状況はマシになってきているかと思ったら、華井先生によると紛争鉱物に関する規制ができても問題は残っているとか。。。

現在、武装勢力や軍などの関与がない、児童や妊婦の労働を伴わない、など、ある程度の基準を満たすコンゴの鉱石は認証を受け、「紛争フリー」というタグが付けられています。 日本には紛争鉱物に関する法規制はありませんが、米国の上場企業と取引する日本企業は米国法に対応する必要があります。

しかし、このことによって、日本では、産業界がコンプライアンス上の要件や社会的責任について非常に敏感になった一方、サプライチェーンの最下流にいる一般消費者はコンゴの状況や自らが間接的にせよコンゴの紛争にどのように関与しているかについて全く知らない、という状況を生み出した、と華井先生は話します。日本のメディアも同じで欧米のメディアに比べるとコンゴの報道は極めて少ない、と危機感を募らせます。

「一般市民の認識という点で、日本は世界の10周、周回遅れだと感じます」と華井先生。「グローバル社会に必死について行こうとしているのは企業だけで、消費者とメディアは完全に取り残されています」。

取引規制後も続く問題

国際的なモニタリングが始まり、今では武装勢力はコンゴのスズ、タンタル、タングステンの鉱山の80パーセント以上から撤退しました。そのこと自体は大きな改善だと華井先生は評価しています。

それにもかかわらず、市民に対する性暴力は今でも頻発していると専門家は指摘します。国連人口基金によると、コンゴの紛争地域における性暴力の件数は2016年の2593件から2017年の5783件に急増しました。その要因については専門家でも意見が分かれていますが、2015年以降、武装勢力の数はむしろ増えていると話す華井先生。鉱山から閉め出され資金源を失った武装勢力が細分化したことで増えました。現在は道路を石でブロックして車から通行税を取るという形で日銭を稼いでいると先生は話します。

ムクウェゲ医師も2年前に来日していて講演会をされていたんですね。東大のサイトで見ることができます。このように一般公開してくれているのはありがたいです。

コンゴ東部における性暴力と紛争鉱物(日本語字幕)

コンゴ東部では豊富な鉱物資源の採掘・流通が武装勢力の資金源として利用され、鉱山とその周辺地域で武装勢力が住民に残虐な暴力をふるう状況が2016年現在も継続しています。武装勢力は住民に恐怖感を与えて支配する「紛争手段」として性暴力を利用し、コンゴ東部は「世界のレイプの中心地」とよばれています。本シンポジウムでは、コンゴ東部で性暴力被害者への医療に取り組むデ二・ムクウェゲ医師を講師として招き、紛争鉱物と性暴力の関係、そして国際社会の責任についてお話しいただきます。その上で、コンゴおよびルワンダ産の鉱物取引に従事するアドバンスト・マテリアル・ジャパンの吉永氏より日本企業の取り組みの現状をお話しいただきます。

華井和代先生も本を出されているようです。

コンゴの紛争資源問題と消費者の責任

「世界の遠い地域で起きている紛争を解決・緩和するために、日本の一般市民には何ができるのか、本当のことが知りたい」これが、本書を貫く筆者の問題意識である。
 
グローバル化が進む現代では、日本国内で暮らす一般市民でも、日常的な活動を通じて世界の遠い地域とつながっている。紛争も同じである。現代世界の紛争の多くは途上国に集中し、途上国の紛争傾向には、低所得、低成長、一次産品輸出への依存といった経済的要因が強く影響している。また、アフリカの資源産出国では、資源収入が政府軍、反政府武装勢力の双方において軍事費を支えている。こうした途上国や紛争地域から輸出される資源や産品を主に消費しているのは、先進国の市民である。私たちの日常的な消費行動が生産地における問題とつながっていることを自覚して責任ある消費選択をする、あるいは、消費者世論を形成して企業の行動を監視する、そうした活動によって私たち消費者は紛争の解決・緩和に貢献できるのではないだろうか。また、途上国の問題を解決するために援助を行う国際援助機関への重要な出資者は、先進国の政府や市民である。援助先で起きている問題と解決への取り組みを理解し、責任ある支援や提言のできる思慮深い市民になることで、私たちは紛争の原因となる経済問題の解決・緩和に貢献できるのではないだろうか。

今回ムクウェゲ医師がノーベル平和賞を受賞したことで、映画の上映会も開かれるようでスケジュールが合えば是非とも足を運びたいと思います。
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