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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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ドラゴンよりTOEIC

 
英語を仕事で使う社会人が英語学習する場合には、受験英語よりもTOEICの学習を薦めたくなるのは、TOEICの方が3000語程度の基本語で、しかも自然な英語が学べるという点にあります。

ドラゴン竹岡先生を信奉している方がいらっしゃる中で、彼をけなすのも気が引けるのですが、なんか彼は英語のリズムが身についていない人のような気がするんです。語源、イディオムのような知識偏重型なのは個人のスタイルといえるかもしれませんが、彼の英作文の本は受験構文の知識を当てはめているだけのはっきり言って不自然な英語なので、彼の英作文の本を学ぶよりは、TOEICのパート2やパート5の短文の瞬間英作文を学んだ方がよいでしょう。仕事で使う自然な英文の宝庫がTOEICという点は強調しても強調しきれないと思っています。

基礎作りと言う点で、まずは自然で、汎用性の高い文を学ぶというのは出発点としては効率的な方法だと思いますし、そのような文を学べるTOEICの有用性は高いと信じています。

TOEICは自然な英語だという主張をさせていただくためにもうひとつ例をあげさせてもらいます。とても勉強になる、あるブログで取り上げられていたものです。

one of the most highly (regarded) performing arts groups


まず、highly regardedは自然な表現かについてですが、。highlyを引いてみると、オックスフォードにはありませんでしたが、マクミランやロングマンでコロケーションとして紹介されているほどですから、自然な結び付きと言えるのではないでしょうか。

(マクミラン)
2 used for saying that someone or something is considered to be very good or very important
She has often said how highly she values your friendship.
highly regarded/respected/valued: a highly valued member of the staff
He is very highly regarded by his fellow musicians.


(ロングマン)
5 if you think highly of someone or something, you think they are very good and you admire them
think/speak highly of somebody
I've always thought very highly of Michael.
a highly regarded author


highly regarded performing arts groupsという名詞句の表現について、さすがにこのままだとヒット数は少ないのですが、performing artsを入れ替え可能な形にするために*をつけてグーグル検索してみました。単数形と複数形で調べたのですが、複数形で調べて最初にヒットした用例がone of the Middle East's most highly-regarded medical groupsと出題されたのとほぼ同じ形でした。ヒット数もこれなら大丈夫だろという数がでていますね。

"highly regarded * groups"
約 51,000,000 件 (0.35 秒)

one of the Middle East's most highly-regarded medical groups
one of the most highly regarded care home groups.
highly regarded research groups
Internationally highly regarded research groups
highly regarded and effective groups


"highly regarded * group"
約 121,000,000 件 (0.22 秒)

Highly Regarded Restaurant Group
highly regarded national Group,
highly regarded medical group
highly regarded manpower recruitment group
highly regarded FMCG manufacturing group


検索結果にあったInternationally highly regarded research groupsのInternationally highlyのように副詞が連続するものもTOEICで高得点者向けに出題してみたくなりますね。

highly regarded performing arts groupsに関してはregarded performingと分詞が続く感じで嫌らしい感じにしあげていますが、impressedという意味的に近い感じるのする誤答の選択肢も入れてきているといころも嫌らしいですね。

ただ、impressedに関しては、名詞を修飾する以下のように使われることが多いので、中村澄子先生風に言えば、英語にたくさん触れている人にとってはおかしいと感じ取れたのではないでしょうか。

be impressed by …
be impressed with …

仕事で使う表現はカジュアルすぎてはいけません。そのへんの加減は普通の英語学習者にとっては難しいものですので、ビジネスで安心して使える汎用性の高い、基本表現が学べる素材としてのTOEICはありがたい存在です。TOEICはそのような視点でもっと評価されてもらいたいと思います。


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Comment

ご無沙汰しております。

Yutaさん、ご無沙汰しております。

ブログ復活なされてずっと拝見はしていたのですが、
TOEICネタが原理主義時代と比較して少なくなられたので、
コメントするタイミングを逸してました。スミマセン。

one of the most highly (regarded) performing arts groups

これって、YOJI Schneiderさんの英語のベンキャウ。で
取り上げられてたやつですよね?

