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Uncharted Territory

自分が読んで興味深く感じた英文記事を中心に取り上げる予定です

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Essays in Idleness -2-

 
先ほどの展覧会で『徒然草』には芸を身につけることについて取り上げているものがありました。備忘録として、このブログでもいくつか書き留めておこうと思います。『徒然草』は長さも短めのものが多いので取っ付きやすいですね。古文と現代文はこちらのサイトから引用させていただきました。

[古文]
第92段:或人、弓射る事を習ふに、諸矢(もろや)をたばさみて的に向ふ。師の云はく、『初心の人、二つの矢を持つ事なかれ。後の矢を頼みて、始めの矢に等閑の心あり。毎度、ただ、得失なく、この一矢に定むべしと思へ』と云ふ。わづかに二つの矢、師の前にて一つをおろかにせんと思はんや。懈怠の心、みづから知らずといへども、師これを知る。この戒め、万事にわたるべし。

道を学する人、夕には朝あらん事を思ひ、朝には夕あらん事を思ひて、重ねてねんごろに修せんことを期す。況んや(いわんや)、一刹那の中において、懈怠の心ある事を知らんや。何ぞ、ただ今の一念において、直ちにする事の甚だ難き。

(ドナルドキーン訳)
A certain man who was learning to shoot a bow aimed at
the target with two arrows in his hand. His teacher “A
beginner should not hold two arrows. It will make him rely
on the second arrow and be careless with the first. Each time
you shoot you should think not of hitting or missing the tar-
get but of making this one the decisive arrow." I wonder if
anyone with only two arrows would be careless with one of
them in the presence of his teacher. But though the pupil is
himself unaware of any carelessness, the teacher will notice
it. This caution applies to all things.

A man studying some branch of learning thinks at night
that he has the next day before him, and in the morning that
he will have time that night; he plans in this way always to study more diligently at some future time. How much harder
it is to perceive the laziness of mind that arises in an instant
Why should it be so difficult to do something now in the
present moment

[現代語訳]
ある人が弓を射る技術を習い、二本の矢を手に挟んで的に向かっていく。これを見た弓の師匠が言った。『初心者は、二本の矢を持ってはならない。後の矢を頼りにして、始めの矢を適当にする心が生まれる。何回も的に当たるか当たらないかを考えるのではなく、いつもこの一矢で決めると思え』と。わずかに二本の矢、師匠の前で無駄にしようなどと思うものか。緩んだ緊張感のない心は、自分では気がつかなくても、師はそれを知っている。この戒めは、万事に及ぶものだ。

仏道を学ぶ者は、夕方には明日の朝があるさと思い、朝には夕方があるさと思って、何度も繰り返してしっかり修行しようとするものだ。どうして、僅かな瞬間の中で、怠けた心のある事など知ることができるだろうか。どうして、今この瞬間の一念(意志)によって、すぐにやろうとする事がこんなにも難しいのだろうか。
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