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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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Essays in Idleness -1-

 
先ほどの展覧会で『徒然草』には芸を身につけることについて取り上げているものがありました。備忘録として、このブログでもいくつか書き留めておこうと思います。『徒然草』は長さも短めのものが多いので取っ付きやすいですね。古文と現代文はこちらのサイトから引用させていただきました。

[古文]
第150段:能をつかんとする人、『よくせざらんほどは、なまじひに人に知られじ。うちうちよく習ひ得て、さし出でたらんこそ、いと心にくからめ』と常に言ふめれど、かく言ふ人、一芸も習ひ得ることなし。

未だ堅固かたほなるより、上手の中に交りて、毀り笑はるるにも恥ぢず、つれなく過ぎて嗜む人、天性、その骨なけれども、道になづまず、濫りにせずして、年を送れば、堪能の嗜まざるよりは、終に上手の位に至り、徳たけ、人に許されて、双なき名を得る事なり。

天下のものの上手といへども、始めは、不堪(ふかん)の聞えもあり、無下の瑕瑾(かきん)もありき。されども、その人、道の掟正しく、これを重くして、放埒せざれば、世の博士にて、万人の師となる事、諸道変るべからず。

(ドナルドキーン訳)
A man who is trying to learn some art is apt to say, "I Won’t
rush things and tell people I am practicing while I am still
a beginner. I'll study by myself, and only when I have mastered the art will I perform before people. How impressed
they'll be then!"
People who speak in this fashion will never learn any art.
The man who, even while still a novice, mixes with the experts, not ashamed of their harsh comments or ridicule, and
who devotedly persists at his practice, unruffled by criticism,
will neither become stultified in his art nor careless with it.
Though he may lack natural gifts, he will with the passage
of the years outstrip the man who coasts on his endowments,
and in the end will attain the highest degree of skill, acquire
authority in his art and the recognition of the public, and
win an unequaled reputation.


The performers who now rank as the most skilled in the
country were at the beginning considered incompetent, and, indeed, had shocking faults. However, by faithfully maintaining the principles of their art and holding
them in honor, rather than indulging in their own fancies,
they have become paragons of the age and teachers for all.'
This surely holds true for every art.

[現代語訳]
芸能を習得しようとする人は、『上手くできないうちは、できるだけ人に知られないようにして、こっそり練習して上手くできるようになってから、人前に出ることが恥ずかしくない』といつも言うものだが、このように言う人は、一芸といえども習得することはできない。

まだ一向に技芸も知らないうちから、上手な先達の中に交じって、怒られようが笑われようが恥じる事もなく、平気で過ごして修練に励める者だけが芸を習得する。天性の才能・素質なんかなくても、芸能において停滞せず、自分勝手なやり方をせずに、修練の年月を過ごせば、器用で天性の才能に恵まれている人よりも、遂に技芸が上手な域に達して、人徳も高まり人から認められるようになり、並びなき名声を得ることにもなる。

天下の芸能の名人でも、最初は無能と言われたり、酷く恥ずかしい思いもしているものだ。しかし、名人はその道の教えを守って、これを尊重し無茶をしなかったので、その道の名人となり万人の師匠にもなれたのである。これは、どの道においても変わらないことである。
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