最初、僕が思ったのは、悪問なのこれ?って疑問でした。

highly (regarded) ってのが、どこかの問題集で見たことがあった気がしたのと、
スラッシュで区切れば、↓の感じで

highly (regarded) / performing arts groups

performing arts groupsって語彙があるのかどうか知りませんでしたが、
(regarded) いれて、何となくしっくりきたので、特段問題を解いている時は何も感じませんでしたw

それはそうと、Yutaさんが検索された結果で、
\\\"highly regarded * group\\\"
約 121,000,000 件 (0.22 秒)
これだけ出てくるのであれば、この問題の文章は自然な表現なんでしょうね。


僕のようなTOEICをメインで学習している学習者には、\\\"仕事で使う自然な英文の宝庫がTOEICという点は強調しても強調しきれないと思っています。\\\"というのは、うれしいお言葉です。


P.S.
ところで、公式実戦1000は購入されました?

2013.02.23 | DIO[URL] | Edit

Re: ご無沙汰しております。

お久しぶりです。コメントありがとうございます。
DIOさんがブログをされていれば、真っ先にごあいさつに伺ったのですが。。。
k2さんのブログでのコメントも拝見させていただきました。どうもありがとうございます。

TOEICネタの方は他のブロガーの方々が書かれていらっしゃることですから、取り上げられることの少ない「生英語」とやらを意識して書くようにしています。どちらもバランス良くというのが私の信条ですので。。。

公式実践1000はまだ購入していません。PREP BOOKの再編集というのは本当なんですか? 買ってしまうとテキストデ―タ化して分析したくなりますので、ゴールデンウィークあたりに時間的余裕があれば買おうかと思っています。

DIOさんがご指摘されているブログで間違いありません。
まず分かっていただきたいのは、大変勉強になるブログであることは間違いない点です。
あの問題についての見解は自分とは違うものだったので、記事にさせていただきました。DIOさんがコメントされていなかったら、自分がコメントしていたことでしょう。

私の意見は以下の2点です
1)highly regarded は自然な表現である→本記事で触れました。

2)TOEIC的にはむしろ良問の部類に入る
DIOさんがスラッシュを区切って解かれたように、問題部分の前後だけではなく、少し大きな視点で意味のかたまりを理解してないと正解を選べずらいようになっているので、自分としては良問だと感じたのですよね。

(副詞+形容分詞)(複合名詞(形容分詞+名詞+名詞))となっているので、初学者にとっては、どこで区切っていいのか、何が何を修飾しているのか混乱してしまいやすかったかもしれません。今回は語彙問題でしたが、regardの活用形を選ばせる問題にしても面白かったのではないかと思います。

TOEICに対する建設的批判はどんどんすべきだと思いますが、根拠のない批判、的外れに思える批判は、今回のDIOさんのように、TOEIC愛好家たちの方々がしっかり対応していって欲しいですね。

しつこいですが、英語学習的にも、TOEIC学習的にも大変良心的で、私自身も勉強になるブログだと思っておりますので、全否定するような意図は全くないことをご理解ください。

おまけ)
performing arts groupは幅広い言葉で、さまざまな芸術パフォーマンスを指すのではないかとは思いますが、須藤元気さんのWORLD ORDERなんかはperforming arts groupと言ってもいいんじゃないでしょうか。

google検索してみると以下のように紹介しているブログがありました。

I’ve sung the praises of the Genki Sudo’s performance art group World Order in this space before. After watching the following video, I continue to do so. The lads go on a peace mission. Take a look at Permanent Revolution.
http://www.patheos.com/blogs/yimcatholic/2012/11/world-order-does-it-again.html

performing arts groupとperforming art groupの違いはよく分かりません。artsが複数形になるとなんか変わるのでしょうか?

2013.02.23 | Yuta[URL] | Edit

No Title

>PREP BOOKの再編集というのは本当なんですか?

本当です。
今TEST08の途中ですが、PREP BOOKの全問題について、恐らく入っていると思われます。
(1問1問照合したわけではないので、記憶によるところですが)
ただ、未公開の新問も結構入っていると思います。

YOJI Schneiderさんのブログは、僕もYutaさん同様、すごくためになる、勉強になるブログだと思っております。それ以上に面白いです、あの方。
教えている学生に人気があるのもわかる気がします。

>須藤元気さんのWORLD ORDERなんかはperforming arts groupと言ってもいいんじゃないでしょうか。

なるほど。
僕は問題をといている時は、中国雑技団みたいなもん?と思ってました。
WORLD ORDERといわれて、ピンときました。
彼らの動画のNewYork編が好きで、たまに思い出したらYoutubeでみてます。

>performing arts groupとperforming art groupの違いはよく分かりません。artsが複数形になるとなんか変わるのでしょうか?

