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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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グローバル化の新しい局面

 
もう遠い昔のような出来事になった気がしますが、スエズ運河のコンテナ船事故はニューヨークタイムズがわかりやすくまとめてくれていたのですね。The Ship is Free!という簡単な英文もスエズ運河で座礁していることを知っていないとピンと来ないですよね。

The Ship is Free!
The Canal, Explained
Who Will Pay?
Memes
How Giant Ships Are Built

飛行機が今どこを飛んでいるか、わかるWebsiteがあるのは知っていましたが、コンテナ船バージョンのWebsiteもあるのですね。Ever Givenの現在地もわかるようになっています。このサイトを見るといかにたくさんのコンテナ船が世界の海を行き来しているのかわかります。シンガポールの海でコンテナ船だらけだったのを見て、なぜか興ざめしてしまったことを思い出しました。

また、コンテナ船がどのように作られるのかを写真でわかるように紹介してくれる記事も面白かったです。ニュースに合わせて様々な切り口で紹介してくれるのはありがたいですね。

Photographs by Christopher Payne
Reporting and text by Niraj Chokshi June 17, 2020

このブログではMarc Levinsonの書いたBoxという本を取り上げましたが、その次の日くらいに彼がニューヨークタイムズで論説記事を書いていたのをようやく知りました。

Long-distance supply chains hide costly risks — and those risks may help usher in a new stage of global commerce.
By Marc Levinson
Mr. Levinson, an economist and a historian, has written extensively about international trade, globalization and container shipping.

彼の主張は以下の部分に集約されています。

Yet pronouncements about the death of globalization are not well founded. Rather, the stage of globalization we have known since the 1980s, in which highly trained employees in the advanced economies create physical products to be manufactured where wages are lower, is past its peak. In its place, a new stage of globalization, in which factory production and foreign investment matter less than the flow of services and ideas, is advancing quickly.
ただグローバル化の死を宣言するのは十分な根拠のあるものではない。そうではなく、1980年代から我々が知っているグローバル化のモデル、高度に訓練された先進国の従業員が実際の製品を作成し、賃金が安いところで大量生産するというものが、最盛期を過ぎてしまったのだ。これに代わり、グローバル化の新しいモデルは、工場生産と外国投資の重要性がサービスとアイデアの流れほどではなくなるもので、急速に発展している。

我々がイメージするグローバル化された世界を可能にしたコンテナ船ですが、いわゆるサプライチェーンが本格化するのは、コンピュータや通信など他の技術の組み合わせがあったからとか。

But starting in the late 1980s, the combination of cheaper container shipping, vanishing communications costs and improved computing flipped the script. Manufacturers and retailers adopted new strategies — arranging, for example, to buy chemicals in Country A, transform them into plastics in Country B, mold the plastics into components in Country C and deliver them to an assembly plant in Country D.
1980年代後半に始まる、安価なコンテナ出荷、通信費用の削減、改善されたコンピュータがやり方を大幅に変えた。製造業者と小売業者が新しい戦略を採用したのだ。例えば、A国で化学原料を買い、B国でプラスチックに変え、C国でプラスチックから部品を形成し、D国の組み立て工場に配送するよう取り計らう。

Container ships made it possible to move parts and components from one country to another at low cost, while technology, soon accelerated by the internet, allowed managers to oversee their supply chains from a headquarters far away.
コンテナ船が可能にしたのはパーツや部品をある国から別の国に低コストで移動することだが、その一方で、技術は、すぐにインターネットで促進されたが、管理職が遠くの本社からサプライチェーンを監視することを可能にした。

彼のインタビューで語っていたことではありますが、彼の問題意識は、コンテナ船が大きくなりすぎで逆に非効率になってしまっていることにあるようです。

Meanwhile, the ultralarge container ships like Ever Given that have entered the world’s fleet over the past few years have made long value chains even more problematic. These vessels, some carrying as much cargo as 12,000 trucks, steam more slowly than their predecessors. The complexity of loading and unloading often puts them behind schedule, and the sheer number of boxes moved on and off a single ship tangles ports and delays deliveries.
超巨大化したコンテナ船、Ever Givenもそうだが、ここ数年で世界の船団に仲間入りしたが、伸びきったバリューチェーンの問題を一層悪化させた。これらの船は12000台分のトラックに当たる積荷を運ぶ船もある中、先代よりも進行速度が遅くなっている。積荷と荷降ろしが複雑で予定も遅れがちになり、膨大な数のコンテナを一隻の船に載せたり降ろしたりすることで港は渋滞し、配送に遅れが出ている。

So long-distance trade is slower and less reliable than it was two decades ago. That helps explain why exports of manufactured goods account for a smaller share of the world’s economic output than they did in 2008. Once the risks are accounted for properly, manufacturing in distant places with low wages isn’t always a bargain.
遠隔地貿易は20年前よりも時間がかかり、不確かなものになっている。生産品の輸出が世界の経済産出量で占める割合が2008年に比べ少なくなっていることの説明するものだ。リスクが適切に考慮されると、低賃金での遠隔地での生産は常に有利だという訳ではなくなっている。

日経の記事でも、サプライチェーンの見直しをする企業が少なからずありましたから、コンテナ船がなくなることはないでしょうが、我々がイメージするグローバル化された世界というのは変わりつつあるのかもしれません。
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