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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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喜ばしいニュースに水を差すのは本意ではないのですが、やはり冷静にニュース価値というのを捉えることが「グローバル化」とやらを望むなら必要になってくるのではないでしょうか。

来年の注目は「iPS臨床」 英科学誌ネイチャー、理研の高橋氏選ぶ
2013.12.19 03:00 共同通信

 英科学誌ネイチャーは「来年注目の5人」に、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使い、目の網膜を再生する臨床研究を進めている理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代プロジェクトリーダーを選んだ。19日付の同誌で発表した。

 同誌は5人のうち、高橋氏を1番手に挙げ「iPS細胞で初めての臨床研究になるかもしれない」と紹介した。高橋氏は「大変光栄で、責任重大と感じる。多くの方に喜んでもらえるよう緩まずプロジェクトを進めていく」と話している。

このような記事を読むと、あたかもNatureが大々的に高橋さんが選ばれたような印象ですが、下記に記事のリンクを貼ったように本文はたったの34語なんですよね。

Ones to watch in 2014
Masayo Takahashi, RIKEN Center for Developmental Biology
Induced pluripotent stem cells could get their first test in the clinic. Using cells derived from patients, Takahashi plans to create sheets of retinal cells to treat macular degeneration, a common cause of blindness.


それもそのはず、以下の記事タイトルをみて分かるようにメインテーマは2013年の今年活躍した科学者を紹介するものだったのです。

NATURE | NEWS FEATURE

365 days: Nature's 10
Ten people who mattered this year.
18 December 2013

2013年に活躍した10人の科学者については5078語以上も費やして丁寧に紹介していますが、Five to watch 2014という「来年注目の5人」は200語ほどしかないんです。2013年に活躍した人には一人に500語以上費やしていますから、「来年注目の5人」の紹介はサイドラインにしか過ぎないことが分かります。

FENG ZHANG: DNA’s master editor
Borrowing from bacteria, a biologist helps to create a powerful tool for customizing DNA.

By Daniel Cressey

Words checked = [605]
Words in Oxford 3000™ = [81%]

******

TANIA SIMONCELLI: Gene patent foe
A US science-policy expert fought to keep genes open to all.

By Heidi Ledford
Words checked = [505]
Words in Oxford 3000™ = [84%]


きっかけとして日本人が選ばれたことを話題にするのはいいですが、それだけではこの記事を理解したことにならないですよね。いつまで発展途上国のような報道をしているのかという批判するのは簡単ですが、少なくとも英語を学んでいる我々は全体像を掴んで学べるようにしたいですね。
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