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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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英語学習者が嫉妬する人が来日

 


英語で作品を発表して評価される、これこそ英語学習者にとって究極の成果といってよいでしょう。普通の英語学習者にとっても、松本亨や松本道弘も成し遂げていないことを軽々とやってのけた作家が来日します。

(英語版Wikipedia抜粋)
As an accomplished fiction writer who learned English as an adult, Hemon has some similarities to Joseph Conrad, which he acknowledges through allusion in The Question of Bruno, though he is most frequently compared to Vladimir Nabokov.[5] All of his stories deal in some way with the Yugoslav wars, Bosnia, or Chicago, but they vary substantially in genre.

前のブログで紹介させていただいたボスニア出身の作家アレクサンダル・ヘモンが来週に開幕する東京国際文芸フェスティバルに参加するようです。紀伊国屋新宿本店でもトークショーを実施するようです。

東京国際文芸フェスティバル 2014オープニング!
文芸フェス2014開幕!
会期 :2月28日(金)
時間 :18:30~21:30(開場18:00)
会場 :紀伊國屋サザンシアター
出演者 :ジュノ・ディアス、本仮屋ユイカ、市川真人、西加奈子、松家仁之、ネイサン・イングランダー、 アレクサンダル・ヘモン、エトガル・ケレット、他


動画で一緒にトークショーをしているのはゲイリー・シュタインガート。最近Little Failureという自伝を出したのでTimeにも登場していましたね。

スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリースーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー
(2013/10/25)
ゲイリー・シュタインガート

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アレクサンダル・ヘモンの来日は、昨年暮れに『愛と障害』の翻訳が出版されたので実現されたのでしょうか。


愛と障害 (エクス・リブリス)愛と障害 (エクス・リブリス)
(2013/12/21)
アレクサンダル・ヘモン

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(『愛と障害』の案内文)
思春期のほろ苦い思い出、移住先のアメリカでの奇妙な日々、家族と失われた故郷への思い……「ナボコフの再来」と称されるボスニア出身の英語作家による、〈反〉自伝的な連作短篇集。

「外では、震える光の筋が白内障の月へと伸びていた。僕の心臓は「天国への階段」のブリッジを奏でていたが、血管の轟音の向こうには、しびれた手足の向こうには、冷たく汗ばむ肌の向こうには、おだやかな流れがあって、その流れに運ばれて、僕はかつて僕だったすべてから遠ざかっていた。」(「天国への階段」より)

「ユーモラスで温かな描写のなかに、小説を書くとはなにか、物語を語るとはなにか、真実は本当に真実なのかといった問いを巧みに織りこんで、幾層にもわたる読みごたえのある作品になっている。この「知」と「情」の絶妙なバランスが、ヘモンの大きな魅力だ。」(「訳者あとがき」より)

サラエヴォに生まれ、ユーゴ紛争を機にアメリカに移住した語り手の、思春期のほろ苦い思い出、家族と失われた故郷への思い……『ノーホエア・マン』で注目を浴びた鬼才による、待望の最新連作短篇集。
十六歳の主人公は、下級外交官の父の任地ザイールで家族とひと夏を過ごす。上階にはスピネッリというアメリカ人が住んでいて、真夜中にレッド・ツェッペリンの「天国への階段」に合わせてドラムを叩くという悪癖があった。(「天国への階段」)
二十代の頃、「僕」は詩を志し、ノートに青臭い詩を書きためていた。ユーゴ紛争前、詩人の集まるカフェでムハンマド・Dという詩人に出会う。詩は認められなかったが、彼と仲間たちに気に入られ、なぜか「指揮者」というあだ名で呼ばれるようになる。(「指揮者」)
ユーゴ紛争終結後、作家として成功しつつあった主人公は、サラエヴォの旧居を久しぶりに訪れる。アメリカ大使館のレセプションに招かれ、ピュリッツァー賞作家に出会うが、酔った勢いで彼を両親のいる自宅に招いてしまう。(「苦しみの高貴な真実」)
ユーモラスで温かな描写のなかに、小説を書くとはなにか、物語るとはなにか、真実は本当に真実なのかといった問いが巧みに織りこまれている。虚実の皮膜を凝視する、八つの物語。




下記のウエブサイトの記事で外国語で書くことについて答えています。彼にとっては、読むことが書く力を養成したと語っています。

Author Aleksandar Hemon Is Better Than You at Soccer
By Emily Gogolak Thu., Mar. 28 2013 at 1:41 PM

Something that fascinates me about your life and your writing is your relationship with the English language. How do you feel working in the tradition of Kafka, Nabakov, Celan, Conrad, Beckett, etc., to be a writer writing in a foreign tongue?

There is a tradition of people writing in English as a second language, and that tradition is getting bigger and more expansive by the day, because there's a vast number of people writing in English who learned it as adults, as I did. But to write in any language, it has to be part of your subconscious mind. You cannot translate. For whatever reason in the '90s, the English language entered in my subconscious mind and it has stayed there. I am bilingual fully, where I don't know what language I am thinking in or dreaming in. Right now I am talking to you in English, but right after this I am going to talk with a friend of mine in Bosnia. The language will be different, but it will be my same mind. It took a little to get to that in the '90s. The main means of doing that was through reading, just as it is in one's native language. To acquire a language for writing, you acquire it from books. It's not just talking to your friends and family and reading newspapers and watching television. It comes from books themselves, and the language and the tradition of the literature you absorb. I feel English is mine. It is my language. I'm not adrift in it. I don't have to apologize or ask anyone permission for writing in it.

本を読む、文学を読むということが英語学習者にとっては不人気ですが、本を読めないと物語を書く力はつかないかもしれません。

To acquire a language for writing, you acquire it from books. It's not just talking to your friends and family and reading newspapers and watching television.(書くための言語力をつけるには、読書から身につけます。友達や家族と話すことでも、新聞を読むことでも、テレビを見ることでもないのです)
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