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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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じわじわくるEconomistの威力

 
日経の記事で以下のようなものが目に留まりました。「人新世」という言葉に反応できたのも2年前のEconomistの記事を読み、前のブログで紹介させていただいたからです。
20110528_CUK290.jpg

The geology of the planet
Welcome to the Anthropocene
Humans have changed the way the world works. Now they have to change the way they think about it, too
May 26th 2011 |From the print edition

日経の記事は、人の活動が水環境に与える影響という感じで、水問題に絞って紹介しています。

「人新世」議論活発に 水の危機回避へ6つの行動 
日本総合研究所理事 足達英一郎
2013/6/5 7:00

先週後半には、世界の水問題に立ち向かう研究者や政策決定者を集めて、国際水循環システムプロジェクトがドイツのボンで大規模な国際会議を開いた。そのメインテーマは「人新世における水問題」というものだった。
 「人新世」とは地学などで最近、用いられるようになった新語で「人間が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった、18世紀後半の産業革命以降の時期」を指す。要するに人間の作り出したダム、灌がい、土地の改変が水循環のあり方を大きく変え、それに気候変動が拍車をかけているというのだ。
 地球上の淡水の循環は、きわめて不安定な状態にあるというのが、多くの研究者の共通認識となっている。農業や畜産業が大量の淡水を費消し、地下水のくみあげが地盤沈下をもたらし、土地の改変が多量の堆積物を発生させ水の流れを変え、不適切な灌がいが河川の水を干上がらせている。こうした現象は、単に人々の飲み水や衛生管理の問題にとどまらず、生態系を持続できるかどうかを左右する脅威になっていると警告が発せられている。

「国際水循環システムプロジェクトがドイツのボンで大規模な国際会議を開いた」とあったので、調べてみたら特設サイトがありました。凝った動画も作成されています。

Water in the Anthropocene from WelcomeAnthropocene on Vimeo.



国際会議の案内はTOEICでもど真ん中のトピックですので、見てみます。

International Conference
Welcome to the GWSP Conference Website on:
'Water in the Anthropocene: Challenges for Science and Governance. Indicators, Thresholds and Uncertainties of the Global Water System'
to be held at Maritim Hotel Bonn, Germany on 21-24 May 2013.
The conference is organized by the Global Water System Project and its International Project Office based in Bonn, Germany. It is kindly supported by the German Federal Ministry of Education and Research (BMBF) and the German Research Foundation (DFG).
The focus of the conference is to address the global dimensions of water system changes due to anthropogenic as well as natural influences.
The conference will provide the platform to present global and regional perspectives of world wide experiences on the responses of water management to global change in order to address issues such as variability in supply, increasing demands for water, environmental flows, and land use change. It will help to build links between science and policy and practice in the area of water resources management and governance, related institutional and technological innovations and identify in which ways research can assist policy and practice in the field of sustainable freshwater management.
Participants from all continents and dealing with various water-related problems are expected to attend this conference.


会議の前日に、プロモーション記事としてVOAが取り上げてくれています。音声もあるのでVOAは英語学習向きですね。

News / Africa
Scientists Ponder 'Epoch' of Damage to Global Water System
Joe DeCapua
Last updated on: May 20, 2013 11:47 AM

「15年に国連のミレニアム開発目標を継承する「持続可能な開発目標」に「水に関する安全保障」を盛り込むことも提案している。」とあるように国連でもこのような問題を大きく取り上げるようになるかもしれません。

Economistを読むということは目下の情勢を知るということだけでなく、今回のように大きな時代の流れを知ることもできることでもあると思います。資格disみたいなことは本意ではないのですが、資格はあくまで基本であって、それをどう応用していくかを問わなくてはいけないものです。こういう大きな流れを捉える作業はテストの点などに現れるものではないのですが、丁寧にカバーストーリーを読むということを続けていけば、いろいろと視野が広がります。長期的に見たときにそれをやってきた人とやらなかった人の差は大きくなってしまうでしょう。
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Comment

初陣STEP1

新ブログではお初でございます。
ご挨拶が遅くなって申し訳ありませんです!
さて、英検受けてきました。
① 語彙はややぶっちぎりました。目途が立つまで9ヶ月間もかかった甲斐がありましたです。
② が、リーディングは凡庸な点数で、
③ リスニングは玉砕いたしました。
あれだけYutaさんから、リスニングは侮れないと言われていたのに、情けない限りです。
本気でやって、さっさと終わらせたいと思います。
PS.そういえば英語背景辞典を買いました。
調べていたら、Yutaさんの旧ブログで言及されていましたのでww

2013.06.10 | DIOさんのファン[URL] | Edit

Re: 初陣STEP1

>DIOさんのファンさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
英検1級を受験されたのですね、お疲れ様でした。

語彙がないと英検1級レベルの素材の読解やリスニングは厳しいですから、まずは語彙に手をつけて成果を出されたのは戦略的にも悪くないのではないでしょうか。あとは、量を読むと気に入った素材を何度も読むということをバランスよく勉強していけばいいだけです。まあ、その実践が難しい訳ですが。。。

渋谷先生の『アメリカ英語背景辞典』を買っていただいたのですね。ありがとうございます。今でもニュースを読むためのレファレンスという価値はすこしも衰えていないです。

例えば今週末から始まる映画『華麗なるギャツビー』については文学の項目で載っていて「Gatsbyの名前は「華麗な暮らしをする金持ち」の意味で使われることがある。」と説明してくださったあとに、Like a modern-day Gatsby, he lived as lavishly as he spent…という実際の記事での用例を紹介してくれています。

