Posted at 2013.03.06 Category : 未分類
「英語は英語で理解する」これが一つの目標であることは理解しますが、だからと言って日本語をおろそかにしていいということにはならないと思います。TOEICの教材では、お客様向けの日本語の電子メールではぜったいに使わない言葉使いが「和訳」として氾濫しています。
TOEICの勉強は翻訳の勉強ではないからと、いい加減な日本語ですませがちです。教材の和訳は日本語というよりも、英文の構造を示す補助の役割という感じです。しかし、日本語で言うならこういうだろうところまで考えることは以下の「やまと言葉(自分の言葉やイメージ)にリンクさせて聞き取っていく」にもつながり自由に使いこなす一助になるのではないかと思うんです。
聞き取りのための究極のビジョン
常に英語構文を意識しながら、
英語をより大きな「かたまり」でとらえ
できるだけ文頭から
やまと言葉(自分の言葉やイメージ)にリンクさせて聞き取っていく
4.「やまと言葉(自分の言葉やイメージ)」にリンクさせて聞き取る
直訳では頭にパッとイメージが湧きにくいところや、自分の日本語的発想やイメージと違っていて頭に残らないようなところは、直訳や辞書的な硬い理解を一歩こえて、「要は何を言ってるんだろう」「日本人なら、どう言うところだろう」などと自分で分析し、より頭に残りやすい言葉やイメージで即座に意味がとれるように工夫しておきます。これは、普段から新しい表現を覚えるときにも行なうべきステップです。大きなかたまりで、かつ、このようにイメージと即座にリンクできる表現の持ち駒が増えれば、聞き取り力は飛躍的に伸びます。
まあ、自分は翻訳・通訳の人間なのでバイアスがかかっているのかもしれませんが、しっかりとした「和訳」をすることは、実際に英文を書くさいに助けとなるのではないかという視点から少しだけ実践したいと思います。
以下は『読解特急4ビジネス文書編』のQ97-100にあった製薬会社の社員が医者にアンケート調査を依頼するメールから抜粋したものです。
Your participation in the study will assist us in our efforts to improve our products.
あなたの調査へのご協力は、当社製品を改善するためのわれわれの努力を助けることになります。
この訳は、英語の構造を示しながらも日本語としてもできる限り自然な表現にしようとされています。ただ、教材であるので英語の理解を優先させているためかそれほど踏みこんで変えるようなことはしていません。
でも、日本語で依頼のメールを書く時「あなたの調査へのご協力」とか「われわれの努力を助ける」とかはあまりみかけませんよね。ということで、ちょっと踏み込んで自分が日本語でメールをするならどういう風にするかという視点からちょっと踏み込んで変えてみます。言い訳ぽいですが、このあたりは趣味が分かれるので、絶対の正解というのはなくなるでしょう。
(Yutaなりの英語=日本語等価メッセージ)
Your participation in the study will assist us in our efforts to improve our products.
先生にご協力いただきます調査を、よりよい製品づくりに役立てていきたいと思います。
先生にご参加いただきます調査を参考に、われわれは製品の改善に努めてまいります。
assist usとかhelp usとかいった表現は英語でよく使われるのですが、日本語にしづらいですね。ですから自分なりに大きくアレンジしてしまっています。また、effortは「努力」としてしまいがちですが、このような文脈でしたら、「活動」「取り組み」としてしまっていいのではと思います。
(英和ウィズダム)
effort
3(目的達成のため集団で行い一連の努力を伴う)活動, 作業, 仕事(しばしば名詞の後で複合語的に)
a relief [rescue] effort 救出作業
a concerted [group, joint] effort 協力[集団]活動.
(英辞郎)
It is important to continue with our efforts.
活動を続けることが重要なのです。
Our research meshed with emergent efforts and interest from the pharmaceutical industry in technology to harvest common terms and relationships from unstructured text and databases to provide a "map" of the implicit semantics shared in and across domains.
