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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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(雑感)独りだけでいるときこそ、最も独りでない

 

しっかり読んでないので単なる印象論になるかもしれませんが、先程のアーレントの考えが自ら思考する責任ある主体があれば全体主義が防げたのではないかという発想だとしたら違和感を覚えます。ドイツやポーランドを旅したときに見聞したのは、人種主義のような思想的な行動ではなく、単なる収奪にしか思えなかったからです。Yutaには以下の理解の方がしっくりきます。


独ソ戦(大木 毅)

近年の研究は、より触悪な像を描きだしている。本書でも述べたごとく、ナチ体制は、人種主義などを前面に打ち出し、現実にあった社会的対立を糊塗して、ドイツ人であるだけで他民族に優越しているとのフィクションにより、国民の統合をはかった。しかも、この仮構は、軍備拡張と並行して実行された、高い生活水準の保証と社会的勢威の上昇の可能性で裏打ちされていた。こうした政策が採られた背景には、第一次世界大戦で国民に耐乏生活を強いた結果、革命と敗戦をみちびいた「一九一八年のトラウマ」がヒトラー以下のナチ指導部にあったからだとする研究者もいる。

とはいえ、ドイッ一国の限られたリソースでは、利によって国民の支持を保つ政策が行き詰まることはいうまでもない。しかし、一九三〇年代後半から第二次世界大戦前半の拡を可能とした。換言すれば、ドイッ国民は、ナチ政権の「共犯者」だったのである。それを意識していたか否かは必ずしも明白ではないが、国民にとって、抗戦を放棄することは、単なる軍事的敗北のみならず、特権の停止、さらには、収奪への報復を意味していた。ゆえに、敗北必至の情勢となろうと、国民は、戦争以外の選択肢を採ることなく、ナチスドイツの崩壊まで戦いつづけたというのが、今日の一般的な解釈であろう。


カブラの冬の悲惨さは随分前に読んだ以下の本の知識しかないですが、その凄まじさを考えるとそのような行動に出たのも理解できます(だからと言って行動に移していいのとは違いますが。。。)


カブラの冬―第一次世界大戦期ドイツの飢饉と民衆 (レクチャー第一次世界大戦を考える) 単行本 – 2011/1/1

藤原 辰史 

イギリスのドイツに対する経済封鎖は、女性と子どもを中心に76万人の餓死者を生む。二度と飢えたくないという民衆の願いは、やがてナチスの社会政策や農業政策にも巧みに取り込まれていく。ナチスを生んだ飢餓の記憶。銃後の食糧戦争。


何かしらの高邁な思想があったのではなく、物欲といった本音丸出しの姿勢は、コロナが長引けば他人事ではなくなるのではないかと心配です。

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