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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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日本ではエリュシオン

 


映画エリジウムを観てきました。公開直後なので感想とかはなしにしますが、日本だとギリシア語読みに近いエリュシオンと呼ぶようですね。英語のはラテン語読みのようです。ちょくちょく書いていますが、英語学習辞典は文化背景的な事象が手薄で、オックスフォードとマクミランは見出し語になっていませんでした。

(ロングマン)
Elysium also the Elysian Fields literary
a place of complete happiness. According to ancient Greek stories, Elysium is the place where good people go after their death. [= paradise]

(ケンブリッジ)
Elysium
noun [U]
a state of great happiness:
Everything was perfect. She was in Elysium.

(ウィキペディア)
エーリュシオン(古希: Ἠλύσιον, Ēlysion、ラテン語: Elysium)は、ギリシア神話に登場する死後の楽園である。冥界の審判官を務めるラダマンテュスが支配する世界で、神々に愛された英雄たちの魂が暮らすとされる。長母音を省略してエリュシオンとも表記される。


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今回記事にさせていただいたのは、マットデイモンのインタビューと監督の記事がWiredで読めるからです。マットデイモンはサイトでも公開していました。

2013.9.19 THU
未来はコオペレーターたちの手に:マット・デイモンが最新作『エリジウム』を語る
映画『エリジウム』で主人公マックスを演じたハリウッドきっての優等生は、ゲットー化した地球を救うため単身宇宙へと向かうスラムの革命家をどう演じたか。もつ者/もたざる者の格差をどう感じるか。そして、人類の未来をどうみているのか。雑誌『WIRED』VOL.9に掲載しきれなかったインタヴューのほぼすべてを収録したフルヴァージョンでお届け!

ただマットデイモンのインタビューは日本版向けのようでUS版のWiredにはありませんでした。ただ、言っていることは下記のインタビューとかぶっているところがあります。





監督のブロムカンプの記事はサイトでも読めますので、雑誌を買えば付き合わせて読む事ができます。簡単に映画の概要について触れているところを抜粋して紹介します。

BY MARK YARM07.16.136:30 AM
Elysium’s Director Thinks His Hellish Paradise Is Our Future. Let’s Hope He’s Wrong

The year 2154 is somewhat arbitrary, but Blomkamp believes that Earth will someday look a lot like his movie’s dystopian portrayal. He currently places humanity’s odds of survival at 50-50: “The dice are going to be rolled, and either we’re going to end up coming out of this through technological innovation”—leaps in genetic engineering, say, or artificial intelligence—”or we’re going to go down the road of a Malthusian catastrophe.” That path leads to human extinction or, on the sunnier side, a return to the Dark Ages.

Recently Blomkamp has been leaning toward Malthusian catastrophe. As the car rolls west along LA’s Miracle Mile, he holds forth on just a few of the topics that engross him: overpopulation, pathogens, nukes; how America’s hegemony is slowly eroding en route to a “third world deathbed.” All this without a hint of gloom. He is capable of compartmentalizing these bleak visions, and right now he’s in his default mood: “slightly upbeat,” as he puts it.

But Blomkamp insists Elysium isn’t some sort of filmic Paul Krugman op-ed piece. It’s important for him that his movies grapple with things that matter, in this case economic disparity, immigration, health care, corporate greed. But he disdains prescription-happy “message” movies—that’s what documentaries are for, he says—and intends Elysium to be first and foremost a mass-appeal, summer popcorn flick. Allegory, satire, and dark humor interest him; providing pat answers to society’s woes does not. “Anybody who thinks they can change the world by making films,” he says, “is sorely mistaken.”

日本語訳が必要な方は是非とも雑誌を買っていただくとして、翻訳について気になったところを一点取り上げます。以下の部分を日本語版と見比べてみます。

Recently Blomkamp has been leaning toward Malthusian catastrophe.

このところブロムカンプは、人類が大きな破滅へ向かっているという考えに傾いている。

Malthusian catastropheを「マルサス主義の破滅」と訳しても普通の読者はピンとこないですから、「大きな破滅」と訳した方が分かりやすいかもしれません。細かいことを言えば、Malthusianという表現は破滅の大きさではなく、破滅の仕方に力点が置かれているような気がしますが。。。

「マルサス主義の」という訳しか載せていない英和辞典がほとんどの中、さすが大辞典は違います。以下のようにどのような破滅を招くのか書いてくれています。

Malthusianism-ランダムハウス英語大辞典
マルサス主義[学説]:食糧の増産が算術級数的であるのに対し人口の増加は幾何級数的であるから,戦争・疫病・飢饉(ききん)などが人口を減少させるか,人口の増加が抑制されないかぎり,食糧不足に至るとする説.

ロングマンやオックスフォードの学習英英辞典でも丁寧に説明してくれているのですから、英和辞典も一工夫欲しいところです。

(ロングマン)
Malthus, Thomas
(1766-1834) a British economist who studied population growth. He is famous for his opinion that, if the world's population was not controlled by disease, wars, or by sexual restraint, it would grow faster than the world's food supply.
—Malthusian adjective

(オックスフォード)
Malthusian ADJECTIVE
related to the theory of Thomas Malthus that, since populations naturally grow faster than the supply of food, failure to control their growth leads to disaster


「人口爆発」「資源不足」「食糧不足」というのは、現実味のある問題として考えられ始めていますから、このような映画も生まれるのでしょう。タブー承知で書かせてもらえば、「間引き」という誘惑に人類は勝てるのか、ついつい考えてしまいます。自分はマルサスのような悲観論者ではありませんが、倫理や道徳さえ脇にやれば、一番簡単な解決法になってしまいます。現に、日本でも「おしん」の世界のような身売りみたいなものは、昭和初期まであったんですから。。。

この映画はそれほど悲観的なのではないのでご安心を。
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