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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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火力発電って日本では石炭とかLNGがメインなのね

 


 

「環境分野のノーベル賞」と呼ばれるゴールドマン環境賞に、石炭火力発電所計画中止を導いた平田仁子という活動家の方が選ばれたそうです。

 

Kimiko Hirata

2021 Goldman Prize Recipient

Islands and Island Nations

 

After the Fukushima Daiichi nuclear disaster of 2011, Japan was forced to move away from nuclear power and, in its place, embraced coal as a major energy source. Over the past several years, Kimiko Hirata’s grassroots campaign led to the cancellation of 13 coal power plants (7GW or 7,030MW) in Japan. These coal plants would have released more than 1.6 billion tons of CO2 over their lifetimes. The carbon impact of Hirata’s activism is the equivalent of taking 7.5 million passenger cars off the road every year for 40 years.

 

2011年の福島第一原発事故の後、日本は原子力発電への依存からの脱却を余儀なくされ、他方で石炭火力を主要なエネルギー源として推し進めてきました。平田仁子氏は、過去数年にわたりこの石炭火力問題について活動を続け、それが契機となり、日本国内の13基の石炭火力発電所(7GWまたは7,030MW)が中止に至りました。もしこれらの石炭火力発電所が建設されていれば、その寿命の間に累積で16億トン以上もの二酸化炭素(CO2)を排出していたはずでした。平田氏の活動がもたらしたCO2削減への影響は、40年間にわたり年750万台の自家用車利用によるCO2が削減されたことに相当します。

 

てっきり火力発電は石油がメインかと思ったら、メインはLNGガスと石炭なのですね。不勉強でした。

 

【エネルギー】日本の発電力の供給量割合[2019年版](火力・水力・原子力・風力・地熱・太陽光等) 2020/04/16 体系的に学ぶ

 

発電の主要電源は、1965年頃までは水力、1973年の第一次オイルショックまでは石油、そしてその後は石油に変わって石炭とLNG、そして原子力が担っていきます。2011年の東日本大震災以降は、原子力発電の割合がほぼゼロにまで減り、その減少分の大半をLNGがカバーしています。

 

 2017年時点で、割合が最も大きなものがLNG39.8%、その他、石炭と石油を合わせた火力発電で、実に80.8%を占めています。火力発電の割合は2009年当時61.7%でした。この急速な火力発電依存の背景には、ご存知の通り原子力発電所の稼働停止があります。

 

******

 

今でも火力発電と石油を結びつけて考えられることが多いですが、発電における石油の割合は大きくはありません。もちろん、原油はガソリンという貴重なエネルギー源でもありますので、エネルギー全体にとって重要性が低いわけでは決してありません。原油の輸入元も、過去しばらくは中東依存度を下げるためインドネシアからの輸入が増加していましたが、インドネシアの経済発展に伴い原油が輸出に回せなくなった結果、中東依存度は90%近くにまで戻っています。最近はイランからの原油輸入も減る一方、ロシアからの輸入が増えています。

 

今となっては原子力発電に頼れない日本。石炭火力の輸出は見直すと環境相は言っているそうですが、国内での方向性はどうなるのでしょうか。

 

小泉環境相、石炭火力の輸出支援を見直しへ G7首脳宣言受け

6/15() 18:54配信 毎日新聞

小泉進次郎環境相は15日の閣議後記者会見で、高効率の石炭火力発電事業に限り輸出を継続するという日本の方針は、主要7カ国首脳会議(G7サミット)の合意上「認められないというのは明確だ」とし、今年11月の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)までに見直す姿勢を示した。

 

G7サミットの共同宣言でもガッツリ書かれています。日本国内の石炭火力発電所は、排出削減対策が講じられているから大丈夫なのでしょうか。

 

G7サミット 共同宣言の全文(英語)外務省サイトから

 G7サミット 共同宣言の全文  (日本語)日経サイトから

 

Recognising that coal power generation is the single biggest cause of greenhouse gas emissions, and consistent with this overall approach and our strengthened NDCs, domestically we have committed to rapidly scale-up technologies and policies that further accelerate the transition away from unabated coal capacity, consistent with our 2030 NDCs and net zero commitments. 

石炭火力発電が温室効果ガス排出の唯一最大の原因であることを認識し、また、このアプローチ全体及び我々の強化された「国が決定する貢献(NDCs)」に沿って、我々は国内的に、我々の2030NDCs及びネット・ゼロ・コミットメントと整合的な形で、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電からの移行を更に加速させる技術や政策の急速な拡大にコミットした。

 

This transition must go hand in hand with policies and support for a just transition for affected workers, and sectors so that no person, group or geographic region is left behind.

この移行は、誰一人、どの集団も、又はどの地域も取り残されないよう、政策、そして影響を受ける労働者及び部門にとっての公正な移行に対する支援と密接に関連を持って進めていかねばならない。

 

To accelerate the international transition away from coal, recognising that continued global investment in unabated coal power generation is incompatible with keeping 1.5°C within reach we stress that international investments in unabated coal must stop now and we commit now to an end to new direct government support for unabated international thermal coal power generation by the end of 2021, including through Official Development Assistance, export finance, investment, and financial and trade promotion support. 

石炭から離れるというこの国際的移行を加速させるため、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電への継続した世界的な投資が1.5度を射程の範囲内とし続けることと相容れないことを認識した上で、我々は、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電への国際的な投資をすぐ止めなければならない点を強調し、政府開発援助、輸出金融、投資、金融・貿易促進支援等を通じた、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電への政府による新規の国際的な直接支援の2021年末までの終了に今コミットする。

 

This transition must also be complemented by support to deliver this, including coordinating through the Energy Transition Council. We welcome the work by the Climate Investment Funds (CIFs) and donors plan to commit up to $2 billion in the coming year to its Accelerating the Coal Transition and Integrating Renewable Energy programs. These concessional resources are expected to mobilize up to $10 billion in co-financing, including from the private sector, to support renewable energy deployment in developing and emerging economies.

この移行は、エネルギー移行委員会を通じた調整を含め、これを達成するための支援によって補完されなければならない。我々は、気候投資基金(CIFs)による作業、及び来年最大20億ドルを「石炭からの移行促進」及び「再生可能エネルギーの統合」プログラムに拠出するドナーの計画を歓迎する。開発途上及び新興国・地域における再生可能エネルギーの発展を支援するため、これらの譲許的資金は、民間部門からのものを含む共同融資によって100億ドルまで動員されることが期待されている。

 

We call on other major economies to adopt such commitments and join us in phasing out the most polluting energy sources, and scaling up investment in the technology and infrastructure to facilitate the clean, green transition. 

我々は、その他の主要経済国・地域に対し、こうしたコミットメントを採用するよう求め、また、最も汚染の激しいエネルギー源をフェーズアウトし、クリーンかつグリーンな移行を促進するため技術とインフラへの投資を拡大することについて我々に加わるよう求める。

 

More broadly, we reaffirm our existing commitment to eliminating inefficient fossil fuel subsidies by 2025, and call on all countries to join us, recognising the substantial financial resource this could unlock globally to support the transition and the need to commit to a clear timeline.

より大きい点では、我々は、2025年までに非効率な化石燃料補助金を終了させるとの我々の既存のコミットメントを再確認し、全ての国に対し、これによって移行を支援するために世界的に利用可能となる多くの資金源や明確なタイムラインにコミットする必要性を認識し、我々に加わるよう求める。

 

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