Yutaさんにわからないものが、僕が分かるはずもないですw

今後ともよろしくお願い致します。

2013.02.23 | DIO[URL] | Edit

Re: No Title

情報ありがとうございました。模試形式で問題数が揃っている、未公開の新問が入っているということですから買いたくなってきました。

YOJI Schneiderさんのブログのセンスは最高ですね。真似しようとしても真似できるものではありません。人気が出るのも当然でしょうね。TEXさんのユーモアとはまた違った味わいですので、是非ともTOEIC対策書を出してもらいたいですね。買う側としてはいろいろな人がいたほうがいいですから。

自分はWORLD ORDERの2011年マイクロソフト主催WPC2011のオープニ­ングイベントを見てました(単に検索上位というだけの理由なんですが(汗))。NewYork編もいいですね。ついつい何度も見てしまいます。

ちなみに、中国雑技団はcircusとかacrobaticsになるようですね。日本語の方が味がある感じがします(笑) 

This acrobatics show is performed by Shanghai Magic Troupe and New Shanghai Circus Troupe. This is the first team who performed acrobatics in Broadway Stage of USA from China.
http://www.shanghaiacrobaticshow.com/baiyulan-theater.htm

こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。

2013.02.24 | Yuta[URL] | Edit

リズム感のない英語

Yutaさん、こんにちは。
竹岡氏の英作文の本は入試で減点されないための参考書だと思います。作問者は意図的に使って欲しい構文や表現を想定したうえで出題します。そして採点するときは、厳密な採点基準を設定し、それに基づいて採点します。

つまり入試で求められているのは、出題者が思い描いた構文や文法事項を再現できたか?ということなんです。そこに表現の奥行やましてやリズム感のある英語を再現するのは極めて難しいです。

ある意味、竹岡氏は大学受験の英作文で求められている“英語力”を受験生がつけることができるように、忠実に参考書を作っているのです。それが結果的にリズム感のない英語になっているのは致し方がないかもしれません。土俵が明らかに違いすぎるんです。
例えば、佐々木高政氏のように膨大な量の文献や新聞や雑誌を読みそこにある表現しか使わないような立派な著者もいますが…。

2013.02.24 | k2[URL] | Edit

Re: リズム感のない英語

k2さん、コメントありがとうございます。

>竹岡氏の英作文の本は入試で減点されないための参考書だと思います。
そういう事情があることを理解していましたので、「英語を仕事で使う社会人が英語学習する場合には」と条件付きで書かせていただきました。受験をどうすべきかではなく、仕事で英語を使う際には減点される、されないではなく、しっかりと相手に伝えないといけません。そういう問題意識から書かせていただきました。リズムが悪いというレベルではなく、相手に伝わらない英語ではないかと思っているので批判的に書きました。

お客とのやり取り、部内でのやり取り、英語、日本語を問わずクリアで誤解のないコミュニケーションをしていくのは本当に大変です。そこで求められているのは「構文や表現」の知識とやらではないのです。基本的な語を使って、こちらの要求を誤解のないように伝える、そういうレベルもクリアできていないのが日本の会社の現状ではないかと思っています。「TOEICなんかさ~」と批判する前に、TOEICレベルの英語を自由に使いこなせるようにならないとお話にならないんですよ。

>土俵が明らかに違いすぎるんです。
恐らくこのブログの読者は受験生ではなく、社会人がほとんどだろうという想定の元、少し乱暴に言い切る形で書いてしまいましたが、竹岡先生は英語を読んでいる習慣がある人には思えないのであのように批判的に書かせてもらいました。AERA EnglishでJapan Timesを読んでいるというレベルの低いことを鼻高々に語っていましたので、センスない人だなと思っていたんですよね。

日本の英語教育界がどうこうというのよりも、しっかりとTimeやNew Yorkerが読める、PBSのNews Hourなどを見て理解できる、そういう人がいないとしよーもないと思っています。日本の英語教育界に期待できない事は分かっていますから、気合のある人が独学でどんどん深く学べるトレンドを作っていきたいというのが自分の方針です。そういう読者に語りかけているのであって、現場でご苦労されているk2さんのような英語教師を批判する意図はないことをご理解ください。