私たちの研究は、製薬業界の技術面での新しい取り組み、関心とぴったり符合しています。構造化されていないテキストやデータベースから、共通の専門用語や関連性を掘り出し、一ドメインの中で、あるいは複数のドメインの間で共有される暗黙的セマンティックスの「地図」を提供することを目標としています。◆【出典】英文:Science Commons、和訳:サイエンス・コモンズ翻訳プロジェクト◆【License】CC BY 3.0
しっかり落とし込む作業は手間がかかるんですが、これは自分のシチュエーションに落とし込むことにつながるので、適切なシチュエーションでの適切な表現がストックされることになります。仕事では言葉使いは大事ですから、「あなたの調査へのご協力」とか「われわれの努力を助ける」とかいった日本語を何とも思わず使ってしまうようになってはいけないと思います。まだまだTOEIC教材はスコアを取るためだけのものが多いですが、仕事でも役に立てるためにも作られた教材がもっと出てほしいです。
TOEICの勉強は翻訳の勉強ではないからと、いい加減な日本語ですませがちです。教材の和訳は日本語というよりも、英文の構造を示す補助の役割という感じです。しかし、日本語で言うならこういうだろうところまで考えることは以下の「やまと言葉(自分の言葉やイメージ)にリンクさせて聞き取っていく」にもつながり自由に使いこなす一助になるのではないかと思うんです。
聞き取りのための究極のビジョン
常に英語構文を意識しながら、
英語をより大きな「かたまり」でとらえ
できるだけ文頭から
やまと言葉(自分の言葉やイメージ)にリンクさせて聞き取っていく
4.「やまと言葉(自分の言葉やイメージ)」にリンクさせて聞き取る
直訳では頭にパッとイメージが湧きにくいところや、自分の日本語的発想やイメージと違っていて頭に残らないようなところは、直訳や辞書的な硬い理解を一歩こえて、「要は何を言ってるんだろう」「日本人なら、どう言うところだろう」などと自分で分析し、より頭に残りやすい言葉やイメージで即座に意味がとれるように工夫しておきます。これは、普段から新しい表現を覚えるときにも行なうべきステップです。大きなかたまりで、かつ、このようにイメージと即座にリンクできる表現の持ち駒が増えれば、聞き取り力は飛躍的に伸びます。
まあ、自分は翻訳・通訳の人間なのでバイアスがかかっているのかもしれませんが、しっかりとした「和訳」をすることは、実際に英文を書くさいに助けとなるのではないかという視点から少しだけ実践したいと思います。
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以下は『読解特急4ビジネス文書編』のQ97-100にあった製薬会社の社員が医者にアンケート調査を依頼するメールから抜粋したものです。
Your participation in the study will assist us in our efforts to improve our products.
あなたの調査へのご協力は、当社製品を改善するためのわれわれの努力を助けることになります。
この訳は、英語の構造を示しながらも日本語としてもできる限り自然な表現にしようとされています。ただ、教材であるので英語の理解を優先させているためかそれほど踏みこんで変えるようなことはしていません。
でも、日本語で依頼のメールを書く時「あなたの調査へのご協力」とか「われわれの努力を助ける」とかはあまりみかけませんよね。ということで、ちょっと踏み込んで自分が日本語でメールをするならどういう風にするかという視点からちょっと踏み込んで変えてみます。言い訳ぽいですが、このあたりは趣味が分かれるので、絶対の正解というのはなくなるでしょう。
(Yutaなりの英語=日本語等価メッセージ)
Your participation in the study will assist us in our efforts to improve our products.
先生にご協力いただきます調査を、よりよい製品づくりに役立てていきたいと思います。
先生にご参加いただきます調査を参考に、われわれは製品の改善に努めてまいります。
assist usとかhelp usとかいった表現は英語でよく使われるのですが、日本語にしづらいですね。ですから自分なりに大きくアレンジしてしまっています。また、effortは「努力」としてしまいがちですが、このような文脈でしたら、「活動」「取り組み」としてしまっていいのではと思います。
(英和ウィズダム)
effort
3(目的達成のため集団で行い一連の努力を伴う)活動, 作業, 仕事(しばしば名詞の後で複合語的に)
a relief [rescue] effort 救出作業
a concerted [group, joint] effort 協力[集団]活動.
(英辞郎)
It is important to continue with our efforts.
活動を続けることが重要なのです。
Our research meshed with emergent efforts and interest from the pharmaceutical industry in technology to harvest common terms and relationships from unstructured text and databases to provide a "map" of the implicit semantics shared in and across domains.
私たちの研究は、製薬業界の技術面での新しい取り組み、関心とぴったり符合しています。構造化されていないテキストやデータベースから、共通の専門用語や関連性を掘り出し、一ドメインの中で、あるいは複数のドメインの間で共有される暗黙的セマンティックスの「地図」を提供することを目標としています。◆【出典】英文:Science Commons、和訳:サイエンス・コモンズ翻訳プロジェクト◆【License】CC BY 3.0
しっかり落とし込む作業は手間がかかるんですが、これは自分のシチュエーションに落とし込むことにつながるので、適切なシチュエーションでの適切な表現がストックされることになります。仕事では言葉使いは大事ですから、「あなたの調査へのご協力」とか「われわれの努力を助ける」とかいった日本語を何とも思わず使ってしまうようになってはいけないと思います。まだまだTOEIC教材はスコアを取るためだけのものが多いですが、仕事でも役に立てるためにも作られた教材がもっと出てほしいです。
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