Posted at 2021.11.20 Category : 未分類
雑誌エコノミストは逆張り好き、目新しいテクノロジー好きの面があると思いますが、最新号ではそんなことを味わえる社説が載っていました。短めのものなので読みやすいと思いますが、タイトルにあるように話している内容を知らないと最初の導入部もピンとこないと思います。下記導入部を読んでピンとこない方は最初のZuckerbergによる動画を見てみるとパロディが想像しやすいと思います。
The future of the internet
The metaverse is already here. It’s just not evenly distributed
Nov 17th 2021
“A revolutionary approach on how to connect our world without being super-weird…In the Icelandverse, there’s…skies you can see with your eyeballs, volcanic rocks you can caress, and really big geysers you can observe from a safe distance.” So runs a viral advert designed to lure tourists to Iceland. The target of the parody is Mark Zuckerberg in particular, and Silicon Valley in general, for whom the idea of the “metaverse”—a sort of 3d sequel to today’s two-dimensional internet, in which users work, play, buy and sell inside immersive virtual worlds—has become the latest Next Big Thing.
「革命的なアプローチで世界とつながる。しかもヘンテコにならずに。アイスランドバースでは空を自分の肉眼で見ることができます。火山岩を撫でることができます。大きな間欠泉を安全な距離から眺めることができます」バズっている広告が流れているのは観光客をアイスランドに呼び込むためだ。
パロディの矛先は真っ先にMark Zuckerberg、Silicon Valley全般でもある。メタバースという考えは、いわば今日の二次元のインターネットの3番目の続編で、ユーザが仕事をし、遊び、販売をするのは没入的なバーチャル世界で「次に来る大物」の最新版だ。
それでも文章だけ読んでもピンとこない方は取り上げている動画を見てから読めば文章もわかるでしょう。1週間ほどで100万回以上の再生では世界でバズったというには少なすぎる感じですが、狙いは明白ですね。ただ、こういう文章を理解しようと考えた時、「背景知識」というほど大袈裟じゃないけど予備知識見たいのは重要だと思わされます。ZuckerbergやMetaの動画を知らないとwithout being super-weirdの部分がピンとこなかったりすると思うんですよね。
下記に再度引用しますが、前回このメタバースのことをquixotic questだという厳しい評価の記事を紹介しました。今回のEconomistの方はそのような批判に理解を示しつつも、持っているポテンシャルは無碍にできないと主張しています。
Mark Zuckerberg’s quixotic quest for the Facebook metaverse
The Facebook founder is assailed by scandals and a surging rival in TikTok, yet his total grip on power at the social media behemoth means he can shrug it off and spend billions on a quixotic metaverse quest. Shareholders can do nothing but watch
この社説では2つの論点を挙げてDon't mock ...(〜をばかにするな)と述べています。一つ目は以下の部分。
as computers have become more capable, the experiences that they generate have become richer.
コンピュータの性能が上がれば取り扱うものもレベルアップしてきました。白黒だったのがカラーにそして、動画が普通になっています。そうなると3次元のバーチャルは自然な論理的帰結だと主張します。
次の理由はこちらです。Youtubeや携帯電話など、登場したばかりの頃は揶揄の対象だったではないかというのです。
mockery is an unreliable guide to the future.
もちろんEconomistも結論部分でも以下のように指摘し、手放しで成功を確信しているわけではありませんが、スキャンダル隠しの小手先の対応と見做さない方がいいと冷静に指摘していました。
This does not mean every Silicon Valley brainwave will automatically succeed. Nor does it mean a fully fledged metaverse will arrive overnight
時流に流されないEconomistらしい社説だなと思ったのとIcelandverseのCMが面白かったので紹介させてもらいました。Zuckerbergも80万人ほどの登録者のYoutuberに登場したりしてPRを頑張っていました。。。
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