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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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辞書を信じつつ、信じない

 


I am a tree hugger. I spent much of my childhood on the great lower limb of a massive copper beech, alternately reading and looking up at the sky through its branches. I felt safe and cared for and connected to something infinitely larger than myself. I thought the trees were immortal, that they would always be here. 
私は木が大好きです。子供の頃の大半を大きなムラサキブナの根元付近の大きな枝の上で過ごしていました。読書と枝越しに空を見上げるのを繰り返していました。守られている安心感があり、私よりはるかに大きい何かとつながっている感じがしました。木々は不死で、ずっとこのままここにあり続けるだろうと思ってました。

But I was wrong. The trees are dying. Climate change is killing the cedars of Lebanon and the forests of the American West. And it's not just the trees. Since 1998, extreme heat has killed more than 160,000 people, and unchecked climate change could kill millions more. How did we get here? 
でも私は間違っていたのです。木々は死んでいます。気候変動がレバノンの杉やアメリカ西部の森をなくしてます。木々だけではありません。1998年以来、熱波が16万人もの人の命を奪い、このままいけば気候変動によって何百万人もの人がなくなるでしょう。どうしてこのようになってしまったのでしょう。

冒頭のtree huggerを辞書で引くと以下のような語義が出ます。もちろん彼女は環境保護の意味も込めていますが、木の上で過ごした子供時代について語っている後のつながりを考えると文字通り「木を抱く人」と捉えた方がしっくりくるのではないでしょうか。日本語訳は「木が大好き」としましたが。。。比喩的表現は辞書的な意味で使われる場合でも元の語感は残っているケースもあるのではという例でした。

(ウィズダム)
tree-hugger
⦅非難して・くだけて⦆ 環境保護論者

(ロングマン)
tree-ˌhugger noun [countable] informal    
someone who wants to protect the environment, and who takes part in protests which some people think are silly – used to show disapproval

新疆ウイグルの件が大きな注目を集めているのも、SDG的な視点が企業にも求めらている良い例ですね。彼女の本『資本主義の再構築』はまさにその点の大切さを語っており、本ではパーム油のケーススタディが取り上げられていました。また、児童労働を使っていたナイキは当時、下請けのせいにしてナイキ自身の非を認めなかったため、世の中から一層批判を受けたというケースも紹介していました。


〇資本主義は歴史上、最も成功した経済システムです。だが、いまやそれが、資本主義そのもの、そして世界を破壊する危機に直面しています。大規模な環境破壊、経済格差、信頼できる社会的な仕組みの崩壊という現代社会の大問題の解決のために、企業や個人はどのような役割を果たせるのか。
〇著者は、株主価値最大化のみを追求することそのものが問題を生み出していると指摘、共有価値の創造、共通の価値観に根差した目的・存在意義(パーパス)主導によるマネジメント、会計・金融・投資の仕組みの変革、個々の企業の枠を越えた業界横断的な自主規制、政府や国との協力が必要不可欠であることを説き、こうした行動には企業に利益をもたらす経済合理性があることを明らかにします。また、政府と市場は互いを必要とし、企業は民主的で自由な社会を支える包摂的な仕組みを強化するために積極的な役割を果たすべきだと提唱します。
〇15年にわたり強い危機感をもって問題解決に取り組んできた著者が、資本主義を創り直すための体系的な枠組みを提示します。

そうは言っても仕組みを作って終わりとなりやすいのも事実です。まあビジネススクールや企業研修レベルだったら、こんな仕組みを作っています。メデタシ、メデタシですが、利益を生み出さないのに、実態をつかむなんて手間をかけるよりは、そういうことにしてしまった方が手っ取り早いですもの。

まさにその点を新疆ウイグルでもNew York Timesが触れていました。

Under pressure to renounce cotton harvested in a Chinese region marked by gruesome repression, they face a backlash from nationalist Chinese consumers.
By Peter S. Goodman, Vivian Wang and Elizabeth Paton April 6, 2021

But supply-chain experts caution that multinational manufacturers frequently game the audit process.
サプライチェーンの専門家たちが懸念するのは、多国籍企業のメーカーは往々にして監査プロセスを悪用することだ。

“The key tool it’s used for is rubber-stamping conditions in supply chains, as opposed to trying to deeply figure out what is going on,” said Genevieve LeBaron, an expert on international labor at the University of Sheffield in England.
「使用される主要なツールではサプライチェーンの状況を追認するだけで、実際に何が起きているかを深く解明しようとするのとは正反対だ」

In Xinjiang, efforts at probing supply chains collide with the reality that the Chinese government severely restricts access. Not even the most diligent apparel company can say with authority that its products are free of elements produced in Xinjiang. And many brands are less than rigorous in their audits.
新疆ウイグルでは、サプライチェーン調査の取り組みでぶつかる現実は、中国政府が厳重にアクセスを制限していることだ。もっとも真剣に実施するアパレル会社も自社製品は新疆で生産したものとは関わりがないと自信を持って言うことができない。多くのブランドは監査はそれほど厳密ではない。

なんか最近、穿った見方ばかりしてしまっていますね。。。
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