ニュース記事で分かりやすい例としてはニューヨークタイムズでBig brother is watching youにかけた以下のような記事がありました。

Big Data Is Watching You
http://6thfloor.blogs.nytimes.com/2013/06/08/big-data-is-watching-you/

有名な言葉なのでこの辞典でももちろん扱っていて「Big Brotherは「市民の私生活を監視する国家権力」の意味で用いられる」と用例付きで解説してくださっています。

英和辞典でもBig Brotherが見出しでたっていて「(全体主義国家の)独裁者[政権]」(ルミナス英和辞典)とありますが、どうせならBig brother is watching youというフレーズごと紹介してもらいたいです。

こういう言葉の使われ方、言葉の持つニュアンスも丁寧に紹介してくれている著書はめったにないのでニュース英語を読むものにとっては本当に助かります。この辺りをしっかりと解説できる英語教師は残念ながら多くいないですから。

英検1級の学習で何か理解しづらい英文とかあればコメントくだされば、分かる範囲でお答えします。頑張ってくださいね。

2013.06.11 | Yuta[URL] | Edit

バランスとリピーティング

これからにはなりますが、なんとか取り入れて行きます。ありがとうございます。
改めまして背景辞典をざっと1周しましたが凄いですねぇ。雑誌から引用されてるんですね。しかも、黒塗りのヘリwとか、オーウェルの監視予言とか適時引用されるとは凄いとしか言えませんです!

2013.06.11 | DIOさんのファン[URL] | Edit

Re: バランスとリピーティング

> DIOさんのファンさん
おはようございます。
英検1級の取り組み応援しています!

渋谷先生はニューズウィークとビジネスウィークの読書会を何十年にもわたって自主的に開かれていて、様々な表現なども含めまとめていらっしゃいます。そのような長年に渡る取り組みがあるからこその雑誌の引用であり、ニュアンスの説明なのです。本当に凄いとしか言えないですよね。この辞典になじめばニュースの読解も楽しくなりますよ。


2013.06.12 | Yuta[URL] | Edit

お仲間に。。。

おはようございます、Yutaさん、DIOさんのファンさん。 
DIOさんのファンさん、はじめまして。私も秋に英検を受験する予定です。これからYutaさんのブログにお世話になることが増えると思いますが、お仲間に加えていただきたく、よろしくお願いいたします。
Yutaさんへ。毎日新聞記事を一つ読むようにしていますが、アメリカの社会や歴史、文化の背景がわからないと、何度読んでも理解できないものがあって困っていたところでした。「アメリカ英語背景辞典」。夏の読書の一冊として読んでみます!それから、コメントができない件ですが、私のPCに問題があるようです。ご配慮いただき恐縮です。。。

2013.06.15 | joyjoy[URL] | Edit

Re: お仲間に。。。

> joyjoyさん
こんにちは。コメントありがとうございます。

>私も秋に英検を受験する予定です。
おおそうですか、頑張ってくださいね。Yutaもたくさん落ちましたので、挑戦あるのみです!!

>アメリカの社会や歴史、文化の背景がわからないと、何度読んでも理解できないものがあって困っていたところでした。
分からないところがあれば、コメント欄に書き込んでいただいて結構ですよ。仕事の関係上すぐにご返信できるかは分かりませんが、できる限りお答えします。その折にはjoyjoyさんなりの解釈を書いていただくとどの辺を理解されて、どの辺を苦しまれているのかが分かるので返信しやすいと思います。

>「アメリカ英語背景辞典」。夏の読書の一冊として読んでみます!
なじませる感じでパラパラ見たりしても効果的だと思います。自分のは15年以上前に買ったもので、裏表紙には「100回音読10回筆写すること」と書いてあります(苦笑)15年絶った後も達成できていませんが(滝汗)

英検は半分が科学関連のトピックですので、「アメリカ英語背景辞典」を読まなくても受かるようにはなると思います。ただ、アメリカ英語背景辞典で扱っているものは頻繁に登場するものばかりですので、ニュース雑誌やペーパーバックを読んでいかれたいのならば、オススメです。

2013.06.15 | Yuta[URL] | Edit

No Title

Yutaさん、joyjoyさん、こんばんは。
僕はへなちょこですが、お仲間になれて嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
「100回音読10回筆写」っって、凄い気合入った言葉ですねー。僕もカガク英語とリスニング本10冊を買って、今月中に終わらせます(無理)。

2013.06.15 | DIOさんのファン[URL] | Edit

Re: No Title

DIOさんのファンさん、おはようございます。
> 「100回音読10回筆写」っって、凄い気合入った言葉ですねー
まあ、全部やり通すことはできませんでしたからねえ(苦笑)

>カガク英語とリスニング本10冊を買って
英検1級の場合、興味あるなしで長文の難易度、理解度が変わってしまいそうですね。といってもあくまで英語力の試験ですから、内容を深く理解しなくても正解は選べるのでしょうけれども。。。

紛争ダイヤモンドが出たり、南極探検のスコット隊長が出たり、今回はピンカーの本が出たりと、近年の主要トピックが取り上げられていますから、問題集と並行して、ニュース雑誌をチェックしていくといいのかもしれません。Japan Times STも丁寧に読むようにすれば侮れないと思います。

2013.06.16 | Yuta[URL] | Edit

    
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