ただ、教えるのに都合のよい、成績をつけるのに都合のよい問題を優先させる態度は、むしろ、しっかりとした英語を教えることを邪魔していないか、生徒のためになっていないのではないかと疑問を呈したい気もします。ただこれはk、2さんのような英語教師が取組むべき問題なのかもしれません。


2013.02.24 | Yuta[URL] | Edit

相手に伝わらない英語

Yutaさん、ご指導ありがとうございます。

確かに受験の際につめこんだ表現をALTに使うと、よく首をかしげていました。つまり相手に伝わらない英語だったわけです。一方、TOEICで培った表現は面白いくらい伝わりました。もちろん相手の応対の際の英語もこちらは自然に理解できます。

>基本的な語を使って、こちらの要求を誤解のないように伝える

重箱の隅をつつくような英文法を学習する前にもっとやることがあるということだと思います。中学校で習う基本単語を不規則活用を含めて使いこなせる高校生は限りなく0に近いのが実情です。

このYutaさんのコメントを読んでいて以前に、Yutaさんが構文暗唱重視で英語を勉強することの弊害についてコメントをいただいたのを思い出しました。

>ただ、教えるのに都合のよい、成績をつけるのに都合のよい問題を優先させる態度は、むしろ、しっかりとした英語を教えることを邪魔していないか、生徒のためになっていないのではないかと疑問を呈したい気もします。

このことに関しては肝に銘じなければなりません。少なくとも相手に伝わる英語を教えるという点で邪魔しています。あくまでも入試や試験のためだけの、さらに採点者の都合が生徒のためになっていないと言い切れてしまいます。入試問題の採点をしていた時に感じた違和感が明らかになりました。

これからはますます何をもって一定水準の英語力とするかというのは重要な問題になりますね。

TOEICの英語がいかにクリアで誤解のない表現であり、入試で問われている英作文がいかにその対極にあるかということを認識しました。いつも真摯なコメントをありがとうございます。

2013.02.24 | k2[URL] | Edit

Re: 相手に伝わらない英語

k2さん、
返信ありがとうございます。前回のコメント最後の部分のお名前のタイポ失礼しました。

k2さんは、現状を丁寧に説明してくださっただけなのに、少し感情的に反応してしまったかもしれません、すみませんでした。入試を含めた教育の在り方に関しては、一人の力でどうこうすることはできませんので、難しい部分もあると思います。

>構文暗唱重視で英語を勉強することの弊害について
相手あっての英語というのがとかく忘れられがちです。会社の英語に関して言えば、今いるところは、翻訳・通訳にしても単に資料を訳せばよいというのではなく、日本人なら日本人相手に伝わりやすいようにアレンジして欲しいという感じのことがもとめられるようになっています。新しいブログでは積極的に相手の文化や背景知識の重要性などを語っているのも、誤解のないコミュニケーションには不可欠だと考えているからです。


>中学校で習う基本単語を不規則活用を含めて使いこなせる高校生は限りなく0に近いのが実情です。
中堅大学のTOEICスコア200~400の学生のクラスとの実状を1,2年伺っていたことがありますので、TOEICでさえ難しいのが現状もある程度理解しているつもりです。

>これからはますます何をもって一定水準の英語力とするかというのは重要な問題になりますね。
難しい問題ですよね。私の立場としてはざっくり二分しています。

武器としての英語)EconomistやNew Yorkerなどを読めるレベル。
ミニマムとしての英語)TOEIC(基本語3000)レベルが使いこなせる

英語で何とかしようとしている人以外は「ミニマムとしての英語」を優先させるべきだと考えていますが、それすらも習得が難しいのが現状ですものね。

そういうのを理解していながらも、資格の先の英語の存在、単に難しいとか、使えるとかいう視点ではなく、そこに世界があること、良いも悪いも存在している世界があること、これからどうなるか分からない不確実性を含んだ世界があること、そういうのを英語のメディアの記事や本を通じでご紹介できたらいいなと思いながら、新しいブログを書かせてもらっています。

こちらこそ、いつも丁寧に対応してくださりありがとうございます。k2さんとは分野は違いますが、より良い方向に向かえるようにお互い頑張っていきたいですね。

2013.02.24 | Yuta[URL] | Edit

    
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