Posted at 2021.01.30 Category : 未分類
仕組みに興味があるYutaはNetflixを支えるテクノロジーとか経営方法に興味が出てきました。ですから『NETFLIX 世界征服の野望』を見に行ったのですが、このドキュメンタリーはまだDVDレンタルの頃の話だったのでなんか肩透かしを食らいました。
気を取直して『NETFLIX コンテンツ帝国の野望 :GAFAを超える最強IT企業』(新潮社)という本を読んだのですが、こちらも基本はDVDレンタルの頃の話で、この本がドキュメンタリー映画の原案だったようです(苦笑)
有料会員1億4000万人、コンテンツ投資額、年間1兆4000億円。政治ドラマ「ハウス・オブ・カード」から、アカデミー賞受賞作「ROMA/ローマ」、片づけバラエティ「KonMari」まで、オリジナル作品で驚異的なヒットを放ち続けるネットフリックス。彼らはなぜ動画配信の覇者となりえたのか。テクノロジーとビッグデータを信じ、過酷な競争文化で急成長を続けるテック企業。その知られざる創業秘話から、大胆な業態転換をへて頂点に上り詰めるまでの壮大な物語を初めて描きだす。
ビデオレンタル屋には随分お世話になったのですがすでに遠い話となっていたのですが、DVDレンタルの時もNetflixはウエブサイトのデザインをうまくやり繰りして新作に偏らないようにして、借り出し記録をうまく使って自社の在庫をうまくさばけるような形で旧作のレンタルを仕向ける仕組みを作っていたことは興味深かったです。データ収集とそれを経営方法に反映させる手法はこのころからあったのだと感心しました。またポルノを扱うのは州ごとに規制が違うため経営的に手間がかかることもあり取りやめていたという話も時に冷徹とも噂される経営方針を垣間見た気がしました。
ウサギの穴の例ですが、この本の最初に以下のような例が出てきました。
At first these seemed like minor details that had little bearing on the story that I knew so well and had watched unfold from a front-row seat in the financial press. But answering one question only led to another, and soon I was down a rabbit hole that changed everything I thought I knew about Netflix.
最初、これらの疑問点は些細なことだと思っていた。私が経済メディアの最前列で取材してきた創業物語とそれほど重要なつながりがあるようにも見えなかった。ところが、ある謎が解けると新たな謎がまた出てきて、ウサギの穴に落ちた「不思議の国のアリス」よろしく、ネットフリックについて知っていると思っていたものがすべてひっくり返されてしまった。
こちらは非日常世界に迷い込んでしまったのとは違う感じですね。先ほど紹介したブログ記事では、この意味もカバーして説明してくださっていました。
2019/02/20 17:58 カテゴリー 英語
行けども行けども終わりがないrabbit hole
さてこんな感じで、『不思議の国のアリス』と同様、rabbit holeは比喩で違う世界に行く扉的な使われ方をしますが、実はもう一つ興味深い使われ方があるんです。
以下たとえ話で説明してみます。皆さんがWikipediaで、とある項目の記事を読んでいるとして下さい。かなり面白い記事ですが、その途中に興味がそそられるリンクがあったとします。もちろん、皆さんはそのリンクをクリックし、リンク先の記事を読み始めますよね。すると、そこにも興味深いリンクがあって、・・・以下Wikipediaの記事間を永遠とそうやって彷徨うんです。この底なし沼Wikipedia地獄にハマったことがある人も多いのではないでしょうか?(笑) 実は、rabbit holeのもう一つの意味がこの迷い込んだら抜け出せない底なし沼なんです。行けども行けども終わりがなく、さまよい続ける感じ。でもさ、『不思議の国のアリス』のrabbit holeってそんなニュアンスでしたっけ?とも思うんですよね。ディズニー版はすぐ着地した記憶だし、小説は穴を落ちてる途中で寝ちゃったんでしたっけ。
前回、原作を確認したのは上記のような疑問に答えるためでした。ウサギの穴って常識的に考えればそんなに深いはずないですよね。ただ、原作だとDown, down, downで始まるパラグラフが2回も出てきて、底に落ちきるのに6パラグラフ使っています。
Down, down, down. Would the fall never come to an end! `I wonder how many miles I've fallen by this time?' she said aloud.
下へ、下へ、もっと下へ。このままいつまでもずっと落ちてくのでしょうか? 「いままでもう何マイルくらい落ちたんだろ」とアリスは声に出して言いました。
*****
Down, down, down. There was nothing else to do, so Alice soon began talking again.
下へ、下へ、もっと下へ。ほかにすることもなかったので、アリスはまたしゃべりだしました。
これを書いていた時にようやく気がつきましたが、こういうハマってしまうことは日本だと「沼」「沼落ち」って言うそうですね。ブログ記事で触れていたように「泥沼」のイメージもありますし、ハマったら抜けられない感覚は伝わります。英語のイメージとそれを表すぴったりのイメージを日本語でも見つけた時、それは快感です。知っている人にとっては今更感があるかもしれませんが、今Yutaは新たな繋がりを見つけた爽快感に浸っています(笑)
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